243 / 286
第二十八章 笠鷺燎として
手札と切り札と殺意
しおりを挟む
「はぁはぁ、なんだよ? まだ、頭がいてぇ」
ズキズキと痛むこめかみに左手を当てた。
そこにはぬるりとした感触が……。
「なに?」
それは耳傍から感じる。
手で拭い、目にする。
「血っ!? 嘘っ、耳から!? あっ!」
ぽたりぽたりと鼻血が落ちる。
「何これ、ヤバくね……この頭痛といい、もしかして、脳に負荷がかかったから?」
以前、地下水路で迷った際、引き出しの世界の力を多用しすぎて、軽い頭痛を起こしたことがあった。
「一気に情報が脳に入ってきたから、それに耐えられなくて……何が起こってんだ?」
以前とは違う、引き出しの世界。
文字が浮かび、そこに映ったのは多くの人々の記憶?
「屋敷では過去の会話を聞くテレパシーっぽい能力と思っていたけど、違うのか? 今のは会話というよりも、アクタの人々の記憶っぽい。アクタの? そういや、女神っぽい女の子がくれたメッセージの一部に、たしか……」
『引き出しの知識は脳の中だけでは留まらない。アクタと繋がり、先にある無の全てに繋がっている。そしてそれは、君の魂だけに宿る力』
「つまり……この力はアクタと繋がっている? だから、アクタの人々の記憶に触れることができた? そうなると、あのときのアプフェルたちの会話は」
屋敷で耳にした会話。
あれは過去の会話ではなく、アクタに刻まれた記憶? ということになるのだろうか?
「だけど、なんで……?」
このなんでには二つの意味がある。
一つは、なぜ今になって、この力がはっきりと具現したのかということ。
もっとも、その答えはすでに出ている。
「コトアは俺の魂だけに宿る力と言った。たぶん、制御力や神龍の力と同じように、俺だけの魂となってこの力がパワーアップしたんだ。となると、もう一つは」
もう一つのなんで?
どうして、アクタの人々の情報を見ることができるのか?
という部分。
「俺が見たのはみんなの記憶……以前の俺は自分の記憶だけしか見れなかった。つまり、パワーアップして他人の記憶まで見れるようになった? でも、それはおかしい。アプフェルたちの時もそうだったけど、本人もいないのにどうして?」
情報を持つ者が傍にいないのに飛び込んでくる情報。
情報――この言葉にある記憶が蘇る。
それはサシオンからアクタという世界が、どのように生まれたのかを聞いたときの会話だ。
――
『だがある時、命溢れる世界を見つめ続ける神々の中に、その役目に耐えられない者たちが現れた。その者たちは無の世界に有を生もうとした。しかし、創造の力を持たぬ神にそれは叶わず。有は無に抗えず取り込まれる』
『でも、コトアは創り上げた』
『そう、コトアを含め、幾人かの神は命ある世界から漏れ出た情報を使い、世界を産むことに成功した』
『その一つが、アクタ?』
『その通りだ。そして、このアクタは無に生まれた世界の中で、最も形を成している世界。それでも、情報の断片のみで作られた世界であるが』
『つまり、いろんな世界から漏れ出した情報や投棄された情報で作られた、ツギハギだらけの世界ってわけなんだ』
――
「……アクタは情報が積み重なってできた世界」
アクタは様々な世界の情報を積み上げて創られた世界。
この世界は情報の塊といっても過言ではない。
「俺は世界の記憶、情報に触れることができるようになったのか。じゃあ、この能力って、自分の記憶に触れる能力じゃなくて、様々な情報に触れる能力ってわけか? 物や形の情報だけではなく、人の心の情報さえも……」
だから、女神様は引き出しの知識は俺だけには留まらず、アクタと繋がっているとアドバイスしてきた?
「だけど、そうなると、無と繋がっているって、どういう意味だ?」
この意味自体はわからない。
だが、引き出しの力がもう使えないのはわかる。
「勝手に知識が脳に入り込んでくるんじゃ、危なくて使えない。あんな膨大な知識、扱えるかって話。いつっ、くそっ。まだ、頭がいてぇな」
ズキズキ痛む頭を押さえ、とりあえずわかっていることを整理する。
現在、俺の手札にあるもの。
一つ目は、制御力の増した魔力。
だけど、魔力そのものはちっぽけで大きな魔法は使えそうにない。
さらに回復は不可で使い切り。
二つ目は、トーラスイディオムの力。
現在、唯一ウードに対抗できそうな力。
これをどうあの女にぶつけるかが勝敗の決め手。
三つ目は、引き出しの力。
だが、まるで情報が暴走しているかの如く無理やり脳に入り込んできて、その負荷に耐えられない。
使えば、脳が壊れる。
「んで、四つ目が拳銃か……魔法の前では役に立たなそうだけど~」
俺はトーラスイディオムの力が宿る紫の爪を瞳に入れる。
「拳銃を使って……こうすれば…………うん、単純だけど、これぐらいしか思いつかないな。魔法も役に立ちそうにないし。あとはどうやって、ウードへ近づくか?」
彼女は今どこに居るのだろうか?
王都かリーベンか?
俺は自分の観察を止めて、周囲を見回した。
広々した草原。
最初に訪れた草原に似ているが、ちょっと違う気がする。
太陽を目にする。
肌を照りつける陽気は額に汗を浮かばせる。
「夏ってことかな? 問題はいつの夏か……」
アクタは時間が曖昧な世界。
近藤は俺より後に亡くなったはずなのに、俺より前にアクタへ訪れていた。
つまり、俺が死んでアクタに訪れた時間と、トーラスイディオムの力でアクタへ送り戻された時間が同じとは限らない。
「さてと、あの戦争からどのくらい時が経ったのか……それとも、ヤツハがフォレと出会う前なのか。百年前とか百年後だったらどうしよう……それを確認するためにも、村なり町なりを見つけたいところだけど~」
きょろきょろと辺りを見回すが、それらしきものは見えない。
そこに強い風が吹いた。
それには僅かに焦げ臭さが乗っていた。
「スンスン、何の匂い? あっちか」
風は太陽を正面に置いた右側から吹いてきた。
「太陽の位置が高いから南と仮定して、あっちは西になるのかな? ま、とりあえず歩くか。人がいてくれるといいけど、何気に腹も減ってるし……」
近藤との待ち合わせは十時だった。
それから小一時間ほどここで過ごしている。
だから、腹も減る。
「なんとか、飢え死にする前に村を見つけたいね……死、か……っ」
死という言葉が無を思い出させる。
足を前へ踏み出す。
それは普通の足。
火傷も何もない。
そのはずなのに、無の世界で味わった苦痛が蘇ってきた。
だけど、嗚咽を漏らすことなく、心に憎しみだけを沁み渡らせる。
「熱かった……苦しかった……逃れたいと思った……死にたいと願った……。ウード、絶対に許さねぇ。必ず、殺してやる――」
ズキズキと痛むこめかみに左手を当てた。
そこにはぬるりとした感触が……。
「なに?」
それは耳傍から感じる。
手で拭い、目にする。
「血っ!? 嘘っ、耳から!? あっ!」
ぽたりぽたりと鼻血が落ちる。
「何これ、ヤバくね……この頭痛といい、もしかして、脳に負荷がかかったから?」
以前、地下水路で迷った際、引き出しの世界の力を多用しすぎて、軽い頭痛を起こしたことがあった。
「一気に情報が脳に入ってきたから、それに耐えられなくて……何が起こってんだ?」
以前とは違う、引き出しの世界。
文字が浮かび、そこに映ったのは多くの人々の記憶?
「屋敷では過去の会話を聞くテレパシーっぽい能力と思っていたけど、違うのか? 今のは会話というよりも、アクタの人々の記憶っぽい。アクタの? そういや、女神っぽい女の子がくれたメッセージの一部に、たしか……」
『引き出しの知識は脳の中だけでは留まらない。アクタと繋がり、先にある無の全てに繋がっている。そしてそれは、君の魂だけに宿る力』
「つまり……この力はアクタと繋がっている? だから、アクタの人々の記憶に触れることができた? そうなると、あのときのアプフェルたちの会話は」
屋敷で耳にした会話。
あれは過去の会話ではなく、アクタに刻まれた記憶? ということになるのだろうか?
「だけど、なんで……?」
このなんでには二つの意味がある。
一つは、なぜ今になって、この力がはっきりと具現したのかということ。
もっとも、その答えはすでに出ている。
「コトアは俺の魂だけに宿る力と言った。たぶん、制御力や神龍の力と同じように、俺だけの魂となってこの力がパワーアップしたんだ。となると、もう一つは」
もう一つのなんで?
どうして、アクタの人々の情報を見ることができるのか?
という部分。
「俺が見たのはみんなの記憶……以前の俺は自分の記憶だけしか見れなかった。つまり、パワーアップして他人の記憶まで見れるようになった? でも、それはおかしい。アプフェルたちの時もそうだったけど、本人もいないのにどうして?」
情報を持つ者が傍にいないのに飛び込んでくる情報。
情報――この言葉にある記憶が蘇る。
それはサシオンからアクタという世界が、どのように生まれたのかを聞いたときの会話だ。
――
『だがある時、命溢れる世界を見つめ続ける神々の中に、その役目に耐えられない者たちが現れた。その者たちは無の世界に有を生もうとした。しかし、創造の力を持たぬ神にそれは叶わず。有は無に抗えず取り込まれる』
『でも、コトアは創り上げた』
『そう、コトアを含め、幾人かの神は命ある世界から漏れ出た情報を使い、世界を産むことに成功した』
『その一つが、アクタ?』
『その通りだ。そして、このアクタは無に生まれた世界の中で、最も形を成している世界。それでも、情報の断片のみで作られた世界であるが』
『つまり、いろんな世界から漏れ出した情報や投棄された情報で作られた、ツギハギだらけの世界ってわけなんだ』
――
「……アクタは情報が積み重なってできた世界」
アクタは様々な世界の情報を積み上げて創られた世界。
この世界は情報の塊といっても過言ではない。
「俺は世界の記憶、情報に触れることができるようになったのか。じゃあ、この能力って、自分の記憶に触れる能力じゃなくて、様々な情報に触れる能力ってわけか? 物や形の情報だけではなく、人の心の情報さえも……」
だから、女神様は引き出しの知識は俺だけには留まらず、アクタと繋がっているとアドバイスしてきた?
「だけど、そうなると、無と繋がっているって、どういう意味だ?」
この意味自体はわからない。
だが、引き出しの力がもう使えないのはわかる。
「勝手に知識が脳に入り込んでくるんじゃ、危なくて使えない。あんな膨大な知識、扱えるかって話。いつっ、くそっ。まだ、頭がいてぇな」
ズキズキ痛む頭を押さえ、とりあえずわかっていることを整理する。
現在、俺の手札にあるもの。
一つ目は、制御力の増した魔力。
だけど、魔力そのものはちっぽけで大きな魔法は使えそうにない。
さらに回復は不可で使い切り。
二つ目は、トーラスイディオムの力。
現在、唯一ウードに対抗できそうな力。
これをどうあの女にぶつけるかが勝敗の決め手。
三つ目は、引き出しの力。
だが、まるで情報が暴走しているかの如く無理やり脳に入り込んできて、その負荷に耐えられない。
使えば、脳が壊れる。
「んで、四つ目が拳銃か……魔法の前では役に立たなそうだけど~」
俺はトーラスイディオムの力が宿る紫の爪を瞳に入れる。
「拳銃を使って……こうすれば…………うん、単純だけど、これぐらいしか思いつかないな。魔法も役に立ちそうにないし。あとはどうやって、ウードへ近づくか?」
彼女は今どこに居るのだろうか?
王都かリーベンか?
俺は自分の観察を止めて、周囲を見回した。
広々した草原。
最初に訪れた草原に似ているが、ちょっと違う気がする。
太陽を目にする。
肌を照りつける陽気は額に汗を浮かばせる。
「夏ってことかな? 問題はいつの夏か……」
アクタは時間が曖昧な世界。
近藤は俺より後に亡くなったはずなのに、俺より前にアクタへ訪れていた。
つまり、俺が死んでアクタに訪れた時間と、トーラスイディオムの力でアクタへ送り戻された時間が同じとは限らない。
「さてと、あの戦争からどのくらい時が経ったのか……それとも、ヤツハがフォレと出会う前なのか。百年前とか百年後だったらどうしよう……それを確認するためにも、村なり町なりを見つけたいところだけど~」
きょろきょろと辺りを見回すが、それらしきものは見えない。
そこに強い風が吹いた。
それには僅かに焦げ臭さが乗っていた。
「スンスン、何の匂い? あっちか」
風は太陽を正面に置いた右側から吹いてきた。
「太陽の位置が高いから南と仮定して、あっちは西になるのかな? ま、とりあえず歩くか。人がいてくれるといいけど、何気に腹も減ってるし……」
近藤との待ち合わせは十時だった。
それから小一時間ほどここで過ごしている。
だから、腹も減る。
「なんとか、飢え死にする前に村を見つけたいね……死、か……っ」
死という言葉が無を思い出させる。
足を前へ踏み出す。
それは普通の足。
火傷も何もない。
そのはずなのに、無の世界で味わった苦痛が蘇ってきた。
だけど、嗚咽を漏らすことなく、心に憎しみだけを沁み渡らせる。
「熱かった……苦しかった……逃れたいと思った……死にたいと願った……。ウード、絶対に許さねぇ。必ず、殺してやる――」
0
あなたにおすすめの小説
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる