神様の転生物語

kenzo

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1章、ブラームス王国

エイブル家

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「ベリウス兄上、ユリウス兄上おはようございます」
「「おはよう」」
「リリ、おはよう」
「アル兄様おはようです」
妹は可愛い、可愛いは正義だ。
我が家の天使の頭を撫で心の中で悶え捲る。
勿論、それを表に出さない!何故なら自分は公爵家の人間なんだから!貴族の一員なのだから!自分の精神力の強さに喝采を贈るアルなのであった。
「僕達も中々だと思うけど、アルは重症だよね、シスコンぶりが、顔がニヤけているよアル」
「な、なんと!!」
ユリウスのツッコミに顔の筋肉をマッサージする。(恐るべし我が家の天使は)
「ハハハ、全くお前って奴は可笑しな奴だ」
何とも男らしいベリウスである。
「兄様、リリの事スキ?」
「「「当たり前だー(ズッキューン!!)」」」


テーブルを挟み向に座るのはエイブル家長男ベリウス、濃い金髪に碧眼は父親と同じ色彩を受け継いでいる。現在12才である ベリウスは王立学園の5年生。
その隣に座るのは次男ユリウス、白金の髪に淡いブルーの瞳は父親と母親を混ぜた様な色合い。現在8才であるユリウスは王立学園の1年生。
アルの隣に座るのは長女リリアナ、白銀の髪に淡いブルーの瞳は母親の色彩を受け継いでいる。現在3才であるリリアナはエイブル家のアイドルである。
 ちなみにアルは5才であり学園に通うまでの3年間は家庭教師が着く事になる。
 これがエイブル家4兄妹である。

「皆おはよう」
「おはよう、皆賑やかね、フフフ」
兄妹が揃い間も無く両親が其々の席に着く。
エイブル家当主エリウス  エイブル公爵、32才。此処、ブルームス王国の宰相にして現国王の実の弟にあたる。
ザ、イケメンである。
ダンディーである。
良く母が夫を思い浮かべ見悶える姿を見かける。

そして母親フローラ  エイブル  28才。
 嘗て『ブルームスの宝玉』とまで言われたその美貌は4人の子供の産んだ今尚健在である。
パーフェクトバディである。
もし、自分の母で無ければナンパしていただろう!5才だけど!例え人妻であろうとも!
それが男である!オスなのである!

伯爵家の娘だったフローラとエリウスは政略結婚が当たり前の貴族社会の中でも珍しく大恋愛だったらしく今だに人気の物語にもなっているらしい。
(いつか物語を見つけ出して、二人に読み聞かせよう)アルの密かな企みだった。
「アラ、アル?また何かイタズラを考えているのかな?」
「何故バレるー!」
「アルは考えていることが顔には出過ぎなんだよ」
ユリウスの指摘、アルは度胆を抜かれた。
「アル兄様、単純、可愛い」
「何を言っている、リリ!お前の方が可愛いぞ」ここだけは譲れない、男のプライドだ!
「全くお前達は朝から騒々しい」
父の言葉厳しいが顔は苦笑している。

「では頂こうか」
エリウスのその一言により朝食が始まる。
「「「いただきます」」」
食卓にロールパンの様な白パンにバターも添えられている。
目玉焼きとカリカリベーコンにサラダ、柑橘系のフルーツも並んでいる。エリウスと兄達にはコーヒー、フローラとリリアナ、そしてアルの前には紅茶が出される。
この世界の食事情は日本の記憶があるアルにとっても悪いものでは無かった。
スイーツや菓子類等の嗜好品的な物は物足りなさはあるが食事だけを見れば決して不満は無かった。
食事が片付き各々コーヒー、紅茶を嗜んでいる頃エリウスがアルに話し掛ける。
「アル、今日はお前の5才の誕生日だ」
「はい」
「この後は教会に行き、戻ればパーティーだ」
エリウスが威厳のある言葉でアルの本日の予定を告げる。
「はい、分かりました」

この国の貴族は5才と15才の誕生日を大々的に祝う。
15才で成人となり一人前の貴族と認められる。
王家主宰にて王城にて大々的なパーティーが開かれ最後には一人一人が王へ絶対の忠誠を誓う儀式がある。
では5才は?
この世界では5才の誕生日には教会に行く。
教会で祈りを捧げれば加護とスキルを神より授かる。
人は誰しも最低でも一つは加護を持つ。
一番弱い加護は聖霊の加護、下位神、上位神と続く。
最も多くの人が授かるのは聖霊の加護であり、聖霊の中にも下位、上位、聖霊王がある。
次に下位神の加護である。
下位神の加護を授かる事が出来ればその道の一流となれる程の力を持つ。
普通の人が授かれるのはココまでであり、
上位神の加護を授かれる者は勇者や聖女、賢者と為るような者だけである。
こうして、加護を得て初めて人は魔法を使用する事が出来る様になる。
そしてその加護を授かった祝いをするのが5才の誕生日である。
15才の誕生日は王城でパーティーが開かれるが、
5才の誕生日は基本的に家族のみで行われる。

「アル兄様はどんな加護が、欲しいですか?」
リリアナの無邪気な問い掛け。
(リリには俺が加護を上げよう!セフイールにもメイフイールもラファールもゼファルも、えーい、大盤振る舞いだー、下位神の加護も全部付けてやる!)アル心の叫び。
この時、嘗ての聖女も賢者も勇者も遥かに越える加護の持ち主の誕生が約束された!
後はセフイールと言う巨大な壁を越えるのみである。・・・越えれるのか?

「リリアナ、加護は神からの贈り物だ。
選り好みは不敬だぞ」
「選り好み?不敬?」
言葉の意味が分からずにリリアナが首を傾げる。
「好き嫌いをしてはダメって事よ」
フローラがリリアナの頭を撫でる。
「はい、分かりました」
元気な返事が皆を和ませる。
「アル、期待もあるだろう、望む加護もあるだろう、それは誰もが持つ物だ。
だが、それとは違っても決して落胆してはならない。どんな加護であってもありがたく授かるように」
「はい、父上」
目を見てしっかりと頷くと、エリウスは満足気に頷いた。


    
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