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癒-healing-
P65.ミスコンの開幕です!
しおりを挟む「と、いう事があって…」
「納得いかない。」
「は?みかんが自分で決めたんだからいい傾向かなって…」
「何でみかんの説得にあんただけが呼ばれるの?!」
「そこかよ」
私は後夜祭直前。
九理にさっき起こったことを話していた。
「なんで急にそんなことを言い出すのか…私には分からなかったけど、でもみかんが他の人が困るようなことを言い出すのは初めて見たなぁって…。
それってもう癒しの力が発動してないってこともきっと関係あるよね」
「なんで私は呼ばれないのよ」
「いい加減話聞いてくれない?」
みかんに対する独占欲すごいんだよなぁ
今までみかんに忘れ去られていた生活は
かなり苦痛だっただろうな…
それが今では毎日のように…否、
休み時間の度にみかんに会いに来る始末だ。
初めて会った時の印象は、神々しくて西洋人形のようにきれいな彼女に距離を感じていたが、こうして一緒に過ごしてみると今隣でふくれっ面をしている彼女は、普通の女子高生なんだと実感する。
私は九理と真君と図書室で待ち合わせしていた。
みかんを通じて知り合った3人でこうやって会っているのも何だか不思議なものだ。
「ミスコンって、一体何をするんですか?」
「そっか、真君は一年生だから初めてだよね。」
「私も去年は参加してないわ」
私達は体育館へ向かい、
丁度ステージ正面の真ん中あたりに陣取ったところで、私が2人に説明を始めた。
「んー、ここのは本気だからね。
知識と運動神経、自己アピールで最終的に得点が高い人がミス天仁になるんだよ」
「って…かんなはかなり不利じゃない?
よくそんなんで去年最高得点出せたわね」
そう、みかんは決して頭がいいわけではないし、壊滅的な運動音痴だ。
「それが、ここのは配点が…」
言いかけたところで、急にあたりが暗転する。
スポットライトがステージに刺して司会者が話した出した。
『さぁさぁみなさんお待ちかね!天神高校ミスコンの開幕です!
今年はどんな子が参加するのでしょうかー?
気になると思いますが、まずは皆さんに競技とルールの説明です!』
見たことがあると思ったら、
ここ最近みかんのことをミスコンにスカウトしていたあの女の子だった。
彼女の声を合図に生徒達は歓声とともに
ステージの方へ駆け寄っていく。
『今回も第一回戦クイズ大会!
問題数は全10問、配点は正解数×10点!』
「これは去年と変わらずねー。
みかんは一回もはや押しで押せなくて、0点だったのよ」
『二回戦は卓球勝負!
くじで相手を決めて行います!配点は得点×5点!』
「去年はバスケのフリースローで、みかんは去年0点で…」
「・・・甘実さん、もしかして・・・」
『最終審査は10分以内で自由に行ってもらう自己アピール!
自分の得意なことでみんなにアピールしていただきます!
配点は皆さんの一票×1点!!!
去年は自己PRだけで優勝した強者もいるぞ!!!』
「全校生徒の3分の2が後夜祭に参加している計算で…
各学年約250人だから…約500点の得点のチャンスがあるはず…」
真はその場で計算を始める。
「みかんは去年450票中401票獲得でダントツ一位よ」
「「は?!」」
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