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21:ねやごと
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ティーナと遊んだ後、
僕は恋愛指南書を借りて
屋敷に戻った。
本はケインが部屋まで
運んでくれたけれど
僕は読む気になれず、
ベットに寝転がった。
アンナは僕が初めての外出で
疲れたのだろうと
着替えを手伝ってくれた後、
水を用意していから
「少しお休みください」と
部屋を出ていく。
僕は一人になり、
ベットの上にいたクマを
ぎゅっと抱きしめる。
「ねぇ、クマさん。
ねやごとの話はしたらダメなんだって」
ティーナは僕に何度もそう言った。
「これはその家の家督にも
繋がる話しですの。
ですので私の口から
説明できることはありませんわ。
本来であれば、専用の家庭教師が
配属されるはずですが、
それを学んでいないのであれば、
エレ様がそれを学ぶ必要が無いと
バーンズ侯爵家の当主様が
決断されたのでしょう」
ティーナはそう言って
僕の手を握った。
「私の家はただの伯爵家。
私の家で力になれることは
無いかもしれません。
ですがエレ様。
私はエレ様を親友だと思っております。
どうぞ、お困りのことがあれば
必ず、私に言って下さいませ。
いいですか?
あの朴念仁に何かされたら、
どうしても嫌だと思ったら、
私に言ってくださいませね。
私はこれでも、ブレイトン公爵家の奥方様。
社交界の女王と呼ばれる方と
懇意にしておりますの。
ええ、そうですわ。
あの朴念仁のお母様です。
家と家の付き合いであれば
私ができることなどありません。
ですが、エレ様とあの男のことであれば、
女王様を促し、天罰を与えることも
きっとできますわ」
もの凄く真剣にティーナはそう言ってくれた。
ちょっとよくわからないことも
あったけれど。
僕のことを心配してくれていたと思う。
ねやごと。
家の家督に繋がる話になるって。
つまり兄と僕に関わる話になる……?
でもそれなら、なんで兄は僕に
何も言わないんだろう。
まって。
ガイは、ねやごとについて
知ってるのかな?
ティーナは知っている。
僕とティーナの違いは、
家督を継ぐかどうか……?
でも僕はバーンズ侯爵家を
継ぐことになったんだから
ねやごとについても
学ばないとダメ……??
頭がこんがらがってきて、
僕はベットから起き上がる。
でも勢いよく起き上がると
頭が痛くなるから、
そっと起き上がって、
ベットサイドにある恋愛指南書を手に取った。
ぺらぺらめくってみると、
恋愛小説みたい。
「そういえば……」
僕は過去に来てくれていた
女性の家庭教師を思い出した。
あの時もきっかけは恋愛小説だった。
赤ちゃんはどうやったら生まれるの?
って先生に聞いたら、
大人になったら自然にわかりますって
返事をもらったけれど。
僕はいまだにその答えがわからない。
だってわからないから調べたけれど、
どこにもその答えが書いてないんだ。
調べてもわからなくて、
誰も僕に教えてくれない。
そして僕が教えて貰っていないのは
父や兄が知らなくてもいいと
判断しているのだとしたら……?
赤ちゃんが生まれるのと、
ねやごとって、もしかして
似たような意味がある……とか?
考えたら考えるほど、
答えを知りたくなる。
でもきっと僕には誰も
教えてくれないんだろうなって思う。
だってティーナはそう言うことを
学院に入る前に家庭教師に
学んだって言っていた。
普通は学院ではなく、
各家でそういうことは学ぶと言う。
でも僕は教えて貰ってない。
だからティーナの言う通り、
僕には必要のない知識だと
父や兄が判断したのだ。
それでも僕が知りたいと思ったら
誰が教えてくれるだろうか。
ふと頭に浮かんだのはガイだった。
ティーナは家督に関する問題が
かかわってくるって言っていたけれど。
でもバーンズ侯爵家は兄ではなく
僕が継ぐことになったから、
僕だって知る権利はあると思う。
……ガイは、もう知ってるのかな?
