49 / 70
3章。バフ・マスター、Lv6覚醒
49話。バフ・マスター、敵将を討ち取る
しおりを挟む
「皆の者! ゼルギウス将軍にありたっけのバフをかけろ!」
無数の魔法の輝きが敵将を覆う。筋力強化、敏捷性強化、武器強化など、様々なタイプのバフがかけられたようだ。
「貴様もバフ・マスターなるスキルを使うようだが、我がフォルガナの魔法研究成果にかなうかな?」
「この剣で、ぶち壊す!」
僕の剣技と神剣グラムは、最強の騎士である父上から受け継いだモノ。フォルガナの魔法などに屈しはしない。
僕の振りかざした剣とゼルギウスの剣が、激しくぶつかり合った。
剣ごと相手を真っ二つにするつもりだったが、硬い感触に弾き返される。
神剣グラムと打ち合えるとは、ゼルギウスの武器も名のある魔剣、聖剣の類いだろう。
「ほぅ? この俺の剣をとめるか!」
ゼルギウスは笑みを浮かべたと思うと、閃光のような連続突きを放った。
すさまじい技だが、父上ほどの凄みは感じない。僕はそれらを剣で弾いて、上段斬りを放つ。
「なんとっ!?」
「悪いが、すぐに勝負を決めさせてもらう!」
僕の剣撃を受けたゼルギウスの顔から余裕が消えた。
父上と剣を交えたことで、剣技が飛躍的に成長していることを実感する。
「アベル様の一撃を受けて両断されないとは。『鉄壁』の異名は伊達ではないようですね!」
横合いから僕に襲いかかってきた敵兵を、ティファが斬り捨てて叫ぶ。
「アベル様の邪魔はさせません!」
「くっ! ゼルギウス将軍をお守りしろ! 護衛はたかだか小娘一匹だ!」
ゼルギウスが不利と見た敵集団が、僕に突進してくる。
「一騎打ちから逃げるつもりかゼルギウス! フォルガナのバフ魔法とはその程度か?」
「なんだと!? おのれ、望むところよ!」
ゼルギウスを挑発すると、怒りに顔を真っ赤にして襲ってきた。
ゼルギウスは武人としての自分に誇りを持っているようだ。フォルガナのバフ魔法が負けたと感じるのも癪なのだろう。
「鳳凰剣!」
ティファが、僕らの戦いに横槍を入れようとした敵集団を、魔法剣でまとめて薙ぎ払う。
「こやつ! 音に聞こえた魔法剣士ティファ・フィクサリオか!?」
「まさか、こんな小娘が!?」
「シグルド様より受け継ぎし魔法剣、あなたたちに破れますか!?」
ティファが見得を切ると、フォルガナの騎馬隊が怯んだ。
「ええい! 誇り高きフォルガナの魔法騎士団が、小娘ひとりに何を手間取るか!?」
敵はまずティファを仕留めようと、彼女に魔法を撃ち込む構えを見せる。
その時、鬨の声と共に、敵軍に突撃してくる騎馬隊がいた。剣聖イブに率いられたブラックナイツだ。
「蹴散らせ!」
黒髪をなびかせたイブが、剣を抜いて叫ぶ。
フォルガナ軍は先頭のイブに触れると同時に、血煙に変えられた。
イブのスキル『剣聖』は、僕のバフ・マスターによって『剣帝』へとグレードアップしていた。
これは剣の攻撃力を5倍に高めるスキルだ。
その突撃を止められる者などいない。
「ブラックナイツだと!? 突撃だけしか能のない猪武者どもではないか!」
ゼルギウスが叫ぶ。
その認識は誤りだ。
こと突撃の練度に関しては、ブラックナイツは大陸最強と言える。
正しく運用すれば、その攻撃力はすさまじい。
さらにブラックナイツは騎士だけでなく、軍馬にもバフ・マスターの強化をかけておいた。
軍馬にもバフがかけれるのか? 疑問に思って試したのだが、結果は当たりだった。
全ステータスが10倍に強化された軍馬による突撃だ。フォルガナ軍はおもしろいようになぎ倒されていく。
苦戦していたルーンナイツの少女たちから歓喜の声が上がった。
「おのれ! おのれ! アーデルハイドの小童が!」
ゼルギウスが、しゃにむに剣を振るう。焦りによって、その剣からは技のキレが失われていた。
「終わりだ。この国から出ていけフォルガナ!」
僕はゼルギウスに上段斬りを叩き込んだ。彼は落馬して絶命する。
「お見事ですアベル様! みんな勝ち鬨よ!」
ティファの叫びに、地を震わすような勝ち鬨が響いた。
