神様の転生物語

kenzo

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2章、勇者の国、ヤマシタ皇国

武術の時間

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1年C組、それが俺達のクラスだ。
幸いにも俺達トーヤーズは皆同じクラスになれた。
席は昨日適当に座った場所がそのまま固定の席となった。
つまり、ドアか入って一番奥の一番前がマリン、横にユキ、マリンの後ろが俺、俺の横にダイだ。
つまりこの一角がトーヤーズエリアと為った訳だ。

カラーンコローン、カラーンコローン
「あ、鐘がなったよ、いよいよお勉強だね」
何とも嬉しそうなユキが笑顔を向けてくる。
「お、おう!楽しみだな」
ダイ、顔が真っ赤だよ!
うーん、青春だね!

ガラガラ
「はい、皆さん、席に着いて静かにして下さい」
担任のローザ先生だ。
ライトブラウンの髪が肩までの長さで切り揃えられてシャープなメガネがキツめの印象を与える。
ザ、女教師!良い!非常に良い!
「えー、一時間目はこれからの説明をします」

先生の話しによるとまず座学として、
算数、国語、歴史、社会、一般があるそうだ。
算数はそのまま計算を主体とした授業、
国語は読み書きを教わる。
歴史はこの国の歴史、社会は国の法律等、一般はまぁその他色々だそうだ。
そして実技、これは選択となる。
武術、魔法、農業、商業、畜産、工業、冒険がある。
まぁ将来の職業を見据えた内容って所だろう。
この中から最低1つは選択しなければならない。
そして、午前が座学、午後が選択となる。
尚これはC、D、E組の平民クラスの授業内容でA、B組の貴族クラスはまた内容が異なるらしい、まぁ関係無いけど。

「ねぇトーヤは選択は何にするの?」
1時間目が終わると直ぐにマリンが振り返り聞いて来る。
「俺は武術と冒険かな、目指すは冒険者!」
「やっぱりね、ねぇねぇ、魔法もやろうよ!
私、武術と冒険と魔法を選択したいし」
欲張りだねマリンさんや!しかし
「えー、ヤダよー、俺魔法苦手だし」
そう、俺は魔法が苦手!
って事になっている。
実はむしろ得意なんだけどね。
じゃあ何故苦手って事にしているのか!
それは父さん達からの厳命なのだ!
どうやら二人曰く、俺の魔法は普通では無いらしく、悪くすれば相当面倒な事になるらしい。
だからと言って全く使えないと言うのは、それはそれで面倒な事になる。
なので魔法が苦手と言う事にした。
その代わりでも無いが、魔法が無くても戦える様にとゲイ父さんから剣術を習って来たって訳さ!

「大丈夫、私が教えてあげるから、ねぇやろう」
「トーヤ君、私も魔法は苦手だけど一緒に習いたいな」
「そうだぜトーヤ!俺も教えてやるからよ」
「でもなぁ、教えて貰っても無理だしなー」
「トーヤ、私達はパーティーでしょ!一人だけ別行動するの?リーダー?」
「くっ!それを言われたら・・・、よし、分かった!やってやんよー!」
「やったー」「よかったー」「おー!」
俺達、冒険者パーティー(仮)トーヤーズの結束は固かったのだ!!

なんだかんだで午前の座学は終わり、
飯は四人の机をくっ付けてのお弁当。
食堂もあるらしいがお貴族様御用達らしい。
各々の弁当は何気に俺のが一番手が込んでいる。
有難うロイ父さん!
「いつもロイさんの料理は美味しそうね」
「ホントにねー」
「あの見た目にこの料理!」
「ダイよ、覚えておけ!それがギャップ萌えって言うんだ」
「そうか、ロイさんがギャップ萌えなのか!」
「おー、一つ大人になったな」
「トーヤ君、嘘はダメだよ」