教えてって言ったら、
教えてくれるかな?
でも家督に関することだから
ガイは次男だし、知らないかも?
じゃあ、クラスの誰かで、
家督を継ぐ人に聞く……のは、
ダメ、だよね。
ティーナに絶対にダメ、って
言われている。
彼女があれほど強く言うのだから
ティーナ以外の友人に
聞くのはダメなんだろう。
だってティーナも僕が聞いたら
かなりの間、無言で固まっていたし。
僕の世間知らずは絶対に、
兄や父の過保護の性だと思う。
思うけど、僕の身体が弱くて
心配してくれていることは
わかっているから、
文句もあまり言えない。
僕は本を置いて、
水差しの水を一口飲んだ。
「僕、随分、欲張りになったかも」
僕の存在意義は、兄に甘えることだけだったのに。
自分で何かをするのではなく、
兄に甘えて、頼ることで、
兄を喜ばせることが、僕も嬉しかったはずなのに。
いつのまにか僕は、随分と
欲張りになってしまった。
兄を喜ばせる甘えたな僕ではなくて。
自分で沢山動いて、
友だちを作って、
知らないことを知りたいって思う。
この屋敷の中で僕は人生を終えるのだと
思っていたけれど。
今は学院にも行けるようになって、
街にも出てみたいと思う。
ティーナの家に遊びに行けたから、
今度はサイラスやライリーの家にも
遊びに行ってみたい。
ううん、それだけじゃなくて、
僕の家にも遊びに来て欲しい。
僕がこんな気持ちになるなんて
少し前までだったら
ありえないと思っていた。
「やっぱりガイのおかげ、なのかな」
ガイと出会って僕の人生は
どんどん変化していて。
それが楽しいし、嬉しい。
……兄と離れることになったとしても。
「次のガイに会ったら、
やっぱり聞いてみようかな」
ティーナはダメだって言ってたけれど。
ガイだけは特別だから大丈夫だと思う。
僕は次にガイと会える日を
指折り数えてから、
「やっぱり今日は疲れちゃった」と
ベットに潜った。
僕は恋愛指南書を借りて
屋敷に戻った。
本はケインが部屋まで
運んでくれたけれど
僕は読む気になれず、
ベットに寝転がった。
アンナは僕が初めての外出で
疲れたのだろうと
着替えを手伝ってくれた後、
水を用意していから
「少しお休みください」と
部屋を出ていく。
僕は一人になり、
ベットの上にいたクマを
ぎゅっと抱きしめる。
「ねぇ、クマさん。
ねやごとの話はしたらダメなんだって」
ティーナは僕に何度もそう言った。
「これはその家の家督にも
繋がる話しですの。
ですので私の口から
説明できることはありませんわ。
本来であれば、専用の家庭教師が
配属されるはずですが、
それを学んでいないのであれば、
エレ様がそれを学ぶ必要が無いと
バーンズ侯爵家の当主様が
決断されたのでしょう」
ティーナはそう言って
僕の手を握った。
「私の家はただの伯爵家。
私の家で力になれることは
無いかもしれません。
ですがエレ様。
私はエレ様を親友だと思っております。
どうぞ、お困りのことがあれば
必ず、私に言って下さいませ。
いいですか?
あの朴念仁に何かされたら、
どうしても嫌だと思ったら、
私に言ってくださいませね。
私はこれでも、ブレイトン公爵家の奥方様。
社交界の女王と呼ばれる方と
懇意にしておりますの。
ええ、そうですわ。
あの朴念仁のお母様です。
家と家の付き合いであれば
私ができることなどありません。
ですが、エレ様とあの男のことであれば、
女王様を促し、天罰を与えることも
きっとできますわ」
もの凄く真剣にティーナはそう言ってくれた。
ちょっとよくわからないことも
あったけれど。
僕のことを心配してくれていたと思う。
ねやごと。
家の家督に繋がる話になるって。
つまり兄と僕に関わる話になる……?
でもそれなら、なんで兄は僕に
何も言わないんだろう。
まって。
ガイは、ねやごとについて
知ってるのかな?
ティーナは知っている。
僕とティーナの違いは、
家督を継ぐかどうか……?
でも僕はバーンズ侯爵家を
継ぐことになったんだから
ねやごとについても
学ばないとダメ……??
頭がこんがらがってきて、
僕はベットから起き上がる。
でも勢いよく起き上がると
頭が痛くなるから、
そっと起き上がって、
ベットサイドにある恋愛指南書を手に取った。
ぺらぺらめくってみると、
恋愛小説みたい。
「そういえば……」
僕は過去に来てくれていた
女性の家庭教師を思い出した。
あの時もきっかけは恋愛小説だった。
赤ちゃんはどうやったら生まれるの?
って先生に聞いたら、
大人になったら自然にわかりますって
返事をもらったけれど。
僕はいまだにその答えがわからない。
だってわからないから調べたけれど、
どこにもその答えが書いてないんだ。
調べてもわからなくて、
誰も僕に教えてくれない。
そして僕が教えて貰っていないのは
父や兄が知らなくてもいいと
判断しているのだとしたら……?
赤ちゃんが生まれるのと、
ねやごとって、もしかして
似たような意味がある……とか?
考えたら考えるほど、
答えを知りたくなる。
でもきっと僕には誰も
教えてくれないんだろうなって思う。
だってティーナはそう言うことを
学院に入る前に家庭教師に
学んだって言っていた。
普通は学院ではなく、
各家でそういうことは学ぶと言う。
でも僕は教えて貰ってない。
だからティーナの言う通り、
僕には必要のない知識だと
父や兄が判断したのだ。
それでも僕が知りたいと思ったら
誰が教えてくれるだろうか。
ふと頭に浮かんだのはガイだった。
ティーナは家督に関する問題が
かかわってくるって言っていたけれど。
でもバーンズ侯爵家は兄ではなく
僕が継ぐことになったから、
僕だって知る権利はあると思う。
……ガイは、もう知ってるのかな?
教えてって言ったら、
教えてくれるかな?
でも家督に関することだから
ガイは次男だし、知らないかも?
じゃあ、クラスの誰かで、
家督を継ぐ人に聞く……のは、
ダメ、だよね。
ティーナに絶対にダメ、って
言われている。
彼女があれほど強く言うのだから
ティーナ以外の友人に
聞くのはダメなんだろう。
だってティーナも僕が聞いたら
かなりの間、無言で固まっていたし。
僕の世間知らずは絶対に、
兄や父の過保護の性だと思う。
思うけど、僕の身体が弱くて
心配してくれていることは
わかっているから、
文句もあまり言えない。
僕は本を置いて、
水差しの水を一口飲んだ。
「僕、随分、欲張りになったかも」
僕の存在意義は、兄に甘えることだけだったのに。
自分で何かをするのではなく、
兄に甘えて、頼ることで、
兄を喜ばせることが、僕も嬉しかったはずなのに。
いつのまにか僕は、随分と
欲張りになってしまった。
兄を喜ばせる甘えたな僕ではなくて。
自分で沢山動いて、
友だちを作って、
知らないことを知りたいって思う。
この屋敷の中で僕は人生を終えるのだと
思っていたけれど。
今は学院にも行けるようになって、
街にも出てみたいと思う。
ティーナの家に遊びに行けたから、
今度はサイラスやライリーの家にも
遊びに行ってみたい。
ううん、それだけじゃなくて、
僕の家にも遊びに来て欲しい。
僕がこんな気持ちになるなんて
少し前までだったら
ありえないと思っていた。
「やっぱりガイのおかげ、なのかな」
ガイと出会って僕の人生は
どんどん変化していて。
それが楽しいし、嬉しい。
……兄と離れることになったとしても。
「次のガイに会ったら、
やっぱり聞いてみようかな」
ティーナはダメだって言ってたけれど。
ガイだけは特別だから大丈夫だと思う。
僕は次にガイと会える日を
指折り数えてから、
「やっぱり今日は疲れちゃった」と
ベットに潜った。
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