どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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二章 美空ミカエル

美空の決断

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そう言うと顔を両手で覆いながらそうですか、なんて言う。
そうだよなんて返す。
しばらく沈黙が続いた。
互いになんて言おうか悩んでいた。
口を開いて閉じて。
美空が口を開く。
「...、俺、滅茶苦茶嫉妬深いんですよね。凪先輩限定で。改めて自覚しました」
まさか自分自身にまで嫉妬するなんて。
そう言って笑う。
話の先が見えなくて、僕は困る。
意味が分からないよ。
何を言いたいのか分からないよ。
そう言ってしまおうかと思ったけど言えなくて。
そんな僕を見て美空は笑う。
ほんと、なんなんだろう。
美空がユクドラシルを構える。
僕を切るの?と聞くと、違いますよ、という。
なら、誰を切るの?
そんなこと、聞かなくても知っているくせに。
僕は馬鹿みたいに聞いた。
話の流れから理解しているくせに。
美空はにこりと笑う。
そして、刃をミカエルに突き刺した。
急な事に反応も何も出来なくて。
声も上げる事も出来なかった。
いや、違う。
本当はこうなることをわかっていた。
わかっていたくせに、僕は。
止めるようなこともせずに。
まるで予定調和とでも言いたげに。
美空はふぅ、と息を吐くと、僕を見る。
「この剣、ユクドラシルは斬ったものの世界での認識を弄れるんです」
そう言って、剣を撫でる。
すると紋様が浮かび上がった。
蔦が巻き付いたような。
まるで植物のような。
そんな形の、
「これでミカエルを書き換えて、今日の出来事を変えます」
そう言って、剣に魔力を流し込み始めた。
蔦が実体化していく。
その様子はとて不気味で、禁呪を使っているかのようだった。
「美空、やめてよ!そんな事しないでよ!そんな事する美空見たくないよ...」
そう言いながらもう一人の自分がいう。
その自分はどこか幼く見えた。
「善人ぶって馬鹿みたい。本当はこうなることわかってたくせに。どうせお前はさ、自分のことしか考えていないんだから」
そんなことない、なんて言ったって。
悪魔みたいな顔をしたそいつは笑う。
「嘘はいいよ。もういい加減に素直になろうよ?君が一番わかってるでしょ?」
ギュゥ、と首を絞めるように言葉で僕を追い詰めていく。
わかってたよ、僕がこういうやつだって。
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