さぁやって来ました選択授業の時間!
俺達は武術の授業がある校庭に来ている。
ちなみに武術と魔法の授業が同じ日に行われる事は無い。
校庭は広いが1つしか無く危険だからだそうだ。
校庭の端に集まる1年生達。
2、3年生は離れた所でやっている。
1年生に限って言えば選択授業は貴族と平民が合同で行われる。
2、3年生は貴族しか居ない。
自然と別れる貴族グループの平民グループ、当然我がトーヤーズは平民グループの中だ。


「おーし、集まれ」
お、先生のお出ましだ。
って、あれガイさんだ!
「俺が一年間お前達の武術を担当するガイだ。普段は冒険者をしている。ランクはAだ!」
へー、ガイさんが先生なんだ!
「貴様、たかが冒険者の分際で何だ、その態度は!」
え?何々?・・・うわー、貴族だー、面倒くさー!
「ちっ、貴族のガキか」
おいおい、口悪いなぁー!
「俺が講師でお前らは生徒、それがイヤなら出て行け、文句があるなら掛かって来い!
俺はお前ら貴族のガキどもにも態度を変えない事を条件にこの仕事を受けた!分かったか」
ひゅー!いいねー!かっけーぜ!
「くっ、覚えていろよ」
あれ?出て行かないの?受けるんだ!

「あー、突然だがここにトーヤは居るか?」
え?何?
「はいはーい!ここにいるよ!」
「おー、トーヤ!やっぱり居やがったな」
ザワザワ
「知り合いか・・・」
「アイツ、剣鬼の息子だぜ」

「お前に会えるのを楽しみにしてたんだ!
準備しろ、模擬戦をするぞ」
えー!いきなりっすか!
「武器は好きなのを使え!お前達、場所を開けろ、下がるんだ」
「え?武器?持ってきて無いよー」
「ほら、彼処に備品がある、あれから選べ」
え、あ、あれ?えーと、これでいいかな?

「トーヤー、頑張って!」
「トーヤ君!ファイトー」
「いけートーヤ!やっちまえ」
何か勢いに押されて・・・・・・
「良し、準備は良いな、来い!」
何だかなー!まぁいいか、ゲイ父さん以外の冒険者と戦うのも久し振りだし、ちょっと楽しみかも!

装備は何時ものスタイル、左右の手各々に刃渡り60cm程の細身の剣。
スピードと手数で勝負のスタイルだ。

下げた両手の剣を肩幅に小さく広げ、軽く前傾姿勢でガイさんと向き合う。
「ほう、速度重視か、ゲイとは違うな!まぁ、今のお前の体格には合ってるか。
ふん、まぁいい、何時でもいいぜ!」
ゲイ父さんの教えを思い出す。
相手の視線、体の向き、重心、色々な情報を読み取って行く。
ガイさんは右足を前に出す形で左斜め前に体を向けている。
1手目はまずセオリー通り死角へと突っ込む事とする。
さぁ行きますか!
「しっ!」タッ!
ギンっ!
「戦法は流石ゲイの息子だな」
ち、読まれた、イヤ、誘われたか!
だがまだまだ!
キン、キンキンキンキン!
左回りに移動しながら横凪ぎ、振り下ろし、振り上げ、袈裟懸けあらゆる方向から剣を振るう。
全ての攻撃を一本の剣で受けきられる。
一旦距離を取る。
「流石Aランク、全部受けきられました」
「お前こそ、流石ゲイの息子とでも言うか、とんでもねぇガキだな」
「少し本気を出しても良いですか?」
「おいおい本気じゃ無かったのかよ、ホントとんでもねぇな、いいぜ、来な!」
「しっ!」
ギンギンギンギンギンギンギンギン・・・、
静まり返った校庭に剣のぶつかり合う音と地面を蹴る音のみが響き渡る。
「う、く、な・・・、速さもだが、何てパワーだ!クソ!やべぇ、捌き切れねえ」
ギンギンギンギンギン・・・・・・
「く、仕方ねぇー!身体強化だ」
ギンギンギンギンギンギンギン・・・、
「ぬお!急に早くなったよ、よーしこうなったらホントの本気だー!」
ギャン!ドンっ!キーーーン・・・・・・
「「あっ!」」
二人の足元は深さ1m程のクレーターが出来、二人の剣は折れてしまった。
「剣が折れちゃな、引き分けか」
「いえ」
そう、折れたのは右手に握った剣、まだ俺には左手の剣がある。
左手をゆっくり上げて剣先をガイさんの喉元に突き付ける。
「ククク、そうか俺の負けか」
「二刀流で助かりました」
「お前、身体強化はしてたのか?」
「いえ、使ってませんよ」
「・・・マジか!」
「ええ、まぁ」
「はぁ、ゲイの奴、親バカかと思っていたがマジだったとはな!敗けだ負け!」
「あのゲイさん?」
「おー、悪かったな突然模擬戦させて」
「あ、いえ、こちらこそ良い経験が出来ました。有難う御座いました」
「おー!よーし今日の講義は終わりだ!俺はもう疲れたー!帰るぜ!」

