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三章
ベイカーの行方
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「ヨミトさん、親方の行く当てに心当たりあるんすか?」
朝飯を食った後、ベイカーの捜索に出かける。出かけ際、パオンに尋ねられた。
「心当たりなんてないけど、探そうと思えばなんとかなるさ。頼むぞ、シヴァたち」
「ワン!」
俺はシヴァたちにタオルの臭いを嗅がせる。ベイカーが使っていたタオルだ。彼の寝汗が染み付いている。
「ワン!」
シヴァたちはその臭いを嗅ぎ、行方を辿っていく。
「軍用犬でもあるまいし、そんな真似できるんすか?」
「まあね」
シヴァたちにはスキル【獣の嗅覚】というスキルを覚えさせてある。一時的に嗅覚を向上させるスキルである。
シヴァたちは犬なので元々種族特性として鼻が凄い良く利く。スキルの効果が上乗せされれば、軍用犬もビックリの活躍を見せてくれるはずだ。
「こっちだ」
ベイカーの痕跡を見つけたようで、シヴァたちは駆けていく。俺たちはシヴァたちの後を追っていく。
「ここで途切れているみたいだな」
やがてシヴァたちは一つの場所に辿り着いた。そこは農業地区の外れにある放棄されている古井戸のような場所だった。
「何だここは? 廃井戸?」
「臭いっすね。下水っぽい臭いが漂ってるっすよ」
「ということは、地下水道に繋がっているかもしれないのか……」
どうやらベイカーはこの井戸を降りてどこかへと向かっていったらしい。
「これ以上はワンちゃんたちはわからないみたいですわね」
「ここから先は下水の臭いがキツすぎるから臭いを辿るのは難しいのだろうな。シヴァたち、ありがとうな。戻っていいぞ」
「「「ワン!」」」
ここまで案内してくれたシヴァたちに感謝する三匹は仲良く家へと戻っていった。
「さて下りるか」
「勿論っす!」
あとは俺たち三人で捜索だ。設置されていた古ぼけた梯子を伝い、井戸の底へと降りていく。
「ふむこれは……」
通路をしばらく進むと、重そうな扉があった。その扉は半開きになっていた。どうやらベイカーがこじ開けたらしい。
「ここの扉、中に入れるっぽいっす」
「どうやら地下水道に繋がっているっていうのは本当みたいだな」
俺たちはその扉を潜り、中へと入っていく。
そこはやはり地下水道であった。少し先の壁面にはメガローチがビッシリとへばりついていた。
「扉は一応閉めておくか」
「それがいいでしょうね。大騒ぎになったら困りますわ」
この開いている扉から異常個体が王都へと逃げ出したら困るので、しっかりと閉めておいた。
それから俺たちは地下水道を進んでいく。
「親方ぁっ、どこ行ったんすかぁ!?」
「ちょっと静かにしてよパオン君。ここは地下水道だよ。もしかしたら管理局の人間が近くをうろついているかもしれない。許可なく入ってることがバレたらヤバいんだから」
「ご、ごめんなさいっす!」
不安なのかいきなり大声を出したパオン君を強めの口調で叱っておく。
同じ地下水道といっても、ここは人口密度の低い農業地区のさらに外れにある。ゆえに下水の流入は少なく、ドブさらいが頻繁に必要なわけではないだろう。
したがって、冒険者や管理局の人間が頻繁にうろついているとは思わないが、用心するに越したことはないからな。慎重に慎重を重ねて進んでいく。
「このメガローチの死骸、新しいな」
しばらく進むと、真新しいメガローチの死骸があった。
地下水道には、侵入者に危害を加えようとする異常個体のメガローチが結構な割合で存在する。この死骸もそれに当たる。誰かが打ち倒したのだろう。冒険者か管理局の人間かあるいは……。
「ベイカーさんって魔物倒せるくらい強いのか?」
「親方は昔から腕っ節は滅茶苦茶強いっす。そこらへんのチンピラなんて屁でもないくらいっす。大昔に素手でブル系魔物を張り倒したのを自慢してたくらいっすから」
「なるほど。じゃあこの魔物を倒したのはベイカーさんで間違いないだろうな。死骸の後を辿っていけばベイカーさんに辿りつけるに違いない。行くぞ」
「はいっす!」
俺の目論見通り、さらに進めば、また死骸が落ちていた。ベイカーが打ち倒したものに違いない。
メガローチの死骸を目印に、俺たちはベイカーの後を追い続ける。メガローチの死骸の痕跡は貴族街地下空間へと続いていた。
「ここから先は貴族街の地下になる。より慎重に進もう」
「わかったっす」
基本的に、貴族街地下に冒険者が入ることは滅多にない。なぜなら地下水道は上流にある貴族街から下流の下町へと流れる構造になっているからだ。構造的に下町の地下辺りで下水の滞留・処理がされるような造りとなっているから、貴族街エリアの地下でドブさらいが必要になることは滅多にない。
ゆえに冒険者や管理局が頻繁にうろついているとは思わないが、用心するに越したことはないだろう。
「相変わらず鬱陶しいな。でかゴキブリめ」
俺たちは襲い来る異常個体のメガローチを適当に追い払いながら、ベイカーの行方を追った。ほどなくして彼を発見した。
「ぐ……」
ベイカーはメガローチの大群に襲われ、一方的に嬲られていた。どうやら運悪く異常個体の群れに当たったらしい。健常な時の彼ならともかく、死にかけの状態で戦うにはキツすぎる相手だろう。
「ベイカーさん、今助ける!」
「親方ぁ!?」
俺たちはすぐにベイカーの援軍に入り、メガローチの群れを叩き潰して追っ払った。
パオンはほとんど戦力になっていなかったが、俺とエリザがいれば楽勝だな。メガローチの猛攻からベイカーを救い出すことができた。
「エリザ、回復魔法を頼む」
「はい」
エリザが回復魔法をかけたことで、メガローチにやられた部分の傷は癒されていくが、ベイカーは依然として苦しそうな表情のままだ。
回復魔法は身体の内に眠る病魔までは癒すことができない。回復魔法は根本的な解決にはならない。体力を少しだけ回復させ、余命を幾ばくか稼ぐだけだ。
「ぐぅ……俺はもう終わりだな」
「親方っ、気弱なことを言わないで欲しいっす! まだまだ大丈夫っすよ!」
元々昨晩が山という見立てだったのだ。今の今まで生きているのが不思議だし、ここまで来れたことの方が奇跡だ。
だがそれも限界といったところか。ベイカーはいよいよ死期を悟ったようだった。
こんな下水臭いところで死ぬなんて哀れだな。何のためだか知らないが、病身を押してまでもここに来る価値はあったのだろうか。じっとしていれば、せめてベッドの上で死ねたろうに。
「パオンと……ヨミトっていったか……聞いてくれ……お前らに頼みたいことがある」
ベイカーは焦点の揺らいだ瞳で、縋るように言ってきた。息も絶え絶えに喋りかけてくる彼の言葉に、俺たちは静かに耳を傾けた。
朝飯を食った後、ベイカーの捜索に出かける。出かけ際、パオンに尋ねられた。
「心当たりなんてないけど、探そうと思えばなんとかなるさ。頼むぞ、シヴァたち」
「ワン!」
俺はシヴァたちにタオルの臭いを嗅がせる。ベイカーが使っていたタオルだ。彼の寝汗が染み付いている。
「ワン!」
シヴァたちはその臭いを嗅ぎ、行方を辿っていく。
「軍用犬でもあるまいし、そんな真似できるんすか?」
「まあね」
シヴァたちにはスキル【獣の嗅覚】というスキルを覚えさせてある。一時的に嗅覚を向上させるスキルである。
シヴァたちは犬なので元々種族特性として鼻が凄い良く利く。スキルの効果が上乗せされれば、軍用犬もビックリの活躍を見せてくれるはずだ。
「こっちだ」
ベイカーの痕跡を見つけたようで、シヴァたちは駆けていく。俺たちはシヴァたちの後を追っていく。
「ここで途切れているみたいだな」
やがてシヴァたちは一つの場所に辿り着いた。そこは農業地区の外れにある放棄されている古井戸のような場所だった。
「何だここは? 廃井戸?」
「臭いっすね。下水っぽい臭いが漂ってるっすよ」
「ということは、地下水道に繋がっているかもしれないのか……」
どうやらベイカーはこの井戸を降りてどこかへと向かっていったらしい。
「これ以上はワンちゃんたちはわからないみたいですわね」
「ここから先は下水の臭いがキツすぎるから臭いを辿るのは難しいのだろうな。シヴァたち、ありがとうな。戻っていいぞ」
「「「ワン!」」」
ここまで案内してくれたシヴァたちに感謝する三匹は仲良く家へと戻っていった。
「さて下りるか」
「勿論っす!」
あとは俺たち三人で捜索だ。設置されていた古ぼけた梯子を伝い、井戸の底へと降りていく。
「ふむこれは……」
通路をしばらく進むと、重そうな扉があった。その扉は半開きになっていた。どうやらベイカーがこじ開けたらしい。
「ここの扉、中に入れるっぽいっす」
「どうやら地下水道に繋がっているっていうのは本当みたいだな」
俺たちはその扉を潜り、中へと入っていく。
そこはやはり地下水道であった。少し先の壁面にはメガローチがビッシリとへばりついていた。
「扉は一応閉めておくか」
「それがいいでしょうね。大騒ぎになったら困りますわ」
この開いている扉から異常個体が王都へと逃げ出したら困るので、しっかりと閉めておいた。
それから俺たちは地下水道を進んでいく。
「親方ぁっ、どこ行ったんすかぁ!?」
「ちょっと静かにしてよパオン君。ここは地下水道だよ。もしかしたら管理局の人間が近くをうろついているかもしれない。許可なく入ってることがバレたらヤバいんだから」
「ご、ごめんなさいっす!」
不安なのかいきなり大声を出したパオン君を強めの口調で叱っておく。
同じ地下水道といっても、ここは人口密度の低い農業地区のさらに外れにある。ゆえに下水の流入は少なく、ドブさらいが頻繁に必要なわけではないだろう。
したがって、冒険者や管理局の人間が頻繁にうろついているとは思わないが、用心するに越したことはないからな。慎重に慎重を重ねて進んでいく。
「このメガローチの死骸、新しいな」
しばらく進むと、真新しいメガローチの死骸があった。
地下水道には、侵入者に危害を加えようとする異常個体のメガローチが結構な割合で存在する。この死骸もそれに当たる。誰かが打ち倒したのだろう。冒険者か管理局の人間かあるいは……。
「ベイカーさんって魔物倒せるくらい強いのか?」
「親方は昔から腕っ節は滅茶苦茶強いっす。そこらへんのチンピラなんて屁でもないくらいっす。大昔に素手でブル系魔物を張り倒したのを自慢してたくらいっすから」
「なるほど。じゃあこの魔物を倒したのはベイカーさんで間違いないだろうな。死骸の後を辿っていけばベイカーさんに辿りつけるに違いない。行くぞ」
「はいっす!」
俺の目論見通り、さらに進めば、また死骸が落ちていた。ベイカーが打ち倒したものに違いない。
メガローチの死骸を目印に、俺たちはベイカーの後を追い続ける。メガローチの死骸の痕跡は貴族街地下空間へと続いていた。
「ここから先は貴族街の地下になる。より慎重に進もう」
「わかったっす」
基本的に、貴族街地下に冒険者が入ることは滅多にない。なぜなら地下水道は上流にある貴族街から下流の下町へと流れる構造になっているからだ。構造的に下町の地下辺りで下水の滞留・処理がされるような造りとなっているから、貴族街エリアの地下でドブさらいが必要になることは滅多にない。
ゆえに冒険者や管理局が頻繁にうろついているとは思わないが、用心するに越したことはないだろう。
「相変わらず鬱陶しいな。でかゴキブリめ」
俺たちは襲い来る異常個体のメガローチを適当に追い払いながら、ベイカーの行方を追った。ほどなくして彼を発見した。
「ぐ……」
ベイカーはメガローチの大群に襲われ、一方的に嬲られていた。どうやら運悪く異常個体の群れに当たったらしい。健常な時の彼ならともかく、死にかけの状態で戦うにはキツすぎる相手だろう。
「ベイカーさん、今助ける!」
「親方ぁ!?」
俺たちはすぐにベイカーの援軍に入り、メガローチの群れを叩き潰して追っ払った。
パオンはほとんど戦力になっていなかったが、俺とエリザがいれば楽勝だな。メガローチの猛攻からベイカーを救い出すことができた。
「エリザ、回復魔法を頼む」
「はい」
エリザが回復魔法をかけたことで、メガローチにやられた部分の傷は癒されていくが、ベイカーは依然として苦しそうな表情のままだ。
回復魔法は身体の内に眠る病魔までは癒すことができない。回復魔法は根本的な解決にはならない。体力を少しだけ回復させ、余命を幾ばくか稼ぐだけだ。
「ぐぅ……俺はもう終わりだな」
「親方っ、気弱なことを言わないで欲しいっす! まだまだ大丈夫っすよ!」
元々昨晩が山という見立てだったのだ。今の今まで生きているのが不思議だし、ここまで来れたことの方が奇跡だ。
だがそれも限界といったところか。ベイカーはいよいよ死期を悟ったようだった。
こんな下水臭いところで死ぬなんて哀れだな。何のためだか知らないが、病身を押してまでもここに来る価値はあったのだろうか。じっとしていれば、せめてベッドの上で死ねたろうに。
「パオンと……ヨミトっていったか……聞いてくれ……お前らに頼みたいことがある」
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