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5.発情
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「んっ、はっ、ああっ……」
一度触れ合ってしまえば、もう止めることなどできなかった。
長く美しい白銀の髪、そして高貴なアメジストの瞳。
よく響く低い美声。
その甘い吐息、温かい腕、滑らかな肌……。
すべてが俺を魅了し、溺れさせる。
「もっと、もっと……」
俺はヴェリオスの後ろ首に両手を回し、口づけをねだる。
「いけない、歯止めがきかなくなる」
俺が誘うようにヴェリオスの下唇をなめたとき、まだ理性が残っていたヴェリオスは俺から身体を離そうとした。
「駄目っ……、嫌だっ、離れないで」
俺はさせまいとさらにきつくヴェリオスにしがみつき、そのままその美しい唇に舌を差し入れた。
「んっ……」
「あっ、もっと……、ねえ……、もっと……」
――それまで性経験はおろか、恋愛経験さえなかった俺。
それなのに、いったい何をどうすればいいのか、その時の俺にはすでに分かっていた。
――そうだ。ベータだったはずの俺は、その時間違いなく「発情」していた。
夢中でヴェリオスの舌に吸い付き、唾液を絡めあう。
互いの粘膜が触れ合うと、頭が甘く痺れるような感覚に陥った。
「駄目だ、抑えきれないっ。このままではあなたを傷つけてしまう。どうか、お願いだから――」
何かに抗うように眉根を寄せるヴェリオスに、俺は微笑みかけた。
そしてヴェリオスの手を取ると、その熱い掌をはだけさせた自分の胸元に置いた。
「――来て。もうこんなに熱くなってる。あなたが欲しくて待ちきれないんだ。いまから俺を、あなたでいっぱいにして?」
その時、ヴェリオスの紫の瞳の中心部にある金の虹彩が一層強く光った。
「私の番! ああ、私の番だっ!!」
ヴェリオスは叫ぶと、そのまま俺をノクティルカの花畑に押し倒した。
*****
「あっ、ああああっ、ああああああっ!!」
「月夜見庭園」の純白の魔花に囲まれて、
――俺と、ヴェリオスは番っていた。
「ああっ、くっ、駄目だっ……、止まらない……」
「ああっ、すごいっ、感じるっ、もっと、もっと……」
ヴェリオスのそそり立った剛直が、俺の中を行き交う。
俺の中はすでに湿っていて、初めてだというのに、ずっと待ちかねていたかのように熱くヴェリオスを迎え入れていた。
ずっと体中が甘く痙攣していて、もうなんど果ててしまったかわからない。
すでに互いに理性は振り切れ、獣のように交わり続けている。
与えられる刺激すべてが狂おしく、ヴェリオスに激しく腰を打ち付けられるたびに、俺は歓喜の声を上げ続けていた。
「くっ、ああっ、ああ、私の番……、まさか、こんな日が来るなんて……」
ヴェリオスが苦し気な吐息を漏らし、俺の体内に熱い飛沫を散らす。
熱い、すごく、熱い……。熱くて、熱くて……、
「ああっ、気持ちいいっ、もっと、もっと、奥に……っ」
胎内で受け止めたばかりだというのに、俺はまた「次」をねだる。
「ああ……、もう、駄目だ……っ、我慢など、できないっ、私の、番……、私の、運命……」
荒い息を吐きながら、ヴェリオスは俺の首筋を舐め始める。
「んっ、もっと……」
俺は覆いかぶさってくるその美しい白銀の髪を、甘い仕草でかき回す。
ふと見上げると、夜空には青白い満月が浮かんでいた。
――月。
月だ。
そうだ、俺は――、
俺は……、
その時頭から冷水を浴びせられたかのような衝撃が、俺の全身を貫いた。
はっと、俺が我に返ったとき……、
「私の運命、私の、私だけの、ものに……」
ヴェリオスが大きく口を開けた。見ると、その犬歯は、俺のうなじに突き立てようとすでに鋭くとがっていた。
「駄目だ――っ!!」
一度触れ合ってしまえば、もう止めることなどできなかった。
長く美しい白銀の髪、そして高貴なアメジストの瞳。
よく響く低い美声。
その甘い吐息、温かい腕、滑らかな肌……。
すべてが俺を魅了し、溺れさせる。
「もっと、もっと……」
俺はヴェリオスの後ろ首に両手を回し、口づけをねだる。
「いけない、歯止めがきかなくなる」
俺が誘うようにヴェリオスの下唇をなめたとき、まだ理性が残っていたヴェリオスは俺から身体を離そうとした。
「駄目っ……、嫌だっ、離れないで」
俺はさせまいとさらにきつくヴェリオスにしがみつき、そのままその美しい唇に舌を差し入れた。
「んっ……」
「あっ、もっと……、ねえ……、もっと……」
――それまで性経験はおろか、恋愛経験さえなかった俺。
それなのに、いったい何をどうすればいいのか、その時の俺にはすでに分かっていた。
――そうだ。ベータだったはずの俺は、その時間違いなく「発情」していた。
夢中でヴェリオスの舌に吸い付き、唾液を絡めあう。
互いの粘膜が触れ合うと、頭が甘く痺れるような感覚に陥った。
「駄目だ、抑えきれないっ。このままではあなたを傷つけてしまう。どうか、お願いだから――」
何かに抗うように眉根を寄せるヴェリオスに、俺は微笑みかけた。
そしてヴェリオスの手を取ると、その熱い掌をはだけさせた自分の胸元に置いた。
「――来て。もうこんなに熱くなってる。あなたが欲しくて待ちきれないんだ。いまから俺を、あなたでいっぱいにして?」
その時、ヴェリオスの紫の瞳の中心部にある金の虹彩が一層強く光った。
「私の番! ああ、私の番だっ!!」
ヴェリオスは叫ぶと、そのまま俺をノクティルカの花畑に押し倒した。
*****
「あっ、ああああっ、ああああああっ!!」
「月夜見庭園」の純白の魔花に囲まれて、
――俺と、ヴェリオスは番っていた。
「ああっ、くっ、駄目だっ……、止まらない……」
「ああっ、すごいっ、感じるっ、もっと、もっと……」
ヴェリオスのそそり立った剛直が、俺の中を行き交う。
俺の中はすでに湿っていて、初めてだというのに、ずっと待ちかねていたかのように熱くヴェリオスを迎え入れていた。
ずっと体中が甘く痙攣していて、もうなんど果ててしまったかわからない。
すでに互いに理性は振り切れ、獣のように交わり続けている。
与えられる刺激すべてが狂おしく、ヴェリオスに激しく腰を打ち付けられるたびに、俺は歓喜の声を上げ続けていた。
「くっ、ああっ、ああ、私の番……、まさか、こんな日が来るなんて……」
ヴェリオスが苦し気な吐息を漏らし、俺の体内に熱い飛沫を散らす。
熱い、すごく、熱い……。熱くて、熱くて……、
「ああっ、気持ちいいっ、もっと、もっと、奥に……っ」
胎内で受け止めたばかりだというのに、俺はまた「次」をねだる。
「ああ……、もう、駄目だ……っ、我慢など、できないっ、私の、番……、私の、運命……」
荒い息を吐きながら、ヴェリオスは俺の首筋を舐め始める。
「んっ、もっと……」
俺は覆いかぶさってくるその美しい白銀の髪を、甘い仕草でかき回す。
ふと見上げると、夜空には青白い満月が浮かんでいた。
――月。
月だ。
そうだ、俺は――、
俺は……、
その時頭から冷水を浴びせられたかのような衝撃が、俺の全身を貫いた。
はっと、俺が我に返ったとき……、
「私の運命、私の、私だけの、ものに……」
ヴェリオスが大きく口を開けた。見ると、その犬歯は、俺のうなじに突き立てようとすでに鋭くとがっていた。
「駄目だ――っ!!」
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