どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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一章 颯太アテネ

第七話

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目が覚めると、突然颯太が抱きついてきた。
「よかった………本当に死んじゃったんじゃないかと思いましたよ………!!」
「いや、僕は本気で死ぬ気満々でしたけどね!!!」
コホン、うっかり言葉遣いがおかしくなってしまった………
颯太の顔は涙で濡れている。
とりあえず僕は拭いてあげることにした。
「えーっと、大丈夫?というか酷い顔してるけど?綺麗な顔が台無しだよ?」
「………なんか酷い事さらりと言われてる気がしますが………凪さんが死んでしまったら、どうしようか考えてたとこです。つまり大丈夫ではないです。」
「うーむ、凪ちょっとよくわかんなーい。」
誤魔化した。
こういうときは誤魔化すのが一番………かな?
「……僕は凪さんが死ぬのヤダです。」
「なんでみんなそういうかな~。僕ってそんなにすごいことした?」
「…僕に、僕に綺麗だって言ってくれたこと。とても嬉しかったです。僕はそれで救われたような気がしました。」
「ちょっと大袈裟すぎじゃない?」
「全然大袈裟なんかじゃないもん!馬鹿!」
「え?ちょっ!急にキャラ変わってません?」
「うるさいうるさい!この半年間どんな思いで僕が過ごしてたか知らないくせに!どうせ自分でそうやったら死ねるかとかの研究とかしてただけだろ!」
「え?うんまぁそうだけど…………」
「僕は!とりあえずあなたとの約束守るためだけに!一生懸命努力して、ホントにあなたの事好きなのかどうか散々悩み続けて!悪口にも耐えてやって来たら!」
「うん………」
「自分の気持ちに自信がなくなってきたし、あなたはあなたでなんか僕が命令受けたのを良いことに殺せとかいってきて!でもって殺したときにやっぱ好きだって気づいちゃって!」
うん、壮大すぎるんですが………
「死ぬとか言うな!というか人の事もうちょっと考えろ!というか僕に命乞いくらいしろよ凪の馬鹿!」
うん、ついに呼び捨てだよ!
「なんでそんなに僕の事気にかけんの……?」
結局僕の事好きなの?嫌いなの?
「あぁーもう、好きに決まってるでしょ!」
うん、え、まってよくわかんなくなってきた。
つまり、颯太は僕の事が好きだからこんなに気にかけてくれてるの?
いや、なんで急に顔赤くなんの?
颯太の顔見れなくなってんの?
いや、颯太もチョロいとは思うけど、それ以上に僕もチョロすぎる。
でも、僕には結婚した相手を殺してしまう呪いがかかってるみたいだし……
颯太を殺しちゃうのは、やだなぁ……
それにこの呪いがどんな効果持ってんのかわからない………
好きでいるだけで、付き合ったりしただけで発動するかもしれない……
うん、この呪いが解明するまでは、僕は颯太の事を。
「僕は颯太の事嫌いだよ!」
「いや、結構酷い事さらりと笑顔で言わないでくださいよ!」
というか笑顔普通に可愛いとかなんとか呟いてる。
まぁ、呪いが解決するまで、だよ。
僕が君を嫌うのは。
嫌いって言ったとき、すごい胸が傷んだ。
はっきりいって泣きそうだった。
こんな気持ちになるのもこれが恋だからでしょう?
「だから、颯太は女の子でいい人見つければいいよ。」
「………」
嘘。
見つけないで。
僕の呪いが解けるまで。
そのままでいて。
お願いだから。
「颯太は綺麗だし。」
すがって、馬鹿みたいだ。
僕には王子様がいるんだろう?
でも、そんな不確かなものよりも、目の前で。

「絶対に僕の事好きだって言わせてやりますから。でもって、結婚しましょ。」
「うーん、出来たらいいね?多分無理だと思うけど。」
だって、とっくに好きですし?
なんなら、呪いが解ければ結婚も出来ちゃいますし?
「その余裕そうな態度……速攻で攻略してやる………」
「まぁ、でも今日ももう遅いからまた明日ね。」
「明日から忙しそうなので多分2週間後に次はこれそうです。」
「じゃあ二週間後、待ってるから。」
「……なんでです?」
「だって、未来の旦那さんなんでしょ?颯太は。」
「………………絶対そうなります。」
颯太と約束を交わして、眠りについた。
………
「そういえば先輩ってご飯とか飲み水はどうしてたんです?」
「一回死んで生き返ってた!」
「それ早くいってくださいよ!!」
そう言ってから、どっさりと獣の肉に調理器具に水やら………
「これだいたい二週間分の食料と飲み水です!多分これで足りますから!」
いや、多すぎると思うなぁ………
僕フードファイターかなんかかな?
「健康に気を付けてくださいね!」
そういうと颯太は去っていった……
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