【完結】究極のざまぁのために、俺を捨てた男の息子を育てています!

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第3話 籠絡

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 ーーどうしてこうなった!?


 今俺の上に乗り、俺の片脚を肩にかけて、俺の全身を揺さぶっているのは、つい先日まで蛇蝎のごとく嫌っていた姉の婚約者。

 ーーマリユス・ロルジュ。


「あっ、ああっ、んくっ……」

 今まで感じたことのない体の奥深くの感覚に、俺は衝撃を受けていた。


「はあっ……、ジュール……、初めてなのにこんなに感じるなんて……。
君はなんていけない子なんだっ」

 深緑の瞳が、俺の姿態を映している。
 マリユスの額の汗が、俺の裸の胸に落ちた。


 ――いけない子……。

 今まで両親の言う通りに生きてきた。
 今までいい子だとか真面目だとかしか言われなかった俺は、マリユスのその言葉に甘美な響きを覚える。


「あっ、あんっ、駄目ッ、奥っ!!」

「そうか、ここが、いいんだね……っ、たくさん、突いてあげるよっ、ほらっ……!!」

「あっ、ああああああっ!!」

 奥をえぐられるように動かされ、俺の全身が痙攣した。


 俺が必死でマリユスにしがみつくと、マリユスはきつく抱きしめ返してくれた。


「可愛い、好きだよ……、俺のジュール」


 精を吐き出すときに、俺自身、深い底へと落ちていく感覚があった……。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 
~数時間前~


「よく来てくれたね」


 マリユスの住む邸宅は、俺の家から馬車で2時間ほどかかる場所にあった。

 子爵だけのことはあり、こぢんまりとはしているが趣味のいい屋敷で、内装も統一感があり、好感が持てた。

 そして、応接間に通された俺は、微笑むマリユスを前に固まっていた。


「そんなに怯えなくても……、俺は君を取って食ったりしないよ」

 焼き菓子を進められた俺は、ジャムの塗られたクッキーを手に取る。

「…‥おいしい……」

「気に入ってくれてよかった。俺も好きなんだ、」

 その美しい瞳で見つめられると、そんな気はなくても心臓が高なってしまう。


「あの……、お話ってなんでしょうか?」

「そうだね、まずお茶とお菓子を楽しんで。食べ終わったらゆっくり話そうか」

 はぐらかされる俺。マリユスにずっと見つめられながらお菓子を食べるのは、なんだかとても恥ずかしい気持ちになる。


「あまり……、見ないでください」

 俺の言葉に、マリユスはくすくす笑う。

「ごめんごめん! あまりに君が可愛いものだから、つい」

「俺は男です。可愛いって言われても全然うれしくありません!」

 子ども扱いされた俺に、マリユスはすっと手を伸ばした。


「……っ!」

「ほら、ついてるよ。こういうところが、可愛いんだ」

 俺の唇のはじについたクッキーの食べかすを手にしたマリユスは、そのままそれを自分の口に入れた。

「何をっ!」

 声を上げて笑うマリユスに、俺はからかわれているのだと知った。


「じゃあ、俺の部屋に行こうか?」


 当然のように言われ、俺はそのままマリユスのあとに続いた。

 俺はこの時、完全に思考能力が低下していた。

 つい先日まで赤の他人であったマリユスの部屋に気安く入るなんて、男であるとはいえ、貴族としてのマナー違反だ。


 そして……、

 マリユスは俺が部屋に入ったところで、後ろ手にドアを閉め、鍵をかけた。


「あのっ……!」

 何かがおかしいと振り返った俺は、後ろからマリユスに抱きしめられていた。


「シャンタルの言った通りだね。……ジュール、君は本当にまっすぐで純粋で……、
思わず汚したくなってしまう」


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