底辺地下アイドルの僕がスパダリ様に推されてます!?

皇 いちこ

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#2 渋谷は夜の7時

2-4 渋谷は夜の7時

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半オクターブ高い、透明感のある歌声。
継ぎ接ぎだった楽曲のピースがつながり、その声の持ち主に焦点が絞られる。
ライトの下で浮き彫りになる白い肌。英国王子さながらの衣装に包まれた、均整のとれたプロポーション。直矢の視線は一点に釘付けになった。

「うぉぉぉぉぉっ!!シオンきゅ――――ん!!!」

武器が構えられた瞬間、天を突き抜ける野太い声援が轟く。
それに呼応するように、直矢の左隣で叫び声が上がった。

「ピギャアアアアア!私の妖精ぇぇぇぇぇ!!」

密集した場内で、狂乱は次々と伝染していく。
熱気が渦巻く中、5つの噴射口が同時に開き、勢いよく水が噴き出した!

―――パシュッ!パシュッ!ピシュッ!!
飛散した水滴はレーザーを反射して、キラキラと虹色に輝く。乙女達は嬉々と両手を上げ、無数の雫を浴びていた。ある娘は飛び跳ね、標的とばかりにお手製のうちわを掲げる。高性能のウォーターガンから放たれる攻撃は、最前列はもちろん、後方列付近まで優に届いた。
直矢の頬にかかった水滴は、意外にも人肌並みに温かい。

「あああああああ!聖水よぉぉぉぉぉっ!!!」
「発芽しちゃう――!米になるぅぅぅぅぅぅ!!」
「鼻の穴にぶちこんでぇぇぇぇぇぇ!!!」

会場は動物園と化していた。
野生に帰った女達への動揺。文明崩壊への危惧。そして、青年との再会の高揚感。直矢の胸に、さまざまな感情が去来する。

オーディエンスへの洗礼だけでなく、今度はメンバー同士で水遊びを始めた。
髪や衣装を濡らしながら、小学生のように無邪気にはしゃぐ5人の美少年。
その光景は、プロジェクト炎上中、連日徹夜で血尿が出た時と同じ衝撃だった。

「今夜はまだまだ寝かせねえ!目ん玉ひん剥いて見てろ!!」

リーダーの煽りとともに、二曲目のイントロが始まる。
魑魅魍魎とした聴衆は悶え、そして発狂しながら声援を送っていた。


*


直矢が理性を取り戻したのは、終演直後。
翌週のライブの告知があり、メンバー全員が舞台を降りた後だった。足元が見えるまで会場が明るくなり、一気に現実に引き戻される。聴衆は興奮冷めやらぬ様子で、それぞれの同志と泣き喚いていた。

合間にトークを挟む形で6曲が披露され、ここまで怒涛の一時間半。
二人の狂気じみた喚声を聞き流しながら、直矢は終始シオンの観察に勤しんだ。それは部下のプレゼンを見守るのと、何ら変わらなかったと言っていい。
いつソロパートが回ってくるのかという、淡い期待を抱き。予想外に器用なダンスに驚かされ。昨夜のように取り返しのつかないミスをしないか、時にハラハラして。しどろもどろながらも懸命に発言する様子がいじらしく、一挙手一投を目で追ってしまった。見守る以上に感情を揺さぶられたのは、全くの誤算だったが。

そこで、直矢はペンライトを握ったままであることに気付く。持ち主に返そうと横を振り向いが、彼女の姿は忽然と消えていた。例のキモオタは、何やら必死にメモ帳にペンを走らせている。

困惑した直矢のすぐ背後で、出入口の扉が開く。
地上で案内していた男性スタッフが、オーディエンス全員に向けて呼び掛けた。

「特典会にご参加の方は、ホワイエにお並びください!押さない、走らない、しゃべらない、ゆっくり進んでくださ――い!」

その号令に、またしても女達は殺気立った。
200人近くの有象無象の群衆が、出口を目指して一斉に向かってくる。さしずめ、ゾンビが蔓延るアポカリプス。迫りくる爛々とした目つきに、直矢が身の危険を感じた時だった。

「失礼ですが、ナオヤ様でしょうか?」

男性スタッフが人波から庇うように、直矢を脇へ誘導する。
突然の事に驚いたが、このままでは雑踏に巻き込まれてしまうため、大人しく追随した。

「はい!?ええ、そうですが……」
「こちらへお越しください。お時間は大丈夫ですか?」
「ええ、はあ……」

直矢が連れて行かれたのは、関係者専用と表札が掛かった扉だった。男性スタッフが先導する形で、『どうぞ』という声に促される。それきり、スタッフは機敏に表へと戻って行った。

扉の向こうに続く通路は、壁沿いに什器や段ボールが並べられてやや殺風景だ。
だが、その先に立っていた人物を見て、直矢は目を丸くする。来客に気付いた青年は、すぐに駆け寄ってきた。

「あ……!ナオヤさっ……」

つい先ほどまでステージにいたシオンが、満開の笑顔を咲かせて近づいて来る。
パッと瞳を輝かせ、スキップのように軽い足取りで。

彼の周囲には、可憐な花弁が吹き舞い、後光が差しているようだった。
まるで、世界終末後の楽園。知能が退化したせいか、直矢は幻覚まで見るようになっていた。

「ん……あっ!?」
「――危ない!」

突如バランスを崩したシオンは、前方に大きく倒れ込む。
咄嗟に、接待ゴルフで鍛えた足が瞬時に駆け出した。直矢は一回り小さな体を腕の中に抱き留める。
ヘアワックスの香りか。柑橘系の芳香が直矢の鼻腔を掠めた。

「……ごっ、ごめんなさい!」
「大丈夫か?もしかして、体調が……」

大人しく胸板に収まっていたシオンだが、項まで赤く染まっている。
昨夜はあれだけ激しく求めてしまったのだ。貧血でも起こしたに違いなかった、

「っ、違います!何もない所で転んじゃっただけで……」
「そうか……なら、いいが……」

今朝と変わらない温もりに、直矢は安堵の溜息を漏らす。
初対面の時といい、よく転ぶ子だ。危なっかしくて目が離せない。だが、彼が犯したミスに対しての負の感情はなく、何か不思議な結びつきを感じ始めていた。
直矢は腕を緩め、改めて今夜この場所へ来た理由を思い出した。

「頑張ってたな。こういうライブは初めてだったけど、新鮮だったよ」

直矢はまろい額に手を伸ばし、乾ききっていない前髪の乱れを整える。

「そんな……ナオヤさんのおかげです……」

シオンは頬を赤らめたまま、慎ましい笑みを零した。

「わざわざ観に来て下さって、ありがとうございました。ペンライトも……すごく嬉しかったです」
「ああ、これは……いや、喜んでくれたならいい」

もはや体の一部のようになっていたペンライトは、しっかりと左手に握られたままだった。
純真無垢な笑顔を向けられると、借り物だとはとても言い出せない。そして、電源の切り方すらわからず仕舞いだ。初めて使うからと直矢が言い訳をしていると、シオンが手慣れたようにオフにしてくれた。

「それにしても、俺だってよくわかったな」
「もちろんです!視力2.0なので……」

あの人だかりの中で、この愛らしい瞳に己の姿が映ったというのか。
名だたる経営者相手に仕事をしてきた強心臓の持ち主が、柄にもなく動揺してしまう。

(何を……今さら意識してるんだ、俺は)

昨夜こそ一糸まとわぬ姿で、散々あんなことやこんなことまでしたというのに。
直矢は湧き上がる羞恥を誤魔化すために、話題を変えた。

「っ、今夜は雰囲気が違うな。メイクをしているのか?」
「あ……そうなんです。いつもユウマさんがしてくれて」

メンバー紹介でそんな名前が出た気がする。
だが、シオン以外の男はその他モブでしかなく、誰が誰だか記憶に皆無だった。直矢の口から、率直な称賛の言葉が飛び出した。

「可愛い……いや、綺麗と言う方が合っているかな」

ダスティピンクのアイシャドウが重ねられた目元は、どこか大人びた印象がある。
コーラルオレンジで彩られた唇は、今すぐ食んでしまいたくなるほど肉感的だ。
非日常的な衣装も相俟って、端整な容貌が引き立つ。直矢が見入っていると、シオンは消え入りそうな声で呟いた。

「あ……ありがとうございます……」

二人の間に甘い空気が流れ出す。
あまり見つめられると、恥ずかしがってしまうようだ。
ベッドの上でもそうだった。男の視線に昂ってしまったのか、夥しい量の潮を吹いてしまっていた。シーツを台無しにしてしまうくらいに。一見淑やかでいて、淫蕩を秘めた肉体。もっと暴いてみたくなる。

そこへ、突き当たりの部屋の扉が開いた。足音が二人の元へ近づいて来る。

「――シオン」

低く、よく通る声がメンバーを呼ぶ。
そこにはTシャツとジーンズというラフな格好に着替えた、リーダーの姿があった。

「ユウマがメイク直すって。お前も着替えてこいよ」
「あ……もうそんな時間?」

あれだけ濡れても崩れていない、ハードワックスで無造作に立ち上げられたツーブロックの短髪。アッシュブラウンの前髪の下に宿る切れ長の瞳が、攻撃的な印象を与える。
ライブの熱は冷めたのか、幾分か落ち着いた雰囲気だ。だが、鋭い視線が直矢に向けられ、気のせいか一瞬威嚇されたように感じられる。
それも束の間、リーダーはごく自然にシオンの肩を抱き寄せた。

「昨夜、迷惑掛けた客ってこの人の事か?」
「うん、実はそうなんだ……お詫びも兼ねて来てもらってて」

直矢は何故かこの男を好きになれなかった。
世界が自分を中心に回っているかのような、尊大な態度。何より髪型が気に食わない。
直矢は嫌悪感をおくびにも出さず、紳士らしく社交的な微笑を作った。
すると、リーダーの男は意外にも素直な謝罪に出る。

「ウチのがすみませんでした。コイツ、昔っからそそっかしいところあるんで。大目に見てやってください」

どれほど生理的に相容れない相手でも、真摯な謝罪を受け入れられないほど下衆ではない。
尖った見た目に反して、なかなかの好青年なのかもしれなかった。

「ダイチ君……僕も改めて申し訳ないです」

何より心を痛めた表情を見ると、居ても立っても居られなかった。
叱られて反省する子犬のような眼差しには、許さざるを得ない。直矢はシオンの頭を優しく撫でる。

「もういい。ホテル側できちんと対応して貰ったから、大丈夫」

その一言で、シオンは悲しげに細められた瞳を輝かせた。見えない尻尾が生えているとすれば、今まさに千切れんばかりに振っているのだろう。

「それより、君も呼ばれているなら行っておいで」
「あの……!じゃあ、少し待っていてもらえますか?」
「もちろん」

名残惜しそうに楽屋へ向かうシオンに、直矢は手を振って見送る。
だが、楽屋の扉が閉まった途端、静かに腕が振り下ろされる。

「……何か他にも御用かな?」

微笑を崩さないまま、直矢は仲間の背中を眺めていた青年に問いかける。
その瞬間、精悍な横顔は不快そうに歪められた。

「シオンの朝帰りの相手って、アンタだろ?」

威嚇は気のせいではなかったのだ。
今度こそ、敵意を剥き出しにした双眸が直矢を射竦める。直矢は驚きこそしたが、そこで怯むような胆心でもなかった。

「……だとしたら?」

他人の情事に首を突っ込むなど、無粋極まりない。
直矢の中で、一度は立ち消えた嫌悪感が燻ぶり始めていた。そんな苛立ちを嘲笑うかのように、ダイチと呼ばれた青年は鼻で笑った。

「大方上手い言葉で釣って、言いくるめたんだろうな」

あながち間違ってはいない。
だが、提案を受け入れたのは、相手の方だ。手を差し伸べたのはこちら側。つまりは、一種の契約。
年上への敬意も忘れて食ってかかる若者に、ささくれだった神経は逆撫でされた。

「彼とは合意だった。それに……乱暴を働いたつもりはない」
「良く言うぜ。あんな目立つ所に痕つけやがって」

行為のうちに夢中になって、吸いついた白い首筋。
少なくとも、今朝はシャツの襟に隠れていた。それなのに、どうして知っているのか。直矢の思考は急激に混乱する。
まるで、自分の所有物を無断で覗き見されたような感覚だった。

「大事なメンバーの体、よくもキズモノにしてくれたな。もう二度とアイツの前に現れるんじゃねぇ」

口答えは許さない、怒気を孕んだ凄む口調。
追い打ちをかけるように、青年は直矢の腕を掴んでズンズンと歩き出す。
その先は、関係者口の扉。濁流のような人波へと放り出される直前、冷ややかな声が投げかけられた。

「ここにも金輪際来るな、オッサン」

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