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御曹司のやんごとなき恋愛事情.53

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 忙しい一日だったが、俊介はずっと優子に熱い視線を送りつづけていたのだ。

 それに気づかない鈍感な人間だったらよかったのに。

 何かにつけ、そっちの香りを匂わせてくる俊介のせいで、何度も何度もおかしな気持ちになって正直随分大変な一日だった。



「優子の体・・・最高・・・」

 二十代の頃に比べて全体的に少しふっくらとしてきた優子の体は、抱き心地の良いむっちりとした肉体になってきた。

「のぼせるといけないから、手短にしないとな」

「な、何をおっしゃって・・・」

 俊介は優子の首筋にキスをしながら、相変わらずその豊かな胸や尻を撫で回している。



「こっちの具合はどうかな・・・」

 俊介はそろそろと下半身に手を移動させる。

「あっ・・・ダメです!」

 優子のささやかな抵抗は無視された。

 くちゅっと音を立てて俊介の指が優子の中に入っていく。



「ああっ!」

「うん・・・準備はできてるみたいだな・・・」

 そのまま俊介は指の出し入れを始めた。

 拒まないといけないのに・・・。

 耳朶から首筋、肩先にキスをされ、片手ではまだ乳房をいじられながら、さらに指を挿入されて、優子はもうその先が欲しくて欲しくてたまらなくなっていた。

 こんな・・・伊波君を裏切るようなこと・・・いけないのに・・・。

 坊ちゃんが与えてくる快楽に抗えない・・・。

 もっと、欲しい・・・。



「ほら、少し足を開いて」

 俊介はしゃがみ込むと、優子のあそこに顔をうずめた。

「ああっ、な、なにをっ!!」

 口ではそんなことを言いながら、もっと激しく舐めしゃぶられるのを求めている・・・。

 ぴちゃぴちゃと音を立てて、まるで猫がミルクを舐めるように、俊介は優子のことを舐め続ける。



「あっ・・・、ああっ・・・」

 もう・・・立ってなどいられない・・・。

 気持ちよすぎて・・・おかしくなる。

 早く・・・欲しい・・・。

 坊ちゃんの熱くて太いものが・・・。

 とても口にすることが出来ないような、卑猥な欲望が頭の中を埋め尽くす。



「あっ、あああっ・・・、あんっ・・・、あっ、あっ・・・」

 ああ・・・もう・・・、早く!早く・・・欲しい・・・。

「ぼ、坊ちゃん・・・」

 優子がわざわざ言葉にしなくても俊介は分かってくれたらしい。



「優子はもう我慢できないのか?せっかくイカせてやろうと思ったのに」

 手の甲で唇を拭うと、優子の手でバスタブの端を握らせた。

 優子の腰を掴み、自身の先端をあてがった。



「いい眺めだ」

 優子の白い尻を眺め、撫でまわしながら、ゆっくりと中へ侵入していった。

「あっ、あああっ!」

 坊ちゃんのものが中に・・・。

 伊波に対する罪悪感はどんな時にもつきまとう。

 しかし、それとは比べ物にならないほど、優子の体は俊介を求めていた。
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