279 / 291
七章
宿泊者名簿No.22 毒蜘蛛構成員クロ7/8(最後の蛮宴)
しおりを挟む
「放しやがれ糞野郎――ごふっ」
「大人しくついてきやがれ。ぶち殺すぞ」
捕らえた村長の孫ハンターをボコしながら捕虜収容部屋に運び入れる。
ハンターは唯一の収穫品だ。本当はあの美人冒険者たちを捕らえたかったのだが仕方ない。
「リサ!? リサなのか!?」
「ハンター!? いやああ見ないでええ!」
ハンターは、通路を挟んだ鉄格子越しにリサと対面することになった。
「テメエらぁああ!? 俺の婚約者に何をしたぁあッ!?」
全裸で拘束具を装着されているリサを見て、ハンターは狂ったように叫び出す。
「そのリサって女、お前の婚約者だったのか?」
「そうだよ! ふざけやがって!」
激昂するハンターを見て、俺たちは面白い玩具を見つけたとばかりに顔を見合わせた。
「プハハ、それは残念だったな! お前の婚約者、もう二週間もここで俺たちの相手してくれてるぜ! リサちゃん最高だぜ!」
「ッ!? てめえらああッ! 許さねぇええッ!」
「ギャハハハ!」
俺たちは愉快なことだとばかりにゲラゲラと笑った。
不愉快なことがあった直後だから本当に楽しかった。ここぞとばかりにハンターを甚振って鬱憤を晴らすことにした。
「それじゃいつも通り、リサちゃんで遊ぶとすっか。ハンター、お前はそこで指を咥えて見てるんだな。リサちゃんが俺たちのために一生懸命に働いているところを見学していろ」
「テメエっやめろ! やめやがれええッ!」
「よし野郎共、いつものだ、いくぞ!」
「へい!」
ハンターの悲痛な叫びを背景音楽とし、俺たちは野蛮な宴を楽しむ。例の薬も使って大騒ぎする。
「ハンターごめんなさい、盗賊のピー最高なのぉ♡」
「くそがぁあああああッ! 絶対に許さねぇえええ! 殺すぅううう!」
薬で堕ちた婚約者の姿を見せられ、ハンターはこの世の終わりのような表情をしていた。俺たちはそれを見てよりいっそう高笑いして楽しんだ。
「――クロの旦那、お願いがあるんでやんすが……」
宴も酣といった頃、部下の一人がとんちきなことを言い出した。
「クロの旦那、俺、こいつのケツ掘ってもいいっすか? もう我慢できなくて……」
「なんだ? お前そっち系だったのか?」
「へい。実は両刀使いでやんす」
「そうかおもしれえ。好きにしな」
「ありがとうごぜえます」
部下の一人がとんちきなお願いをしてきたので許可を出した。
「テメエ、俺によるんじゃねえ! おいやめろ、やめ――ぐぁあああーっ!」
「てめえみたいなクソ生意気な野郎にぶち込むって最高に気分いいでやんすよ!」
「ぐぅうッ、うあっ、があッー!」
そうしてハンターはオカマ掘られながら、婚約者が汚されるのを見ることとなった。
「もう勘弁してくれっ、本当にっ、頼むからっ」
しばらくしてハンターは心折られたのかメソメソと泣き始めた。
屈強な男が心折られて女みたいに泣きやがる。最高の状況だ。俺たちはゲラゲラと笑いながらその状況をしばし楽しんだ。
「――ん? 黒猫? 一体どこから?」
気づけば、どこからか侵入してきた黒猫が俺たちの側にいた。その猫は俺たちの様子を観察するようにじっと見ていた。
冷静に考えればおかしな話だった。このアジトには、転移装置を通らなければ入ってこられない。野良猫が侵入する余地なんてないはずだった。
「誰かがこっそり飼ってるんじゃねえのか?」
「ああそうか」
だがこの時の俺たちは深く考えることなく見逃した。他人のものを奪い犯す――盗賊として最高の瞬間を味わっていたので、細かいことなんてどうでもよかったのだ。
「おいハンター、お前さんが掘られてるところ、猫ちゃんにもたっぷり見せてやれよ!」
「猫だけにネコ野郎ってな!」
「ギャハハ! 面白い冗談だぜ!」
猫を新たな観客として、俺たちはやりまくった。いつしか猫はいなくなっていたが、気にせずやりまくった。
まさかこれが最後の宴になるとは、思っていなかったぜ。
「大人しくついてきやがれ。ぶち殺すぞ」
捕らえた村長の孫ハンターをボコしながら捕虜収容部屋に運び入れる。
ハンターは唯一の収穫品だ。本当はあの美人冒険者たちを捕らえたかったのだが仕方ない。
「リサ!? リサなのか!?」
