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御曹司のやんごとなき恋愛事情.50
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シンガポールに近づき、眠っていた乗客もそろそろ目を覚まし始めた。
ざわついた雰囲気を感じで、優子が目を覚ますと俊介が気持ちよさそうに寝息を立てていた。
優子はうっかりその横顔に見とれてしまう。
年を追うごとに、大人の色気を帯びてますますいい男になっている気がするのは欲目だろうか。
こうして眠っている時だけその横顔をじっくり見つめることが許される。
こんな風に自分の感情をさらけ出せるのは、俊介が眠っている時だけだ。
俊介の前ではずっとしらを切りとおさなければならないのだから。
「なに見とれてんの?」
俊介が薄っすらと目を開けた。
「・・・っ!見とれてなんかいません」
いくらバレバレでも、優子の俊介に対する気持ちは絶対に認めてはいけないのだ。
「可愛くないな~」
そう言いながらも俊介が優子を見る目は優しい。
「まったく・・・、あんなことしておいて・・・」
「ん?何のこと?」
「よくそこまでとぼけられますね」
優子は呆れた顔で言った。
「何だ?欲求不満か?やらしい夢でも見たんだろう」
自分のしたことを棚に上げて、いけしゃあしゃあとよく言えたものだ。
優子はもはや言い返す気力も無い。
そんなことより気持ちを切り替えて、社のイメージアップのために頑張らなければならない。
ご婦人たちの集団のあとについて、優子と俊介はその日のスケジュールをこなした。
のんびりと行事に参加する彼女たちとは違い、優子はその様子を都度タブレットに書き込む作業に追われた。
俊介の方は優子ほどではないが、とにかく行く先々の写真を撮りまくった。
ホテルにつく頃には、かなり疲れていたが、夕食もメンバー全員で一緒にとった。
これも一応仕事のうちに入るため、優子も俊介もゆっくり食事を楽しむ暇などなかった。
食事が終わり、ようやくその日の仕事は終わりを迎えた。
しかし、部屋に戻ったら、忘れないうちに書き漏らしていることがないかをチェックしなければならない。
優子の気はまだ休まらないままだった。
「優子さん、俊介、今日一日ご苦労さま。明日もその調子でよろしく頼みますね」
「夫人こそ、お疲れになったでしょう。ごゆっくりおやすみください」
優子は深々と頭を下げた。
「母さん、おしゃべりに夢中になってないで、早く寝るんだぞ」
志津子は二人に労いの言葉をかけると、ご婦人たちと一緒にホテルの新館へと向かった。
俊介は先日の行成の話で、いつも不在がちだったの母親が、ただの道楽ではなく父を支えていたことを知った。
そして今日実際にその姿を見ることが出来て良かったと思った。
一緒になって社を支えようとしている自分の両親はなかなか良い夫婦なのではと初めて思えたから。
「さて、俺たちは別館だったよな」
「ええ、そうですね」
主役のご婦人たちが新館を占領しているため、俊介たちのような付き添いの人間たちはみな別館に宿泊する。
別館といっても、新館に引けをとらない立派な造りだ。
俊介がフロントでチェックインを行った。
ざわついた雰囲気を感じで、優子が目を覚ますと俊介が気持ちよさそうに寝息を立てていた。
優子はうっかりその横顔に見とれてしまう。
年を追うごとに、大人の色気を帯びてますますいい男になっている気がするのは欲目だろうか。
こうして眠っている時だけその横顔をじっくり見つめることが許される。
こんな風に自分の感情をさらけ出せるのは、俊介が眠っている時だけだ。
俊介の前ではずっとしらを切りとおさなければならないのだから。
「なに見とれてんの?」
俊介が薄っすらと目を開けた。
「・・・っ!見とれてなんかいません」
いくらバレバレでも、優子の俊介に対する気持ちは絶対に認めてはいけないのだ。
「可愛くないな~」
そう言いながらも俊介が優子を見る目は優しい。
「まったく・・・、あんなことしておいて・・・」
「ん?何のこと?」
「よくそこまでとぼけられますね」
優子は呆れた顔で言った。
「何だ?欲求不満か?やらしい夢でも見たんだろう」
自分のしたことを棚に上げて、いけしゃあしゃあとよく言えたものだ。
優子はもはや言い返す気力も無い。
そんなことより気持ちを切り替えて、社のイメージアップのために頑張らなければならない。
ご婦人たちの集団のあとについて、優子と俊介はその日のスケジュールをこなした。
のんびりと行事に参加する彼女たちとは違い、優子はその様子を都度タブレットに書き込む作業に追われた。
俊介の方は優子ほどではないが、とにかく行く先々の写真を撮りまくった。
ホテルにつく頃には、かなり疲れていたが、夕食もメンバー全員で一緒にとった。
これも一応仕事のうちに入るため、優子も俊介もゆっくり食事を楽しむ暇などなかった。
食事が終わり、ようやくその日の仕事は終わりを迎えた。
しかし、部屋に戻ったら、忘れないうちに書き漏らしていることがないかをチェックしなければならない。
優子の気はまだ休まらないままだった。
「優子さん、俊介、今日一日ご苦労さま。明日もその調子でよろしく頼みますね」
「夫人こそ、お疲れになったでしょう。ごゆっくりおやすみください」
優子は深々と頭を下げた。
「母さん、おしゃべりに夢中になってないで、早く寝るんだぞ」
志津子は二人に労いの言葉をかけると、ご婦人たちと一緒にホテルの新館へと向かった。
俊介は先日の行成の話で、いつも不在がちだったの母親が、ただの道楽ではなく父を支えていたことを知った。
そして今日実際にその姿を見ることが出来て良かったと思った。
一緒になって社を支えようとしている自分の両親はなかなか良い夫婦なのではと初めて思えたから。
「さて、俺たちは別館だったよな」
「ええ、そうですね」
主役のご婦人たちが新館を占領しているため、俊介たちのような付き添いの人間たちはみな別館に宿泊する。
別館といっても、新館に引けをとらない立派な造りだ。
俊介がフロントでチェックインを行った。
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