102 / 132
101:大人の階段2段目
しおりを挟む
露天風呂まで来てしまった。
ガイは温泉で飲むための
水を用意してくれるらしく、
「先に入っててくれ」と言う。
僕がまだ心臓がドキドキしていたけれど、
言われたとおりに服を脱ぎ、
先に露天風呂に入った。
昨日一度入ったから、
どこに何があるかは理解している。
僕は体の汗を流してから
一番入り口に近い、
ぬるめの湯に入った。
ここでガイを待つつもりだったのだ。
大きな露天風呂から
順番にお湯が流れてきて、
最後に流れ着くのがこの露天風呂だ。
でもここから
溢れ出たお湯はどうなるんだろう。
僕は石の床に流れている湯を
目で追った。
良く見ると、
床はゆるく斜めになっていたり
段差があったりして、
ちゃんとお湯は
排水溝に流れて行く。
凄い造りだ、って
感心していたら、
ガイが露天風呂に入ってきた。
ガイは昨日と同じで
腰にタオルを巻いて、
大きな箱を手に持っている。
箱の蓋は開いていて、
中に水差しやグラスが見えた。
ガイは休憩場のテーブルに
箱を置くと、
シャワーで汗を流して
僕の隣に来た。
「待たせたか?」
「ううん。
この露天風呂、
凄いなぁ、って見てた」
僕が曖昧に言うと、
ガイはそうか、って笑う。
「ここは母のこだわりで
建てられた別荘だからな。
社交シーズンが終わったら
ここで客を招いて
接待をすることもある。
あの母の肝いりで造った露天風呂だから
エレも気に入ると思ったんだ」
だから誘ったんだ、
ってガイに言われて
僕は頬を熱くする。
嬉しいし、なんだか恥ずかしい。
恥ずかしい、なんて感情、
今まで知らなかったのに、
僕はガイの前だとすぐに恥ずかしくなる。
「どうした?」って言われて、
僕は、ドキドキした胸を思わず押さえた。
「あの、あのね」
恥ずかしいけど、
黙ってることもできなくて。
「僕、恥ずかしいの」
「は? え?」
「ガイの前だと、
ドキドキして、心臓がね、
うるさくなって、それで、
恥ずかしいの」
嘘じゃないよ、って
ガイの顔を見上げたら、
ガイは目を見開いて
僕を見つめている。
「僕、変だよね?」
「い、いや、そんなことないぞ」
ガイは首を振る。
「俺も、同じだ」
ガイが優しい目をして
僕の頬に触れた。
「俺も、エレの前だと
心臓がうるさくなる」
「ガイも?」
「あぁ、俺も」
ガイの顔が近づいてくる。
唇が重なる瞬間、
愛してるから、って聞こえた。
愛してるから。
心臓がドキドキしても
変じゃない?
顔が熱くなって、
恥ずかしくてもおかしくない?
ガイの唇が、何度も重なる。
僕のこれは、全部、
僕がガイをアイシテルってことなんだ。
「エレ、可愛い。
こんなに顔を赤くして」
ガイが僕を抱き上げ、
露天風呂の淵に座らせた。
ガイは下半身を湯につけたまま
下から僕を見上げる。
僕の足は膝から下は
湯に浸かっていたけれど、
上半身は夜風にさらされている。
「エレ、閨事の続き……
してもいいか?」
「う、うん」
ねやごと。
その言葉の響きだけで
僕は体が熱くなる。
「閨事は、相手のことを
知る行為なんだ」
「知る?」
「そうだ。
好きな相手のことは
知りたいと思うだろう?
俺はエレが何が好きで、
学院ではどんな友人がいて、
どうすれば喜んでくれるのか
そればかり考えている」
熱い口調に、僕はますます
体を熱くした。
僕も、と思ったけど、
でも僕は言わなかった。
だって。
僕もガイのことを知りたいと
思っていたけれど。
ガイほど切実に
知りたいと思ってたわけでは
ないかもしれない。
だってガイは僕が何も
言わなくても、
僕のために動いてくれて、
僕が知りたいことは
先に伝えてくれたから。
僕だってほんとに
ガイのことが好きなのに。
ガイは湯の中にある
僕の足の指に触れた。
「えっと、ガイ?」
「エレの足は小さくてかわいいな」
「そ、うかな?」
確かに僕は成長が遅いから
サイラスたちに比べたら
背は低い。
ティーナと比べても
僕の方が若干低いぐらいだ。
「俺はエレのことが好きだから
エレの足が小さいとか、
こうしして触れたら
柔らかいとか……」
ガイの指が、僕の足の
裏をゆっくりとなぞる。
「足の指も小さくて
こんなに可愛いこととか」
大きな指が僕の足の
小指と人差し指の間に
差し込まれた。
片手で僕のかかとを支え、
もう片方の手が
僕の足の指をすりすりと擦る。
それからそっと手が離れ、
ガイは僕の片足を両手で
支えて湯から出した。
片足だけが温泉から出て
外気にさらされる。
その僕の足先を、
ガイが口づけた。
「エレの足の味は、
どんなものなのか」
そのままガイの口の中に
僕の足の小指が吸い込まれた。
「ま、ま、待って……」
ガイ、って僕は思わずガイを呼んだ。
だって恥かしくて。
でもガイはすぐに
僕の足を開放することはなかった。
僕の指を舌で舐め、
それから足の裏を
ちゅ、っと音を立てて
キスをしてから
ゆっくりと僕の足を温泉の中へと戻す。
それからガイは立ちあがり、
僕と視線を合わせた。
「愛してるから、知りたい。
知りたいから触れたい。
味わいたい。
愛してるから
相手にも自分のことを
知って欲しい。
触れて欲しい。
……互いに触れ合いたい。
それが、閨事なんだ」
僕はもう、いっぱいいっぱいだった。
あんなに軽く、
ねやごとについて知りたいとか、
サイラスやライリーに
言っていた自分が恥ずかしい。
「嫌だったか?」
僕の様子を窺うようにガイが言う。
嫌じゃない。
嫌なわけがない。
でも、僕は心臓が
ドキドキで、バクバクで
口を開けたけど、
声を出すことができなかった。
「ちょっと、急ぎすぎたか」
ってガイは言ったけれど。
僕は、そんなことない、とも
大丈夫、とも言えなくて。
ただ、プルプルと
首を横に振るしかできなかった。
ガイは温泉で飲むための
水を用意してくれるらしく、
「先に入っててくれ」と言う。
僕がまだ心臓がドキドキしていたけれど、
言われたとおりに服を脱ぎ、
先に露天風呂に入った。
昨日一度入ったから、
どこに何があるかは理解している。
僕は体の汗を流してから
一番入り口に近い、
ぬるめの湯に入った。
ここでガイを待つつもりだったのだ。
大きな露天風呂から
順番にお湯が流れてきて、
最後に流れ着くのがこの露天風呂だ。
でもここから
溢れ出たお湯はどうなるんだろう。
僕は石の床に流れている湯を
目で追った。
良く見ると、
床はゆるく斜めになっていたり
段差があったりして、
ちゃんとお湯は
排水溝に流れて行く。
凄い造りだ、って
感心していたら、
ガイが露天風呂に入ってきた。
ガイは昨日と同じで
腰にタオルを巻いて、
大きな箱を手に持っている。
箱の蓋は開いていて、
中に水差しやグラスが見えた。
ガイは休憩場のテーブルに
箱を置くと、
シャワーで汗を流して
僕の隣に来た。
「待たせたか?」
「ううん。
この露天風呂、
凄いなぁ、って見てた」
僕が曖昧に言うと、
ガイはそうか、って笑う。
「ここは母のこだわりで
建てられた別荘だからな。
社交シーズンが終わったら
ここで客を招いて
接待をすることもある。
あの母の肝いりで造った露天風呂だから
エレも気に入ると思ったんだ」
だから誘ったんだ、
ってガイに言われて
僕は頬を熱くする。
嬉しいし、なんだか恥ずかしい。
恥ずかしい、なんて感情、
今まで知らなかったのに、
僕はガイの前だとすぐに恥ずかしくなる。
「どうした?」って言われて、
僕は、ドキドキした胸を思わず押さえた。
「あの、あのね」
恥ずかしいけど、
黙ってることもできなくて。
「僕、恥ずかしいの」
「は? え?」
「ガイの前だと、
ドキドキして、心臓がね、
うるさくなって、それで、
恥ずかしいの」
嘘じゃないよ、って
ガイの顔を見上げたら、
ガイは目を見開いて
僕を見つめている。
「僕、変だよね?」
「い、いや、そんなことないぞ」
ガイは首を振る。
「俺も、同じだ」
ガイが優しい目をして
僕の頬に触れた。
「俺も、エレの前だと
心臓がうるさくなる」
「ガイも?」
「あぁ、俺も」
ガイの顔が近づいてくる。
唇が重なる瞬間、
愛してるから、って聞こえた。
愛してるから。
心臓がドキドキしても
変じゃない?
顔が熱くなって、
恥ずかしくてもおかしくない?
ガイの唇が、何度も重なる。
僕のこれは、全部、
僕がガイをアイシテルってことなんだ。
「エレ、可愛い。
こんなに顔を赤くして」
ガイが僕を抱き上げ、
露天風呂の淵に座らせた。
ガイは下半身を湯につけたまま
下から僕を見上げる。
僕の足は膝から下は
湯に浸かっていたけれど、
上半身は夜風にさらされている。
「エレ、閨事の続き……
してもいいか?」
「う、うん」
ねやごと。
その言葉の響きだけで
僕は体が熱くなる。
「閨事は、相手のことを
知る行為なんだ」
「知る?」
「そうだ。
好きな相手のことは
知りたいと思うだろう?
俺はエレが何が好きで、
学院ではどんな友人がいて、
どうすれば喜んでくれるのか
そればかり考えている」
熱い口調に、僕はますます
体を熱くした。
僕も、と思ったけど、
でも僕は言わなかった。
だって。
僕もガイのことを知りたいと
思っていたけれど。
ガイほど切実に
知りたいと思ってたわけでは
ないかもしれない。
だってガイは僕が何も
言わなくても、
僕のために動いてくれて、
僕が知りたいことは
先に伝えてくれたから。
僕だってほんとに
ガイのことが好きなのに。
ガイは湯の中にある
僕の足の指に触れた。
「えっと、ガイ?」
「エレの足は小さくてかわいいな」
「そ、うかな?」
確かに僕は成長が遅いから
サイラスたちに比べたら
背は低い。
ティーナと比べても
僕の方が若干低いぐらいだ。
「俺はエレのことが好きだから
エレの足が小さいとか、
こうしして触れたら
柔らかいとか……」
ガイの指が、僕の足の
裏をゆっくりとなぞる。
「足の指も小さくて
こんなに可愛いこととか」
大きな指が僕の足の
小指と人差し指の間に
差し込まれた。
片手で僕のかかとを支え、
もう片方の手が
僕の足の指をすりすりと擦る。
それからそっと手が離れ、
ガイは僕の片足を両手で
支えて湯から出した。
片足だけが温泉から出て
外気にさらされる。
その僕の足先を、
ガイが口づけた。
「エレの足の味は、
どんなものなのか」
そのままガイの口の中に
僕の足の小指が吸い込まれた。
「ま、ま、待って……」
ガイ、って僕は思わずガイを呼んだ。
だって恥かしくて。
でもガイはすぐに
僕の足を開放することはなかった。
僕の指を舌で舐め、
それから足の裏を
ちゅ、っと音を立てて
キスをしてから
ゆっくりと僕の足を温泉の中へと戻す。
それからガイは立ちあがり、
僕と視線を合わせた。
「愛してるから、知りたい。
知りたいから触れたい。
味わいたい。
愛してるから
相手にも自分のことを
知って欲しい。
触れて欲しい。
……互いに触れ合いたい。
それが、閨事なんだ」
僕はもう、いっぱいいっぱいだった。
あんなに軽く、
ねやごとについて知りたいとか、
サイラスやライリーに
言っていた自分が恥ずかしい。
「嫌だったか?」
僕の様子を窺うようにガイが言う。
嫌じゃない。
嫌なわけがない。
でも、僕は心臓が
