どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

雪の態度

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体は勝手に跳ねていく。
闇奈が僕の首から犬歯を引き抜く。
その僅かな刺激も快感に変わって、体がビクンと動いてしまう。
ぼーっとしている僕を心配する闇奈の顔が映る。
「大丈夫?体だるぅなったりとかしとらん?」
そう闇奈が心配をした。
「血を吸ったから貧血なったりするんやけどそういうの大丈夫?気持ち悪いとかあったら言ってくれて全然ええから」
ぺろぺろ、と僕の首元を舐める。
吸血鬼の唾液には治療効果を促進する効果がある。
その為、いつもよりも早く首の傷が治癒されていった。
闇奈は静かに僕の首元から口を離す。
「大丈夫だよ。むしろ吸われてる時気持ちよかった。これは癖になっちゃうね」
そう言って笑うと闇奈は恥ずかしそうに目を逸らす。
顔を真っ赤にしながら。
「そ、それならええんやけど」
そう言って顔を隠そうとするから、ついつい見たくなっちゃって。
それを闇奈が逃げて。
それを繰り返して。
二人で戯れていた。
「この学園で初めて見た時。この気持ちを捨てようとずっと思っていたんや。だって、僕の想いは凪にとって大きな錘になるだろうと思ったから。諦めようと思って。それでも諦めきれなくて。それで」
闇奈が一生懸命に言葉を紡ぐ。
それを僕が黙って聞く。
闇奈が紡ぐ言葉の先は。

幼少期の記憶。
凪がまだいた頃の記憶。
人生で二回目の誕生日の時、あいも変わらず雪が主役で。
雪の独壇場で。
やはり僕はいないものとして周囲に扱われていた。
雪のために用意された食事。
雪のために準備された会場。
下心丸出しで近づく人間たち。
人々の媚びた態度。
それを少し遠いところから観察していた。
目に見える態度を見せる人々。
大の大人が媚びへつらう姿は見ると少々吐き気を催すようなものだけれど。
雪はいつも通りだった。
オーバーに喜ぶわけでもない。
ただ、相手に期待されている分だけ喜ぶような。
ただ淡々とマニュアルをこなすような。
そんな感じだった。
もしかして今までまともな精神で見れてなかったから気づかなかっただけで。
昔からそうだったのかもしれないけれど。
けれど、淡々と。
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