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魔法のある世界で
44.お出かけの為に!
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最近、お父様がなかなか帰ってこないので、何だか寂しい。
遺跡調査で、かなり地底深くの空間まで行くらしく、危険だからと連れていってもらえない。
王城の庭園の植物を、見るのは本当に楽しいけれど、ちょっと飽きてきた。
そんな訳で、たまにはお城の外に出てみたいとか思うんだけどダメかなあ?
「「「ダメですわ!」」」
それを言ったら三人の侍女ズ全員に却下された。
即答だった。
うん、まあ、そうだよね?
三歳だしね。
しかも王族ともなれば、それなりの警備とかいるんだろうしね?
わかってますとも!(だって中身は大人だもんね)
しかし、ここは敢えて三歳っぽく駄々をこねてみようと思う。
正直、前世の時も駄々をこねるとか、した記憶はないのだが、それが許される環境ならそんなこともしてみたかったと、少しだけ憧れていたのである。
『甘える』って、やってみたい!
尊敬する食堂のおばちゃんは言っていた。
「子供は、少々無理言ったって、いいんだ!むしろちょっとくらい我儘言ってくれた方が可愛いもんさ!聞き分けのいい子供なんて何だか切ないじゃないか」と!
そう言って私にもっと我儘を言えと言ってくれたんだけど、その時は既に、もう大分おおきかったし照れくさいのもあって、何だか我儘なんて言えなかったんだよね。
そもそも最初の研究施設にいた頃は無論そんな我儘なんて言える環境じゃなかったしね。
あそこでは、とにかく規則は『絶体』だった。
指導員の指示に従わない子供は罰を受けさせられていた…。
音も光も遮断した部屋に閉じ込められるのだ…。
何人かの子供が泡を吹き白目をむき涙と汗とよだれにまみれて出てきたのを見て凍りついたのを覚えている。
思い出したくない事まで思い出してもしまい首をブンブンと横にふった。
今は前世のあの世界ではないのだ。
前世の全てが悪かった訳じゃない。
良い事だってあった!
あの人権なんか無かったような施設でも、食堂のおばちゃんと言う人生の師匠とも呼べる人にも出会った!
(…と、言っても、後半の人生では私の専属のお手伝いさんになって貰ってたから、私が雇い主になっちゃってたけどね)
未認可で裏社会に通じてたと言う施設から逃れる事が出来てからの、私は、それなりに幸せだったと思うんだよね。
トイレもお風呂も好きな時間に入れるし!
ご飯は点滴とか錠剤とかじゃなくて、ちゃんと、おばちゃんが作ってくれたご飯が食べられたし!
そうそう、食堂のおばちゃんのご飯は施設にいた時は、お昼しか食べられ無かったんだよね。
朝と夜はプロテインとビタミンとかのサプリが常食だったっけ…。
だから私は食事と言うのは、1日一回が、普通なんだと思ってた。
監督官とか、大人の職員の人達は、食べているようなのは、大人になったら体が大きい分、沢山食べないといけないからだと言い聞かされていたけど、栄養学的には、そんな筈ないだろうと思いつつも、下手な事を言って、せっかくの、お昼まで錠剤にされては、たまらないと黙っていたっけ…。
「街に出てみたいでしゅ~!」
私はお仕事から帰ってきたお父様に飛びついて、そうお父様に訴えてみた。
飛びついてきた私にお父様は嬉しそうに抱きかかえた。
「おお、ラーラ!只今!」
「おかえりなしゃい!父様!」
「ラーラは街にでてみたいのか?」
「森にもいってみたいでしゅ!」
「おお~、そうかぁ~、最近は遺跡の方にも一緒に行けてないしなぁ」
「そうなんでしゅ!お城のお庭はしゅてきだけど、あきちゃったのでしゅ!」
「うむ、そうだな。別にかまわないぞ?」
なんと!意外にもあっさり許可された!
「「「旦那様っ!」」」侍女ズが、お父様を責めるように叫んだ。
「えっ!本当でしゅか?」
「その代わり、ラーラに専属の騎士をつける!」
「えっ!騎士しゃんでしゅか?お父様が一緒だったら大丈夫でしゅよ?」
「うむ、そうなんだが、騎士を付けていれば、今後の遺跡調査の時も一緒に連れてってあげられるだろう?危険な箇所には、父様だけで行くけど、安全なところで護衛騎士と一緒に待っていられるなら次回からまた遺跡に連れていってやれるしな!」
「えっっ!本当でしゅか!」
「じつは、もう、その騎士を連れてきていてな。外に待たせているんだよ」
「えっ!?」私は驚いて扉の方をみた。
「おい、もういいから入ってきなさい!」
ガチャリと扉が開いた。
そうして、入ってきたのは、あのサラさんだった!
遺跡調査で、かなり地底深くの空間まで行くらしく、危険だからと連れていってもらえない。
王城の庭園の植物を、見るのは本当に楽しいけれど、ちょっと飽きてきた。
そんな訳で、たまにはお城の外に出てみたいとか思うんだけどダメかなあ?
「「「ダメですわ!」」」
それを言ったら三人の侍女ズ全員に却下された。
即答だった。
うん、まあ、そうだよね?
三歳だしね。
しかも王族ともなれば、それなりの警備とかいるんだろうしね?
わかってますとも!(だって中身は大人だもんね)
しかし、ここは敢えて三歳っぽく駄々をこねてみようと思う。
正直、前世の時も駄々をこねるとか、した記憶はないのだが、それが許される環境ならそんなこともしてみたかったと、少しだけ憧れていたのである。
『甘える』って、やってみたい!
尊敬する食堂のおばちゃんは言っていた。
「子供は、少々無理言ったって、いいんだ!むしろちょっとくらい我儘言ってくれた方が可愛いもんさ!聞き分けのいい子供なんて何だか切ないじゃないか」と!
そう言って私にもっと我儘を言えと言ってくれたんだけど、その時は既に、もう大分おおきかったし照れくさいのもあって、何だか我儘なんて言えなかったんだよね。
そもそも最初の研究施設にいた頃は無論そんな我儘なんて言える環境じゃなかったしね。
あそこでは、とにかく規則は『絶体』だった。
指導員の指示に従わない子供は罰を受けさせられていた…。
音も光も遮断した部屋に閉じ込められるのだ…。
何人かの子供が泡を吹き白目をむき涙と汗とよだれにまみれて出てきたのを見て凍りついたのを覚えている。
思い出したくない事まで思い出してもしまい首をブンブンと横にふった。
今は前世のあの世界ではないのだ。
前世の全てが悪かった訳じゃない。
良い事だってあった!
あの人権なんか無かったような施設でも、食堂のおばちゃんと言う人生の師匠とも呼べる人にも出会った!
(…と、言っても、後半の人生では私の専属のお手伝いさんになって貰ってたから、私が雇い主になっちゃってたけどね)
未認可で裏社会に通じてたと言う施設から逃れる事が出来てからの、私は、それなりに幸せだったと思うんだよね。
トイレもお風呂も好きな時間に入れるし!
ご飯は点滴とか錠剤とかじゃなくて、ちゃんと、おばちゃんが作ってくれたご飯が食べられたし!
そうそう、食堂のおばちゃんのご飯は施設にいた時は、お昼しか食べられ無かったんだよね。
朝と夜はプロテインとビタミンとかのサプリが常食だったっけ…。
だから私は食事と言うのは、1日一回が、普通なんだと思ってた。
監督官とか、大人の職員の人達は、食べているようなのは、大人になったら体が大きい分、沢山食べないといけないからだと言い聞かされていたけど、栄養学的には、そんな筈ないだろうと思いつつも、下手な事を言って、せっかくの、お昼まで錠剤にされては、たまらないと黙っていたっけ…。
「街に出てみたいでしゅ~!」
私はお仕事から帰ってきたお父様に飛びついて、そうお父様に訴えてみた。
飛びついてきた私にお父様は嬉しそうに抱きかかえた。
「おお、ラーラ!只今!」
「おかえりなしゃい!父様!」
「ラーラは街にでてみたいのか?」
「森にもいってみたいでしゅ!」
「おお~、そうかぁ~、最近は遺跡の方にも一緒に行けてないしなぁ」
「そうなんでしゅ!お城のお庭はしゅてきだけど、あきちゃったのでしゅ!」
「うむ、そうだな。別にかまわないぞ?」
なんと!意外にもあっさり許可された!
「「「旦那様っ!」」」侍女ズが、お父様を責めるように叫んだ。
「えっ!本当でしゅか?」
「その代わり、ラーラに専属の騎士をつける!」
「えっ!騎士しゃんでしゅか?お父様が一緒だったら大丈夫でしゅよ?」
「うむ、そうなんだが、騎士を付けていれば、今後の遺跡調査の時も一緒に連れてってあげられるだろう?危険な箇所には、父様だけで行くけど、安全なところで護衛騎士と一緒に待っていられるなら次回からまた遺跡に連れていってやれるしな!」
「えっっ!本当でしゅか!」
「じつは、もう、その騎士を連れてきていてな。外に待たせているんだよ」
「えっ!?」私は驚いて扉の方をみた。
「おい、もういいから入ってきなさい!」
ガチャリと扉が開いた。
そうして、入ってきたのは、あのサラさんだった!
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