「ハンター!? いやああ見ないでええ!」
ハンターは、通路を挟んだ鉄格子越しにリサと対面することになった。
「テメエらぁああ!? 俺の婚約者に何をしたぁあッ!?」
全裸で拘束具を装着されているリサを見て、ハンターは狂ったように叫び出す。
「そのリサって女、お前の婚約者だったのか?」
「そうだよ! ふざけやがって!」
激昂するハンターを見て、俺たちは面白い玩具を見つけたとばかりに顔を見合わせた。
「プハハ、それは残念だったな! お前の婚約者、もう二週間もここで俺たちの相手してくれてるぜ! リサちゃん最高だぜ!」
「ッ!? てめえらああッ! 許さねぇええッ!」
「ギャハハハ!」
俺たちは愉快なことだとばかりにゲラゲラと笑った。
不愉快なことがあった直後だから本当に楽しかった。ここぞとばかりにハンターを甚振って鬱憤を晴らすことにした。
「それじゃいつも通り、リサちゃんで遊ぶとすっか。ハンター、お前はそこで指を咥えて見てるんだな。リサちゃんが俺たちのために一生懸命に働いているところを見学していろ」
「テメエっやめろ! やめやがれええッ!」
「よし野郎共、いつものだ、いくぞ!」
「へい!」
ハンターの悲痛な叫びを背景音楽とし、俺たちは野蛮な宴を楽しむ。例の薬も使って大騒ぎする。
「ハンターごめんなさい、盗賊のピー最高なのぉ♡」
「くそがぁあああああッ! 絶対に許さねぇえええ! 殺すぅううう!」
薬で堕ちた婚約者の姿を見せられ、ハンターはこの世の終わりのような表情をしていた。俺たちはそれを見てよりいっそう高笑いして楽しんだ。
「――クロの旦那、お願いがあるんでやんすが……」
宴も酣といった頃、部下の一人がとんちきなことを言い出した。
「クロの旦那、俺、こいつのケツ掘ってもいいっすか? もう我慢できなくて……」
「なんだ? お前そっち系だったのか?」
「へい。実は両刀使いでやんす」
「そうかおもしれえ。好きにしな」
「ありがとうごぜえます」
部下の一人がとんちきなお願いをしてきたので許可を出した。
「テメエ、俺によるんじゃねえ! おいやめろ、やめ――ぐぁあああーっ!」
「てめえみたいなクソ生意気な野郎にぶち込むって最高に気分いいでやんすよ!」
「ぐぅうッ、うあっ、があッー!」
そうしてハンターはオカマ掘られながら、婚約者が汚されるのを見ることとなった。
「もう勘弁してくれっ、本当にっ、頼むからっ」
しばらくしてハンターは心折られたのかメソメソと泣き始めた。
屈強な男が心折られて女みたいに泣きやがる。最高の状況だ。俺たちはゲラゲラと笑いながらその状況をしばし楽しんだ。
「――ん? 黒猫? 一体どこから?」
気づけば、どこからか侵入してきた黒猫が俺たちの側にいた。その猫は俺たちの様子を観察するようにじっと見ていた。
冷静に考えればおかしな話だった。このアジトには、転移装置を通らなければ入ってこられない。野良猫が侵入する余地なんてないはずだった。
「誰かがこっそり飼ってるんじゃねえのか?」
「ああそうか」
だがこの時の俺たちは深く考えることなく見逃した。他人のものを奪い犯す――盗賊として最高の瞬間を味わっていたので、細かいことなんてどうでもよかったのだ。
「おいハンター、お前さんが掘られてるところ、猫ちゃんにもたっぷり見せてやれよ!」
「猫だけにネコ野郎ってな!」
「ギャハハ! 面白い冗談だぜ!」
猫を新たな観客として、俺たちはやりまくった。いつしか猫はいなくなっていたが、気にせずやりまくった。
まさかこれが最後の宴になるとは、思っていなかったぜ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
美醜逆転世界の学園に戻ったおっさんは気付かない
仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。
トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した現実世界。
しかも体は学生に戻っていたため、仕方なく学校に行くことに。
先輩、同級生、後輩でハーレムを作ってしまう。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる