神様の転生物語

kenzo

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1章、ブラームス王国

冒険者再び

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冒険者になって早くも半年が過ぎました。
特に変わった事も無く普通に冒険者稼業に勤しんでます。
同業者の皆さんもホントに良くしてくれて今では家族の様に和気藹々とやってます。
僕はこんな毎日が

「ウソばっかり書かないで下さい。
大体これの何処が反省文ですか!」
「げ?エマさん!見ないでよー!」
「見ないでじゃ無いです!本当に反省してるのですか!」
「勿論です、この真剣な目を見て」
「っ!な、何でウィンクするのですか!」
「ふっ、男のさがさ」
「5才児が何が性ですか!」

すっかり僕の教育係が板に付いてきたエマさん、最近では他の冒険者達も僕の行動をエマさんに告げ口する奴まで居る。
今日も一部の冒険者と妹談義をしていて白熱してしまい誰の妹が一番可愛いかの口論に発展したのでぶっ飛ばしたらチクられた。
余談だかこの半年妹の良さを普及した甲斐があり今では殆どの妹の居る冒険者はシスコンへと成長を果たした。
念の為に言っておくが僕はシスコンではあるがロリコンでは無い!何故なら12才の妹も可愛いからである!

「アル君は妹さんの事となると見境が無くなります。それを十分に注意して下さい。
分かりましたね、以上です」
はぁやっと解放された、今日は結構早かったかな!
近頃はアルの説教部屋として定着してしまった会議室から出る。
「お、よーアル、今日の説教は終わりか?」
「終わったました、疲れたー」
「ほう、なら今日は休みか?」
「まあいいのが有れば行きますよ」
「けっ、Aランク様は余裕だな」
「朝っぱらからお酒を飲んでるアナタに言われたく無いですね」
「うるせー、俺は今日は依頼を取り損ねたんだよ」

今ではすっかりギルドに馴染んでます。
それもこれも僕の可愛さが成せる業、
ではなくついやり過ぎちゃったりしてる内に冒険者達に実力を認められた訳である。
まぁその都度エマさんからお説教もされてますけど。
あ、そうそう、現在僕のギルドランクは何とAです。しかも飛び級です。
何故なら、ゼファードさんが僕のランクが低いと面白く無いからだそうだ。
相変わらずの快楽主義者だ。
流石にこれには殆どの冒険者から反感を買ったので彼ら全員と戦う事が昇格試験となった。
ゼファードさんから遠慮は要らないとの言質をとったから瞬殺したら何故かエマさんから説教を喰らった。解せん。

Aランクになった事は僕にとってメリットがある。
ますは、ギルド内にAランクは数人しか居ない為に依頼が直ぐには無くならない。
つまり朝ゆっくり出来る。
寝る子はスクスクと育つのだ。
家族団欒の朝食を取りリリと軽く戯れて活力を補充してからギルドへ出向く。
しかしデメリットもある。
それはAランク指定の依頼は絶対数が少ない。
まぁ王都なのにAランク指定の依頼がゴロゴロしてたらどんな危険地帯だって話になるのだが。
なので高ランクの冒険者は比較的王都よりも辺境に在籍することが多い。
逆に王都に居る高ランク冒険者は指名依頼や貴族と長期契約している事が多いのだ。

勿論Bランク以下の依頼を受けても良いのだが、そうするとそのランクの人の依頼を取ってしまう事になるのであまり歓迎されない。
そう高ランクは濃利少売なのである。

取り敢えず掲示板を眺める。
えーと、護衛依頼は隣国ゼナール王国の王都?ダメだ遠過ぎる。
来月に来る聖ルミナ教皇国の使者の警護?ルミナ教皇国って確か宗教国だよね、関わらないでおこう。 
おっ、採取依頼だ、何々、世界樹の葉の採取か。
良し、これで行こう!
「エマさん、これお願いします」
「はい、こちらで・・・す・・・・・・ね」
「どうしました?」
「アル君、世界樹って知ってますか?」
「知りません、でも葉っぱ採ってくれば良いんですよね!」
「はぁ、たかが葉っぱ拾いでAランク以上指定の筈無いでしょうが」
「これは盲点でした」
「世界樹は迷いの森の中心にあります」
「迷いの森?」
「その森では全ての者は方向感覚を失います」
「おお、冒険だー!」
「運良く迷いの森を抜けてもその先は・・・」
「その先は?」
「その先は・・・」
「その先は?」
「分かりません!帰って来た人が居ないので」
「マジっすか!」
「マジです」
「でも何でそんな危険な依頼が」
「たまにあるのです。世界樹の葉は万能薬になります。大病を患って治る見込みの無い人の家族が依頼を出すことが」
「へぇー、でもそれじゃ受けた「ダメです」」
「認めません」
「エ、エマさん?」
「いくらアル君でもこの依頼は危険過ぎます。この依頼は認めません」
「でも冒険者は自己責任ですし」
「ダメです。認めません」
「エマさん・・・分かりました」
「すみません、受付として越権行為なのは分かってます。でも、これは危険過ぎます」
「いえ、心配してくれているのは分かりますので」
「アル君・・・」
「あ、それじゃあ依頼主の家を教えて下さい」
「それを聞いてどうするのですか?」
「僕は治療魔法も使えますので」
「気持ちは分かりますが、こんな依頼を出すくらいです。既に治療士からも見放されているでしょう」
「でも、診るだけでも」
「・・・分かりました。但し条件が有ります」
「エマさん!はい、なんでしょうか?」
「まず第一に私も行きます」
「え?エマさんも?」
「そうです。そしてもう一つは・・・」

「エマさんや、ご飯はまだかの?」
「三日前に食べたでしょ、、お爺さん」
「そうかのー、覚えとらんのう」
「しっかりして下さいよ」
「何時も何時もスマンのう」
「はいはい、良いんですよ」
僕達は今の依頼主の元に向かっている。
エマさんは何時ものギルド職員の姿、では僕は?白いローブの裾を地面に引き摺り、指先よりも遥かに長い袖がパタついてる。
目深に被ったフードは目の下まで覆い、モシャモシャの白い髭の先が爪先に届く。
そう今の僕はお爺さん、テーマは世捨て人だとか。
これがエマさんの言う所の第二の条件、変装である。
どうやらエマさんは僕が何かをやらかすと踏んでいるらしい。
信用が無い、僕とエマさんの仲なのに。

僕とエマさんは一度依頼主の家に言ったが治療院に居るとのご近所情報を受けそちらへと足を向けていた。
治療院は医療ギルドが経営する医療施設である。
主に医療魔法士、薬士、医療術士が在籍している。

「ここです」
結構大きいや町医者をイメージしていたけど中規模病院位はあるかな?
「すみません、此方に入院されているサナさんの旦那さんに会いたいのですが」
エマさんが受付さんに声を掛けた。
「少しお待ちください」
受付さんが何か台帳の様なものを捲る。
「あ、サナさんは別棟に入院されておりますのでご家族の方もそちらでは」
そう言うと受付さんは職員を呼び案内の指示を出してくれた。
「フォフォフォ、有り難うのう、お嬢さん」
お礼を言うと受付さんは目をパチクリさせている。

職員さんに連れられて建物を進む。
おや、ここは裏口では?扉を抜けると中庭がありその進む先には倉庫?に見える少し大きめの建物がある。
「すみません、あの建物は以前来た際には倉庫だったと記憶しているのですが」
エマさんが職員さんに話しかけた。
にしても見たまま倉庫だったのか。
「はい、そうだったのですが、今は仮の病棟になってます」
「仮のとは?」
「サナさんの様な方ばかりが集まっています」
「どういう事でしょうか」
「すみません、私の口からは」
そう言い職員さんは黙々と歩いた。

倉庫の入り口に一人の男性が立っている。
門番的なやつかな?
「すみません、こちらはお見舞いの方です」
職員さんが門番さんに話し掛ける。
「分かりました、ご苦労様です」
職員さんは僕達に会釈をすると戻って行った。
「ここは伝染病の可能性が有ります。お二人は自身に結界は張れますか?出来なければ私がしますが」
おお、この人は結界士さんですか、なるほど
「ワシが出来ますじゃ」
「え、あれ?お爺さん?」
えー、何?お爺さんに見えて無かったの?
こんな立派な髭があるのに。
「分かりました、では結界はお任せしますので私に着いてきて下さい」
そう言い颯爽と歩き出し、直ぐに振り返った。
「で、どちらへ」
でしょうね、だって言ってないもん!

    
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