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御曹司のやんごとなき恋愛事情.63
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「今からって・・・」
「そちらの駅には二十三時頃到着予定です」
「ちょっと待って・・・、栗本さん、どうして止めなかったの?」
「私が止めて諦めるような方でしたらよかったのですが・・・」
栗本は優子と俊介の関係を、一番よく知る人物だ。
その栗本にそう言われてはぐうの音も出ない。
「そうよね・・・、栗本さんを責めたりして悪かったわ・・・」
「それでですね・・・、お察しのことと思いますが、副社長は佐竹さんに会うためにフランスに行かれました。これは佐竹さんのご判断にお任せするしかないのですが、その・・・宿泊先と部屋番号を教えていただけないかと・・・」
「そ、そうなるわよね・・・、まったくあの人のやり方は・・・」
いつも強引で、がむしゃらで、子供みたいで・・・。
だけど、それだけなりふり構わず自分を求めてくれる人は他にいない。
そして、同じくらい自分も俊介のことを求めている。
そんな優子の気持ちを知ってか知らずか、俊介は全力で優子に自分の気持ちをぶつけてくる。
「もし、教えていただけないのなら、これから副社長のフランスでの宿泊先を手配しないといけませんので」
今晩の宿も決めずに自分に合うためだけに飛び出した俊介のことを思うと、優子の心は激しく揺さぶられる。
どうしよう・・・。
階は違うけれど、須藤君は同じホテルに泊まっている。
万一、二人でいるところを見られたらまずいことになる。
「栗本さん、私、今から空いている部屋がないか調べて連絡するから、少し待ってくれない?」
「そ、それは・・・」
「部屋はツインかダブルで探すから・・・」
「わ、分かりました!」
栗本はまるで自分のことの様に胸が熱くなった。
あのお堅い佐竹さんが、副社長の熱意に負けて、二人で夜を過ごす決意をしたのだ。
ああ・・・、なんてロマンチックなの・・・?
栗本は目の前で繰り広げられるラブロマンスにしばし酔いしれた。
仕事で訪れたはずなのに、こんなハッピーなアクシデントを間近で見られるとは・・・。
栗本は何だかテンションが上がってしまい、ちょっぴり高いワインをルームサービスで頼んでしまった。
どうか、二人が泊れるホテルが空いていますように。
栗本はそんなことを願いながら、ひとりワインのグラスを傾けていた。
すると程なくして佐竹から連絡が来た。
「栗本さん、ホテル取れたわ。ノボテル・トゥールエッフェルのツイン、二〇五号室よ」
「わ、わかりました!」
栗本は興奮気味に答えた。
「まったく・・・、困った人ですね・・・」
「・・・そうですね」
そう言う二人の声は明るかった。
栗本は教えられた宿泊先を俊介に伝えた。
すぐに「ありがとう」と返信がある。
「はぁ~、こんなに好きあってるのに・・・、お偉いさんは大変だ・・・」
栗本は知らないうちにワインを一本空にしてしまっていた。
須藤君には嘘をつくことになってしまったけど、知り合いが偶然近くにいると連絡が入ったことにして優子はホテルをあとにした。
昔、商社にいたことがこんな時には役に立つ。
優子はタクシーに乗ると、先程予約を入れたホテルに向かった。
「そちらの駅には二十三時頃到着予定です」
「ちょっと待って・・・、栗本さん、どうして止めなかったの?」
「私が止めて諦めるような方でしたらよかったのですが・・・」
栗本は優子と俊介の関係を、一番よく知る人物だ。
その栗本にそう言われてはぐうの音も出ない。
「そうよね・・・、栗本さんを責めたりして悪かったわ・・・」
「それでですね・・・、お察しのことと思いますが、副社長は佐竹さんに会うためにフランスに行かれました。これは佐竹さんのご判断にお任せするしかないのですが、その・・・宿泊先と部屋番号を教えていただけないかと・・・」
「そ、そうなるわよね・・・、まったくあの人のやり方は・・・」
いつも強引で、がむしゃらで、子供みたいで・・・。
だけど、それだけなりふり構わず自分を求めてくれる人は他にいない。
そして、同じくらい自分も俊介のことを求めている。
そんな優子の気持ちを知ってか知らずか、俊介は全力で優子に自分の気持ちをぶつけてくる。
「もし、教えていただけないのなら、これから副社長のフランスでの宿泊先を手配しないといけませんので」
今晩の宿も決めずに自分に合うためだけに飛び出した俊介のことを思うと、優子の心は激しく揺さぶられる。
どうしよう・・・。
階は違うけれど、須藤君は同じホテルに泊まっている。
万一、二人でいるところを見られたらまずいことになる。
「栗本さん、私、今から空いている部屋がないか調べて連絡するから、少し待ってくれない?」
「そ、それは・・・」
「部屋はツインかダブルで探すから・・・」
「わ、分かりました!」
栗本はまるで自分のことの様に胸が熱くなった。
あのお堅い佐竹さんが、副社長の熱意に負けて、二人で夜を過ごす決意をしたのだ。
ああ・・・、なんてロマンチックなの・・・?
栗本は目の前で繰り広げられるラブロマンスにしばし酔いしれた。
仕事で訪れたはずなのに、こんなハッピーなアクシデントを間近で見られるとは・・・。
栗本は何だかテンションが上がってしまい、ちょっぴり高いワインをルームサービスで頼んでしまった。
どうか、二人が泊れるホテルが空いていますように。
栗本はそんなことを願いながら、ひとりワインのグラスを傾けていた。
すると程なくして佐竹から連絡が来た。
「栗本さん、ホテル取れたわ。ノボテル・トゥールエッフェルのツイン、二〇五号室よ」
「わ、わかりました!」
栗本は興奮気味に答えた。
「まったく・・・、困った人ですね・・・」
「・・・そうですね」
そう言う二人の声は明るかった。
栗本は教えられた宿泊先を俊介に伝えた。
すぐに「ありがとう」と返信がある。
「はぁ~、こんなに好きあってるのに・・・、お偉いさんは大変だ・・・」
栗本は知らないうちにワインを一本空にしてしまっていた。
須藤君には嘘をつくことになってしまったけど、知り合いが偶然近くにいると連絡が入ったことにして優子はホテルをあとにした。
昔、商社にいたことがこんな時には役に立つ。
優子はタクシーに乗ると、先程予約を入れたホテルに向かった。
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