無数の魔法の輝きが敵将を覆う。筋力強化、敏捷性強化、武器強化など、様々なタイプのバフがかけられたようだ。
「貴様もバフ・マスターなるスキルを使うようだが、我がフォルガナの魔法研究成果にかなうかな?」
「この剣で、ぶち壊す!」
僕の剣技と神剣グラムは、最強の騎士である父上から受け継いだモノ。フォルガナの魔法などに屈しはしない。
僕の振りかざした剣とゼルギウスの剣が、激しくぶつかり合った。
剣ごと相手を真っ二つにするつもりだったが、硬い感触に弾き返される。
神剣グラムと打ち合えるとは、ゼルギウスの武器も名のある魔剣、聖剣の類いだろう。
「ほぅ? この俺の剣をとめるか!」
ゼルギウスは笑みを浮かべたと思うと、閃光のような連続突きを放った。
すさまじい技だが、父上ほどの凄みは感じない。僕はそれらを剣で弾いて、上段斬りを放つ。
「なんとっ!?」
「悪いが、すぐに勝負を決めさせてもらう!」
僕の剣撃を受けたゼルギウスの顔から余裕が消えた。
父上と剣を交えたことで、剣技が飛躍的に成長していることを実感する。
「アベル様の一撃を受けて両断されないとは。『鉄壁』の異名は伊達ではないようですね!」
横合いから僕に襲いかかってきた敵兵を、ティファが斬り捨てて叫ぶ。
「アベル様の邪魔はさせません!」
「くっ! ゼルギウス将軍をお守りしろ! 護衛はたかだか小娘一匹だ!」
ゼルギウスが不利と見た敵集団が、僕に突進してくる。
「一騎打ちから逃げるつもりかゼルギウス! フォルガナのバフ魔法とはその程度か?」
「なんだと!? おのれ、望むところよ!」
ゼルギウスを挑発すると、怒りに顔を真っ赤にして襲ってきた。
ゼルギウスは武人としての自分に誇りを持っているようだ。フォルガナのバフ魔法が負けたと感じるのも癪なのだろう。
「鳳凰剣!」
ティファが、僕らの戦いに横槍を入れようとした敵集団を、魔法剣でまとめて薙ぎ払う。
「こやつ! 音に聞こえた魔法剣士ティファ・フィクサリオか!?」
「まさか、こんな小娘が!?」
「シグルド様より受け継ぎし魔法剣、あなたたちに破れますか!?」
ティファが見得を切ると、フォルガナの騎馬隊が怯んだ。
「ええい! 誇り高きフォルガナの魔法騎士団が、小娘ひとりに何を手間取るか!?」
敵はまずティファを仕留めようと、彼女に魔法を撃ち込む構えを見せる。
その時、鬨の声と共に、敵軍に突撃してくる騎馬隊がいた。剣聖イブに率いられたブラックナイツだ。
「蹴散らせ!」
黒髪をなびかせたイブが、剣を抜いて叫ぶ。
フォルガナ軍は先頭のイブに触れると同時に、血煙に変えられた。
イブのスキル『剣聖』は、僕のバフ・マスターによって『剣帝』へとグレードアップしていた。
これは剣の攻撃力を5倍に高めるスキルだ。
その突撃を止められる者などいない。
「ブラックナイツだと!? 突撃だけしか能のない猪武者どもではないか!」
ゼルギウスが叫ぶ。
その認識は誤りだ。
こと突撃の練度に関しては、ブラックナイツは大陸最強と言える。
正しく運用すれば、その攻撃力はすさまじい。
さらにブラックナイツは騎士だけでなく、軍馬にもバフ・マスターの強化をかけておいた。
軍馬にもバフがかけれるのか? 疑問に思って試したのだが、結果は当たりだった。
全ステータスが10倍に強化された軍馬による突撃だ。フォルガナ軍はおもしろいようになぎ倒されていく。
苦戦していたルーンナイツの少女たちから歓喜の声が上がった。
「おのれ! おのれ! アーデルハイドの小童が!」
ゼルギウスが、しゃにむに剣を振るう。焦りによって、その剣からは技のキレが失われていた。
「終わりだ。この国から出ていけフォルガナ!」
僕はゼルギウスに上段斬りを叩き込んだ。彼は落馬して絶命する。
「お見事ですアベル様! みんな勝ち鬨よ!」
ティファの叫びに、地を震わすような勝ち鬨が響いた。
60
あなたにおすすめの小説
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる