異世界で創造の料理人してます

第3章 女性陣はデザートがお好き

45.森の中へ

あしからず、新しく取り入れたシュークリームは女性に大人気だった。
今では半々ぐらいが女性になってきている。これからもこうやってメニューを増やすのもいいかもしれない。

しかし、いつからだろうか…ここはレストランに見えなくなってきた。
女性が多いからかな…いや、違うな。女性が多いのはいいが女性全員がデザートしか頼まないのが問題だ。
ここはレストランだ。カフェにしたつもりはない。
デザートの他にもコーヒーや新しく飲み物として取り入れた紅茶も人気だ。ますます、カフェになってきている。
後でデザート以外の料理も増やしていかなければならないな。

そして今日は週2の休みの日だ。
ということであれからお預けになっていたモンスターフルーツを取りに行くことにする。
場所はカオルさんから聞いている。
この町に出て南。大きな深い森があるがその奥地にあるみたいだ。森の中には結構凶暴なモンスターがいるみたいだがBランクの俺たちは問題なく入れる。
今はその森の中にいた。

「不気味…ですね…」
「そんなに心配するな。何か出てきたら俺が何とかするよ。まあ、フォローは頼む」
「はい、わかっています」

エリと一緒に森の中を進んで行く。
森に入って時間は1時間以上経つがモンスターの遭遇率は0。何たる強運だ。
と言いたいのも山々だがこれは俺がモンスターと出会わないようにしているだけだ。
どうやって、だって？そんなの簡単だ。誰も逆らえない殺気をあたりに散らせばいい。ほら、簡単だろ？
まあ、これは無限に魔力がある俺にした出来ない芸当だが。

さて、ここで俺たちのレベルを見直すとしよう。
あのリザードマンの一件以降見直していなかったからな。レベルは結構上がっているようだ。

レベル 23
HP 340 MP 無限
攻撃 150
防御 130
素早さ 123
＜魔法＞
創造召喚

これが俺のステータス。微妙な感じだな。

レベル 25
HP 350MP 420
攻撃 200
防御 230
素早さ 250
＜魔法＞
炎魔法Level2 
回復魔法Level2

そしてこっちがエリのだな。やっぱり決定的にステータスの上昇率が違うもんだ。レベルが2つしか違うに結構な差がついている。それとは別にエリの回復魔法がいつの間にか2になっている。進化したお陰なのだろうか。そこはわからないものだ。
いま、思うと俺の異世界転送にはLevelがないな。違いはなんなんだろうか？
曖昧すぎるものだ。

そうそう見たらわかるが殺気はこの通り全体に散らすことができるようになった。伊達にエリに視線を向ける男子どもに殺気を飛ばしてない。そのせいか使い慣れてしまった。もう得意と言っていい。
身体強化の方も順調だ。
地球から手榴弾を持ってこなくても身体強化だけで十分強くなってしまった。力は必要だが最低エリと自分を守れる力があれば十分だ。その前に俺の殺気を超えられる怪物がいるか怪しいがな…。

なんだかんだで順調だな。
店も繁盛しているしお金も稼げている。忙しくても楽しくやっていけているな。
後はこの世界の食べ物をたくさん食べて見たい。
その第一歩としてモンスターフルーツを食べる。シンカイフィッシュがこの世界で食べた初めての食べ物だったがそれは無しの方向で…。
自分で働いたお金で買うか、また取りにいって食べるか。そのどちらかで食べたものこそ自分で異世界のものを食べたような気になるのだ。だから、ウィンの所で食べたやつもノーカンだからな！！

おっと、話している隙に目的地に着いたようだ。
俺は殺気を巻き散らしながら目的の場所に近付く。

そこには木のモンスター、トレントが俺を見て震えていた。
殺気が強すぎたようだ。