R18「僕の手から逃げる事は許さない!」狂愛夫に、塔の上に囚われているが意外と純愛心を持っている【短編集/読み切り】

K.A.

文字の大きさ
19 / 47
「僕の仕事を手伝うだと? だが、婚姻届けにサインしない条件か……何を企んでいる?」

[三角木馬]私、従順な『未婚』妻になります!(いえ、息子を逃がすつもり!)

しおりを挟む
「お前の方で、どうにかしておいてくれるか。
 僕は、もう勤務時間外なんだ。
 今さら、軍服に着替えるのは面倒だと思わないか?
 側近中の側近のお前が、しかるべき処理をしておいてく……。
 ん?
 着替えではなく、着るだけではないかだと?
 ふんっ。
 よく分かっているじゃないか、竹内イチロウ!
 そうだ!
 僕は、今、何も着ていないっ。
 タケ!
 理解しているのなら、小賢こざかしくプライベート回線を使わずに、お前の方で対処しておけっ」

「ん……あ……くっ」

「待たせてすまない、天王寺先輩。
 まったく、君と僕の大切な時間中に、下らない件で連絡してくるなど――タケには、君からも、何か言っておいてくれ」

「う……きゃぁ……あ」

「ああ。
 陰部への責めが、よい感じに始まっているね。
 ふふふ。
 音声通話をしながら、天王寺先輩の身体が、徐々におりていく様子を見させてもらっていたが、どうしたんだ?
 衣服をがれ、天井から吊るされた時は、あんなにも、気丈きじょうに振る舞っていたのにな。
 ははっ。
 今は、喘ぎ声を、少しでも漏らさぬように、必死にこらえているっ」

「い……こ、こんなもの……くっ……うあ」

「それ、僕との夜の時間が楽しめるように使わせてもらっている薬だが――どうかな。
 またがってもらったモノに塗り込んでおくという趣向は。
 いつもは、僕の手で、ゆっくりとで回してやるように、君の大切な部分に塗ってやっているが、ふふ、これからも長く続く夫婦生活なんだ。
 新鮮さを損なうのは、いけない。
 あははっは。
 言っておくっ。
 天王寺先輩が、濡らしたりするから、薬が溶けて、効果が出ているだけだぞっ。
 頂上がとがった台座に、またがってもらっただけじゃないか!
 どうしたんだっ。
 吊り上げられた腕を揺らしたり、さらされた胸を激しく動かしたりして!
 左右に大きく、腕を開いた状態で固定されてよかっただろ?
 快楽を表現する致し方の一つとして、胸の先端が突き出るさまを、露骨にさらける事ができるなんてな!」

「う、うるさ……い……エリオット……わ、私には……あは……し、仕事が……くんっ」

「責めから逃げる為、吊るし上げられている意味はないようだ。
 自重じじゅうによって、器具の責めにあっているんだろ?
 では、今、天王寺先輩が乱れている原因は、すべて君自身にあるのではないのかね。
 はははは。
 無理に首を横に振らない方がよかったんじゃないかっ。
 陰部へのし掛かりが増しただけだ!
 楽しかっただろ?
 器具の上に落とされるのからはまぬがれないのに、ほんの少し尻を浮かされ、らされた。
 早く享楽きょうらくにふけたいのに、苛立いらだたしかったかい?
 それとも、逸楽的いつらくてきだととらえてくれたのかな。
 そのわずらわしさが、迫り来る快楽を想い描き玩味がんみできる、一つのきょうとなったのなら、プロデュースした僕としては、とても嬉しいよ。
 ――ああ。
 そんな言い方をして、すまない。
 もっと、気持ちよくなりたくて、床に滴り落ちるほど、濡らしている君に対して、失礼な事を言ったかね?
 ふふふ。
 あははははははっ!」

「……あ、あ……しごと……私の方が……うまくいったら……エリオットの方が……仕事をやめ……あ……はんっ……うん」

「もちろん、おぼえているさ。
 君の方から、僕の執務室に足を運んで、提案してくれた件だ。
 あの子を――ルイーナをアイドルにするという話だろ。
 母親の君自身が、プロデューサーとなるとの事だが、何を企んでいる?
 教えてくれないか。
 最近、仕事の資料だと称し、一人の時は、書籍を読み漁っている。
 僕が心を込めて作った食事を食べている時も、うわの空。
 ルイーナと過ごす事を許可している時間は、演技の指導だの、歌の練習だの――僕がそばにいるのに、まるで無視。
 母子だけでお楽しみだ。
 げんたないが、腹立たしかった。
 だが、それは、君が、僕の軍事政権の支持率を、大幅に上昇させるという最終目標の為に真剣になってくれているとも受け止めていたつもりだ。
 ふ。
 しかし、もう少し休養をとってくれ。
 閉じ込めている独房の監視カメラの録画を見せてもらったが、夜遅くまで作業をし、朝も早く起きて、資料の整頓などをしている。
 少し、リラックスさせてやりたくなったんだ。
 だから、三角形の器具にまたがらせて、快楽を与えてやろうと思っただけじゃないか」

「い……お、おろして……エリオット……し、しごと……朝までに、やらなきゃいけな……あ、はん……ああ」

「駄目だ。
 まだ、『仕事』などと口にしているじゃないか。
 してくれ。
 君が、そこまで身体に負担をかけている現状が、僕の軍事政権の永世えいせいの繁栄を願ってくれているというのなら、痛みを分かち合いたいと考えている」

「エ、エリオット……はん……あは……し……ごと……しないと……いけない……の……あはは」

「先ほど聞いてもらった通りだ。
 軍事政権のトップである僕ですら、必要のない仕事をかかえ込まないようにしているだろ。
 エリオット・ジールゲンの名が必要な場合があり、たしかに、僕が直々じきじきに出席しなければならない件はある。
 だが、すべてに対応していたら、大切な家族である君やルイーナと過ごす時間が減ってしまうではないか。
 仕事の成果をあげる事において、僕は、オンとオフというものが、枢要すうようやくとなるのではないかと考える。
 僕の部屋にいる時ぐらいは、息を抜いて、楽しんでほしいんだ。
 分かっただろ?
 だから、もっと、濡らすといい。
 天王寺先輩。
 君の大切な部分からあふれ出る、ねばある温かな液体で、その媚薬を溶かしていってほしい」

「うきゅん……あは……いや……おろ……し……あは……し、ご……と……あはは」

「ふふ。
 天井から鎖で、両手を吊るしてあげておいてよかった。
 金属のぶつかる音を激しく響かせながら、上半身を大きく揺らすさま、とても美しいっ!
 先端をとがらせた胸を、狂ったように、上下じょうげに動かしたりしてな。
 そして、媚薬をより多く求め、またがる器具に、みずから陰部をしつけ、有意義な時間を過ごしてくれているようだ。
 あはは。
 このおよんで、まだ仕事の事を考えているのかい?
 本当に熱心で、嬉しいよ。
 ――それが、本当に、僕の軍事政権の為を考えてくれているとしたらな」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに

家紋武範
恋愛
 となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。  ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

処理中です...