ドキドキで、バクバクで
口を開けたけど、
声を出すことができなかった。
「ちょっと、急ぎすぎたか」
ってガイは言ったけれど。
僕は、そんなことない、とも
大丈夫、とも言えなくて。
ただ、プルプルと
首を横に振るしかできなかった。
70
あなたにおすすめの小説
魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由
スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの二人は、スキルを得た事で魔王討伐に旅立つ勇者と彼の帰還を待つだけのただの親友となる。
勇者と親友の無自覚両片想いのじれったい恋愛の物語。
聖女を演じた巻き添え兄は、王弟殿下の求愛から逃げられない
深嶋(深嶋つづみ)
BL
谷口理恩は一年ほど前、妹と一緒に異世界に転移してしまった。
聖女として魔術の才を開花させた妹・世奈のおかげもあって、二人はアルゼノール王国の大教会に保護され、不自由のない暮らしを送ることができている。が、最近は世奈の奔放さに理恩は頭を抱えることもあった。
ある日、世奈の仕事を肩代わりした理恩は、病に臥せっている幼い第二王子・イヴァン王子のもとに参じることに。
――「僕が大人になったら、僕の妃になってくれませんか」。
何度も謁見を重ねるうちに理恩に懐いた彼は、目の前の聖女が偽者であることに気付かぬまま、やがて理恩に求愛する。
理恩は驚き、後ろめたい気持ちを抱きながらも、「大人になっても同じ気持ちでいてくれたなら」と約束を交わした。
その直後、何者かの陰謀に陥れられた世奈の巻き添えとなり、理恩は辺境の地へと飛ばされてしまい……。
――数年後、アルゼノール王国を出て世界中を巡っていた理恩は、とある国で偶然、王弟・イヴァンと再会する。
傷心の旅をしているのだという彼は、どういうわけか理恩との交流を持ちたがって――?
「地味な婚約者を捨てて令嬢と結婚します」と言った騎士様が、3ヶ月で離婚されて路頭に迷っている
歩人
ファンタジー
薬師のナターリアは婚約者の騎士ルドガーに「地味なお前より伯爵令嬢が
ふさわしい」と捨てられた。泣きはしなかった。ただ、明日から届ける薬が
一人分減るな、と思っただけ。
ルドガーは華やかな伯爵令嬢イレーネと結婚し、騎士団で出世する——はずだった。
しかしイレーネの実家は見栄だけの火の車。持参金は消え、借金取りが押し寄せ、
イレーネ本人にも「稼ぎが少ない」と三行半を突きつけられた。
3ヶ月で全てを失ったルドガーが街角で見たのは、王宮薬師に抜擢された
ナターリアが、騎士団長と笑い合う姿だった。
「なあ、ナターリア……俺が間違っていた」
「ええ、知ってます。でも、もう関係のない話ですね」
薄紅の檻、月下の契り
雪兎
BL
あらすじ
大正十年、華やかな文明開化の影で、いまだ旧き因習が色濃く残る帝都。
没落しかけた名家に生まれた“Ω(オメガ)”の青年・白鷺伊織は、家を救うため政略的な「番(つがい)」として差し出される運命にあった。
しかし縁談の相手は、冷酷無慈悲と噂される若き実業家であり“α(アルファ)”の当主・九条鷹司。
鉄道・銀行事業で財を成した九条家は、華族でもありながら成り上がりと蔑まれる存在。
一方の伊織は、旧華族の矜持を胸に秘めながらも、Ωであるがゆえに家族から疎まれてきた。
冷ややかな契約婚として始まった同居生活。
だが、伊織は次第に知ることになる。
鷹司がΩを所有物としてではなく、一人の人間として尊重しようとしていることを。
発情期を巡る制度、番契約を強制する家制度、そして帝都に広がる新思想。
伝統と自由のはざまで揺れながら、二人は「選ばされた番」から「自ら選ぶ伴侶」へと変わっていく——。
月明かりの下、交わされるのは支配ではなく、誓い。
大正浪漫薫る帝都で紡がれる、運命を超える愛の物語。
遊び人殿下に嫌われている僕は、幼馴染が羨ましい。
月湖
BL
「心配だから一緒に行く!」
幼馴染の侯爵子息アディニーが遊び人と噂のある大公殿下の家に呼ばれたと知った僕はそう言ったのだが、悪い噂のある一方でとても優秀で方々に伝手を持つ彼の方の下に侍れれば将来は安泰だとも言われている大公の屋敷に初めて行くのに、招待されていない者を連れて行くのは心象が悪いとド正論で断られてしまう。
「あのね、デュオニーソスは連れて行けないの」
何度目かの呼び出しの時、アディニーは僕にそう言った。
「殿下は、今はデュオニーソスに会いたくないって」
そんな・・・昔はあんなに優しかったのに・・・。
僕、殿下に嫌われちゃったの?
実は粘着系殿下×健気系貴族子息のファンタジーBLです。
断罪回避のために親友と仮婚約したはずが、想像以上に執着されていた。
鷲井戸リミカ
BL
ある日アーサーは、自分がネット小説の世界に転生していることに気が付いた。前世の記憶によれば親友のフェルディナンドは、悪役令息という役割らしい。最終的に婚約者から婚約破棄され、断罪後は国外追放されてしまうのだとか。
大事な親友が不幸になるのを見過ごすわけにはいかない。とにかく物語の主人公たちから距離をとらせようと、アーサーはフェルディナンドを自分の婚約者にしてしまった。
とりあえず仮婚約という形にしておいて、学園を卒業したら婚約を解消してしまえばいい。そう考えていたはずがアーサーのとある発言をきっかけに、フェルディナンドの執着が明らかになり……。
ハッピーエンドです。
黒獅子の愛でる花
なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。
中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。
深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。
サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。
しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。
毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。
そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。
王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。
王妃は現在、病で療養中だという。
幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。
サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…
拗らせ問題児は癒しの君を独占したい
結衣可
BL
前世で限界社畜として心をすり減らした青年は、異世界の貧乏子爵家三男・セナとして転生する。王立貴族学院に奨学生として通う彼は、座学で首席の成績を持ちながらも、目立つことを徹底的に避けて生きていた。期待されることは、壊れる前触れだと知っているからだ。
一方、公爵家次男のアレクシスは、魔法も剣術も学年トップの才能を持ちながら、「何も期待されていない」立場に嫌気がさし、問題児として学院で浮いた存在になっていた。
補習課題のペアとして出会った二人。
セナはアレクシスを特別視せず、恐れも媚びも見せない。その静かな態度と、美しい瞳に、アレクシスは強く惹かれていく。放課後を共に過ごすうち、アレクシスはセナを守りたいと思い始める。
身分差と噂、そしてセナが隠す“癒やしの光魔法”。
期待されることを恐れるセナと、期待されないことに傷つくアレクシスは、すれ違いながらも互いを唯一の居場所として見つけていく。
これは、静かに生きたい少年と、選ばれたかった少年が出会った物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる