青春の罪と罰 ~とある中学生の物語~

かがみもち

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2年目 ~恋をしてしまった僕、“最低”への道のり、未来への小さな一歩~

第16話 彼女か恋か

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人生は取捨選択の連続だ。
どちらか一方を選ぶなら、片方を犠牲にしなければいけない。
もし、その片方を選べば、どんな未来が待っていたのだろうか。

僕には、中学2年生の夏頃から彼女と呼べる存在が出来た。
その子は、一つ下の後輩の女の子で、笑顔が似合う子だった。
その子とは、塾が一緒で良く二人で帰っていた。
その時から僕はあの子の事が好きだったから、彼女は眼中になかったのだけど、向こうから告白されれば、少しは気にする。
「先輩、私と付き合ってください」
そう言われ、僕は返事に困った。
他の好きな人がいるのに、付き合っていいのだろうかと少し考え、数日後に僕とその子は付き合う事になった。
それを、親友に話すと、秒速でバラされ、少し本気になって怒った。
でも、親友のおかげでこれから救われるのだから、なにも言えない。
僕はこの時、中途半端な気持ちで付き合っていたから、結局年が明ける頃には別れる。
この時、どうして本気にならなかったのか今でも少しへこむときがある。
彼女にも、あの子にも申し訳ない。
そして、ここからきっと歯車が噛み合わなくなったのだろう。
自身の彼女という存在を捨て、好意をあの子に向けた。
ちょうど、あの子がその頃にいた彼氏と別れたという会話を何度目かの帰り道に聞いたからかも知れない。
もし、僕が彼女という存在を捨てなかったら。
この未来はなかったのだろうか。
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