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48:子ガメの気持ち
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僕が目を覚ましたら、
ガイのお腹の上だった。
凄くない?
ガイの大きな手が
僕の背中にあるとはいえ、
寝相、良すぎ!
って思わずはしゃいじゃったけど。
僕はそっとガイを見る。
ガイは目を閉じて……
眠ってるみたいだった。
こんなガイを見るのも初めてだ。
だってガイはいつも
僕を守ろうとして
疲れていてもいつも平気なふりをしている。
僕の前で居眠りなんて
絶対にしそうになかった。
そんなガイが僕の前で寝てるんだもの。
僕はじっとガイを見る。
アッシュグレイの髪は
つやつやで綺麗だけど、
僕みたいに長くなくて。
今は閉じている金色の瞳は
ちょっと細くて。
その二つが合わさると
一見、冷酷な騎士のようにも見える。
僕にはいつも笑顔だし
怖いとは思ったことないけど、
もしかしたら騎士団では
怖がられているのかな、って思う。
だって僕の兄も
騎士団では怖がられてるって話だったし。
これはガイが言っていたので、
どこまで本当かはわからない。
でも騎士団長が優しかったら
騎士の統制がとれないから
わざと怖がられるように
振舞ってるのかな、って
僕は思っている。
だって兄はとっても優しいもの。
いつか、ガイや兄が
騎士団で働いてるところを
見てみたいな。
僕はそっとガイの上から下りて、
ガイの隣に寝転がった。
僕はね、
ガイの胸に顔をうずめるのが好き。
だって僕が甘えて、
力いっぱいぐりぐりしても
びくともしないんだもの。
それからね。
大きな手で頭を撫でられるのも好き。
あとね、今気が付いたんだけど、
ガイの脇のところに潜りこんで
ぎゅう、ってするのも好き。
だって、ガイの体温は安心する。
それからね。
って、僕がガイの
お腹に手を当てて
顔をぎゅぎゅって
お腹に押し付けたら、
優しく髪を撫でられた。
驚いて顔をあげたら
顔を赤くしたガイが、
僕を優しい顔で見ていた。
「俺も、エレに髪をなでるのも、
甘えてくれるのも、好きだ」
「え? 僕、声に出してた?」
「あぁ、嬉しかった」
そう言ってガイは起き上がると
僕を抱き寄せた。
僕は嬉しくてガイの体に
腕を回してしがみつく。
「今度、団長の許可が下りたら
騎士団を見に来るか?」
「そんなことできるの?」
「あぁ、騎士の身内なら
見学をすることもできるし、
年に数回、騎士団を
一般人にも公開する日がある。
その日は平民たちも
騎士団の敷地内に
入ることができるし、
入団テストも受けれるんだ」
「平民の人たちも?」
僕は驚いた。
騎士って貴族だけかと思ってた。
でもガイの話を聞いていると、
市井に配属される騎士は
平民出身の人も多いらしい。
騎士は高給だし、
人気職でもあるけど、
ケガも多く、離職率も高い。
だからこそ、
平民でも騎士を
目指してもらう場を
作るために、一般公開日を
設置しているらしい。
それにその日は、
騎士を目指す人だけでなく、
平民の女性や子供でも
騎士団の施設内に
立ち入ることができるらしい。
その日は騎士団公認の
商人たちが出店を出したり、
教会のバザーがあったり。
騎士団の敷地が、
ちょっとしたお祭りのようになるんだとか。
騎士は通常、
怖いという印象があるので
一般開放をすることで
平民たちにも騎士の活動を
知ってもらい、印象を
良くするためだというけれど。
なに、それ。
行ってみたい。
僕は話を聞いているだけで
わくわくしてきた。
「ただし、エレが元気になって
団長の許可が下りたらだぞ」
「わかった。
大丈夫」
僕はベットから下りた。
そうと決まったら、
ちゃと食事をして
薬を飲まなくっちゃ。
ガイも僕のあと、
すぐにベットから下りて、
僕の乱れた髪を直してくれる。
僕は大きな手を堪能してから
ベットサイドのベルを鳴らす。
「ぼっちゃま、
お呼びでしょうか」
ドアの外からアンナの声がして
1拍してからドアが開く。
「アンナ。
僕ね、頑張ってご飯食べて
お薬飲むから、
ご飯の準備をお願いしてくれる?」
「は、はい!
すぐに指示してまいります」
僕の声に、アンナの声が弾んだ。
普段は感情を出さないように
教育されているはずなのに、
よっぽど心配かけてたみたいだ。
「ガイも一緒に食べれる?
時間ない?」
僕がガイの顔を見上げると、
ガイは少し迷うように
視線を揺らしたけれど、
大丈夫だ、という。
「じゃぁ、ガイも一緒。
アンナ、ガイの分もね」
「かしこまりました」
アンナが頭を下げて部屋から出ていく。
僕はガイを見たまま
両手を広げた。
だっこ、だ。
抱っこして、って合図だ。
そしたらガイはすぐに
僕の体を抱き上げてくれる。
ほんとは、赤ちゃんみたいだし
もう抱っこは卒業しようって
思ってた。
でも、やっぱりまだいいや。
だって安心するもん。
ガイは僕を抱き上げて、
そのまま近くのソファーに座る。
もちろん、僕はガイの膝の上だ。
僕はガイと密着できて嬉しい。
嬉しいんだけど、
じつはちょっとだけ不安もある。
この前読んだ恋愛小説で、
小さな子供が僕みたいに
抱っこしてもらって
喜ぶ描写があったんだ。
それは伯爵家当主に
男爵令嬢が後妻に入る話だった。
男爵令嬢が嫁いだ伯爵家には
すでに子供がいて、
すれ違ったり、けんかをしたり。
そうやって接していく中で
子供と仲良くなり、
伯爵家当主ともふれあい、
本当の夫婦や家族になっていく、
って話だったんだけれど。
僕がやってることって、
その伯爵家の子どもと同じかも、
って思った。
僕はガイのことが好きで、
ガイも僕のことが好き。
でもガイの言ってくれた
「好き」は恋愛の好きじゃなくて、
家族の好き……?
子どもを可愛がるとか
そういう「好き」なのかも?
違うよね?
って思うけれど。
でも小説では男爵令嬢が
「愛しているわ、
私たち、家族になりましょう」
って子供に言うんだ。
僕はガイにアイシテルって
言われたけれど、
家族……じゃないよね?
ううん。
家族として、はいいんだけど、
もっとなんというか、
小説みたいに、恋愛っぽい
「好き」の方が僕は嬉しいというか。
「エレ? どうした?
顔が赤くなってきたぞ。
熱が上がってきたのか?
食事はやはりやめておくか?」
「ううん、大丈夫。
元気だよ、それにお医者さんも
ちゃんとご飯を食べたら
元気になるって言ってたもん」
僕は慌ててそういった。
嘘じゃないし。
僕はガイと出会って
一緒に過ごしていくうちに、
自分の気持ちがよくわからなくなることが増えた。
それは嫌じゃないし、
きっと成長なんだと思う。
ただ、こんな僕のことを
ガイがどう思っているのかだけは不安になる。
だから僕はガイに言っちゃう。
我がままだって思われてもいい。
「ガイ、ずっと一緒にいてね」
ずっと僕のこと好きでていてね。
僕がそういうと、
ガイは驚いた顔をしたけれど。
「当り前だ。
誰よりもそばにいる」
愛しいエレ、と額にキスをした。
僕は嬉しくて。
アンナが僕たちを呼びに来るまで、
沢山ガイに甘えてしまった。
ガイのお腹の上だった。
凄くない?
ガイの大きな手が
僕の背中にあるとはいえ、
寝相、良すぎ!
って思わずはしゃいじゃったけど。
僕はそっとガイを見る。
ガイは目を閉じて……
眠ってるみたいだった。
こんなガイを見るのも初めてだ。
だってガイはいつも
僕を守ろうとして
疲れていてもいつも平気なふりをしている。
僕の前で居眠りなんて
絶対にしそうになかった。
そんなガイが僕の前で寝てるんだもの。
僕はじっとガイを見る。
アッシュグレイの髪は
つやつやで綺麗だけど、
僕みたいに長くなくて。
今は閉じている金色の瞳は
ちょっと細くて。
その二つが合わさると
一見、冷酷な騎士のようにも見える。
僕にはいつも笑顔だし
怖いとは思ったことないけど、
もしかしたら騎士団では
怖がられているのかな、って思う。
だって僕の兄も
騎士団では怖がられてるって話だったし。
これはガイが言っていたので、
どこまで本当かはわからない。
でも騎士団長が優しかったら
騎士の統制がとれないから
わざと怖がられるように
振舞ってるのかな、って
僕は思っている。
だって兄はとっても優しいもの。
いつか、ガイや兄が
騎士団で働いてるところを
見てみたいな。
僕はそっとガイの上から下りて、
ガイの隣に寝転がった。
僕はね、
ガイの胸に顔をうずめるのが好き。
だって僕が甘えて、
力いっぱいぐりぐりしても
びくともしないんだもの。
それからね。
大きな手で頭を撫でられるのも好き。
あとね、今気が付いたんだけど、
ガイの脇のところに潜りこんで
ぎゅう、ってするのも好き。
だって、ガイの体温は安心する。
それからね。
って、僕がガイの
お腹に手を当てて
顔をぎゅぎゅって
お腹に押し付けたら、
優しく髪を撫でられた。
驚いて顔をあげたら
顔を赤くしたガイが、
僕を優しい顔で見ていた。
「俺も、エレに髪をなでるのも、
甘えてくれるのも、好きだ」
「え? 僕、声に出してた?」
「あぁ、嬉しかった」
そう言ってガイは起き上がると
僕を抱き寄せた。
僕は嬉しくてガイの体に
腕を回してしがみつく。
「今度、団長の許可が下りたら
騎士団を見に来るか?」
「そんなことできるの?」
「あぁ、騎士の身内なら
見学をすることもできるし、
年に数回、騎士団を
一般人にも公開する日がある。
その日は平民たちも
騎士団の敷地内に
入ることができるし、
入団テストも受けれるんだ」
「平民の人たちも?」
僕は驚いた。
騎士って貴族だけかと思ってた。
でもガイの話を聞いていると、
市井に配属される騎士は
平民出身の人も多いらしい。
騎士は高給だし、
人気職でもあるけど、
ケガも多く、離職率も高い。
だからこそ、
平民でも騎士を
目指してもらう場を
作るために、一般公開日を
設置しているらしい。
それにその日は、
騎士を目指す人だけでなく、
平民の女性や子供でも
騎士団の施設内に
立ち入ることができるらしい。
その日は騎士団公認の
商人たちが出店を出したり、
教会のバザーがあったり。
騎士団の敷地が、
ちょっとしたお祭りのようになるんだとか。
騎士は通常、
怖いという印象があるので
一般開放をすることで
平民たちにも騎士の活動を
知ってもらい、印象を
良くするためだというけれど。
なに、それ。
行ってみたい。
僕は話を聞いているだけで
わくわくしてきた。
「ただし、エレが元気になって
団長の許可が下りたらだぞ」
「わかった。
大丈夫」
僕はベットから下りた。
そうと決まったら、
ちゃと食事をして
薬を飲まなくっちゃ。
ガイも僕のあと、
すぐにベットから下りて、
僕の乱れた髪を直してくれる。
僕は大きな手を堪能してから
ベットサイドのベルを鳴らす。
「ぼっちゃま、
お呼びでしょうか」
ドアの外からアンナの声がして
1拍してからドアが開く。
「アンナ。
僕ね、頑張ってご飯食べて
お薬飲むから、
ご飯の準備をお願いしてくれる?」
「は、はい!
すぐに指示してまいります」
僕の声に、アンナの声が弾んだ。
普段は感情を出さないように
教育されているはずなのに、
よっぽど心配かけてたみたいだ。
「ガイも一緒に食べれる?
時間ない?」
僕がガイの顔を見上げると、
ガイは少し迷うように
視線を揺らしたけれど、
大丈夫だ、という。
「じゃぁ、ガイも一緒。
アンナ、ガイの分もね」
「かしこまりました」
アンナが頭を下げて部屋から出ていく。
僕はガイを見たまま
両手を広げた。
だっこ、だ。
抱っこして、って合図だ。
そしたらガイはすぐに
僕の体を抱き上げてくれる。
ほんとは、赤ちゃんみたいだし
もう抱っこは卒業しようって
思ってた。
でも、やっぱりまだいいや。
だって安心するもん。
ガイは僕を抱き上げて、
そのまま近くのソファーに座る。
もちろん、僕はガイの膝の上だ。
僕はガイと密着できて嬉しい。
嬉しいんだけど、
じつはちょっとだけ不安もある。
この前読んだ恋愛小説で、
小さな子供が僕みたいに
抱っこしてもらって
喜ぶ描写があったんだ。
それは伯爵家当主に
男爵令嬢が後妻に入る話だった。
男爵令嬢が嫁いだ伯爵家には
すでに子供がいて、
すれ違ったり、けんかをしたり。
そうやって接していく中で
子供と仲良くなり、
伯爵家当主ともふれあい、
本当の夫婦や家族になっていく、
って話だったんだけれど。
僕がやってることって、
その伯爵家の子どもと同じかも、
って思った。
僕はガイのことが好きで、
ガイも僕のことが好き。
でもガイの言ってくれた
「好き」は恋愛の好きじゃなくて、
家族の好き……?
子どもを可愛がるとか
そういう「好き」なのかも?
違うよね?
って思うけれど。
でも小説では男爵令嬢が
「愛しているわ、
私たち、家族になりましょう」
って子供に言うんだ。
僕はガイにアイシテルって
言われたけれど、
家族……じゃないよね?
ううん。
家族として、はいいんだけど、
もっとなんというか、
小説みたいに、恋愛っぽい
「好き」の方が僕は嬉しいというか。
「エレ? どうした?
顔が赤くなってきたぞ。
熱が上がってきたのか?
食事はやはりやめておくか?」
「ううん、大丈夫。
元気だよ、それにお医者さんも
ちゃんとご飯を食べたら
元気になるって言ってたもん」
僕は慌ててそういった。
嘘じゃないし。
僕はガイと出会って
一緒に過ごしていくうちに、
自分の気持ちがよくわからなくなることが増えた。
それは嫌じゃないし、
きっと成長なんだと思う。
ただ、こんな僕のことを
ガイがどう思っているのかだけは不安になる。
だから僕はガイに言っちゃう。
我がままだって思われてもいい。
「ガイ、ずっと一緒にいてね」
ずっと僕のこと好きでていてね。
僕がそういうと、
ガイは驚いた顔をしたけれど。
「当り前だ。
誰よりもそばにいる」
愛しいエレ、と額にキスをした。
僕は嬉しくて。
アンナが僕たちを呼びに来るまで、
沢山ガイに甘えてしまった。
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