「うおー、トーヤ!お前いつの間にあんなに強くなってたんだよ」
「トーヤ君スゴい、カッコ良かった」
「トーヤ、良くやった!感動した!」
ダイ五月蝿い!
ユキ、ありがとよ!
マリン、何処から目線だよ!
「いやー、マジ疲れたわ」
「お疲れ様トーヤ君」
「おう、さっさと帰ろうぜ」
「だな!」
「肩貸してやろうかトーヤ?」
「イヤイヤ、流石に女の肩は借りれねーよマリン」
「そうか、一応女と認識はしてくれてるんだ」
「当たり前だろ」

「おい平民、貴様中々の腕だな!喜べ俺様の従者の一人に加えてやる。まずは一番下っ端からだが励めよ」

「やべ、ちょっと腹減ったかも」
「少し前に食べたばかりだよトーヤ君」
「思いっきり動いたら腹減ったよ」
「俺も、俺も腹減った」
「ダイは運動してないじゃない」

「おい、平民!聞いてるのか!」

「うるさいなー、誰だヘイミンって」
「うーん、まだクラスメイトの名前覚えれて無いし」
「俺も全然」
「私も」

「おい!平民!」

「それにしても変わった名前だよなヘイミンって」
「だめだよトーヤ君、人の名前を笑っちゃあ」
「どんな奴だろうな」
「親の名付けセンスがヒドイね」

「おーい・・・・・・」

「それより家来いよ、ロイ父さんに何か作って貰おうぜ」
「おー、ロイさん飯!」
「トーヤ君の家、行こう!」
「じゃあ私は一回帰るね、直ぐ隣にだし」
「マリンちゃん羨ましいなぁ、お隣さんで」
「何?何か言った?ユキ」
「ううん、何でもないよ、マリンちゃん」

「おーーーーい」
・・・・・・
・・・



「おのれ平民の分際でバカにしやがって!!」


ーーー冒険者ギルド(翌日)ーーー

「よーゲイ!昨日お前の息子に会ったぜ」
「よー、ガイ、聞いたぞ、お前、トーヤにいきなり模擬戦をさせたそうじゃないか」
「おー、お前自慢の息子の実力を見たくてな」
「ふん、でどうだ?10才のガキに負けた感想は!」
「いやー、アレはマジでヤベーわ」
「だから言ったろ!かなり強いって!」
「親の欲目って言うか親バカって思ってたんだけどよ、マジで強いんでやんの!」
「俺だって辛うじて勝ててる位だからな」
「マジか?!」
「あー、アイツの前では余裕を装うってるけどな、毎日ヒヤヒヤもんだ」
「親のブライドって奴か」
「まぁ後は経験の差だな!アイツは駆け引きがまだまだだからな」
「そればかりは実戦経験の数だからな」
「ああ、だけど此れからはお前を始め色んな奴と戦う機会が増えるだろうからな、伸びるぜ、一気にな!」
「そうか、遂に奴を超える奴が現れるのかもな」
「ああ」
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