どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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二章 美空ミカエル

美空への感情

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美空に対してどんな感情を抱いていたのか。
その全てが僕の頭の中に浮かんでしまって。
「ミカエル、僕、全部思い出した。ねぇ」
ミカエルは笑って僕を抱きしめる。
「僕ね、ずっと忘れてた。どうしてかわからないけど。でも、今思い出したの」
そう言って、段々目に涙の膜が張られていく。
よしよし、なんて撫でてもらいながら。
「あの時誓いましたよね?遅くなってしまってごめんなさい。俺、怖かったんです。凪先輩がもし、俺を全く知らない人間として扱ったらどうしようって...。でも、大事な人って覚えてくれていたなら、良かったです。もっと早く会いにいけば良かった」
ふふ、と笑ってミカエルは僕を抱き締める力を強める。
大切だって言いたげに。
「ねぇ、凪先輩。大好きです。あの誓いの言葉は嘘じゃなくて、一生一緒にいたいんです。そりゃあ、俺の寿命は凪先輩に比べると短いけど、それでも。傍にいたいんです」
ミカエルがそう言って撫でてくれる。
ミカエルの体温を感じながら、記憶に浸っていた。
心臓がどくどくと音を立てている。
ミカエルの胸からも同じ音がする。
生きているんだ、ミカエルも。
そう考えると嬉しくなる。
「...、ねぇ、ミカエル」
この子が美空じゃ無いのは分かってる。
美空とミカエルを一緒にする気なんてない。
美空によく似た代弁者に言う。
ミカエルの顔をちゃんと見ながら、きちんと言葉にする。
僕の本音を。
「僕ね、あの頃から美空の事、好きだよ。そうじゃなきゃ、恋人繋ぎもしないし、結婚式の真似事もしない」
そう言うと、ミカエルの瞳が見開かれる。
そうだよ。
逆に好意持ってなきゃあんな事するわけないじゃん。
あんな風にキスしたり、恋人繋ぎしたり。
僕がどんだけ世間知らずだと思ってんの。
そう言うことくらい普通に知ってるよ。
あの頃の僕は一人だった。
美空はそんな僕のところに毎日遊びに来てくれて、外の事を沢山話してくれた。
普通、僕みたいなのが現れたら怯えるのに。
少なくとも、美空以外の人はそうだった。
みんな僕のことを恐れていて。
僕を化け物扱いした。
それが当時の僕にとっては普通の反応だった。
それに、美空と僕はどこか似ている気がした。
そんな気がしたんだ。
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