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3章。魔王の領地奪還作戦
18話。勇者アレス。偽勇者扱いされてボコボコにされる
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【勇者アレス視点】
「ちくしょうぉおおお! 俺様は勇者だぞ! この栄光なる【光の紋章】が目に入らねぇか!? 屋敷に入れやがれ!」
実家を追放された俺様は、怒り狂っていた。
ここはオースティン侯爵家の門前だ。屋敷は火事で、ほぼ焼け落ちていたが野宿よりはマシだ。
勇者である俺様が、寒さに凍えながら野宿をさせられるという、あってはならねぇ仕打ちを受けていた。
「アレス様。あなたはもはやオースティン侯爵家とは無関係です。勇者だとおっしゃるなら、聖剣を召喚して見せてください」
だが、門番たちの表情は硬く、完全に不審者を見る目つきになっていた。
「だから、聖剣は兄貴にぶっ壊されちまったんだてばよぉおおおッッッ!」
「話になりません。伝説の聖剣が破壊される? そんなことがある訳がないでしょう!」
くそう、取り付くしまもねぇぞ。
昨日、兄貴に負けた俺様が目を覚ますと、なんと右手には【暗黒の紋章】があった。
訳がわからねぇまま、父上から追放を言い渡された。
だが、【暗黒の紋章】は1日経つと、元通りの【光の紋章】に変化した。
もしかすると、黒魔術師の兄貴に何か呪いでもかけられたのかも知れねぇが……その後、何も変化は無い。
たぶんもう安心だろう。なにしろ、俺様は勇者だからな!
「お館様より、あなたを決して中に入れないように仰せつかっています。その【光の紋章】も偽物でしょう? どうぞ、お引取りください」
その小馬鹿にしたような言い方に、俺様はカチンと来た。
「て、てめぇ、俺様はもう丸一日、飯が食えていないんだぞ!? 中に入れやがれ! できなきゃぶっ殺すぞぉおお!」
スキル【起死回生】の効果で、体力だけは全快にして耐えているが、もう腹が減って仕方がねえ。
このままじゃ飢え死にしちまう。
昨晩、今までツケで食えていた酒場に行ったら、衛兵を呼ばれて叩き出された。
俺様が【暗黒の紋章】を授かって追放された噂が、すっかり広まっていたのだ。
【光の紋章】を見せても、聖剣を喚べなければ詐欺師扱いだ。
「勇者である俺様がこんな浮浪者みてぇな生活をさせられるなんざ、あり得ぇだろ!? とにかく、もう一度父上に会って直談判してやる!」
俺様は門番の顔面を殴りつけた。門番は一撃で、ノックアウトされる。
「ヒャッハー! 見たか、これが勇者の力だぁ! 俺様に逆らうとこうなるんだよ! 道を開けろ!」
「お、おのれ! 邪悪な闇属性クラスが! 正体を現したな。みんなくせ者だ!」
「あ……っ?」
もうひとりの門番が、俺様の右手を指差して大声で叫ぶ。
俺様の右手の【光の紋章】は、【暗黒の紋章】へと変わっていた。
「おいおい、こいつはどうなってやがるんだ!?」
まさか、兄貴にかけられた呪いが解けた訳じゃねぇのか?
「こいつは勇者を名乗る不届き者だ! 元オースティン侯爵家の者だろうと、遠慮は無用! 叩きのめせ!」
「おうっ!」
聖騎士たちが雪崩を打って飛び出してきた。
その手には、剣が握られている。
「ちょ、ちょっと待て、お前ら! 俺様は勇者! オースティン侯爵家の跡取り息子だぞ! ぎゃあああッ!?」
聖騎士たちは刃のついていない剣の腹で、俺様をボコボコに殴った。
「こいつ、クソ弱いぞ。これでよく勇者を名乗れたな!」
「貴族だからって、さんざんエラソーにしやがって! 今までの礼だ!」
いくら勇者といっても、レベル1で聖剣を失った俺様に抗うすべはない。
「ぶげぇええええッ!?」
「お館様も重傷……! オースティン侯爵家はもう終わりだぁ!」
俺様を見下ろした聖騎士は、肩で息をしながら嘆かわしげに叫んだ。
「……ゆ、勇者である俺様を跡取りにすれば、万事解決だってのに……お前らバカか?」
俺様はピクピク痙攣しながら、真実を訴える。
「聞くに耐えない戯言を……もう許せん! おい、コイツの手足を縛って、森に捨ててこい。魔物のエサにしてやるんだ!」
「ハッ!」
「なに……!? おい、やめろお前らぁあああ!?」
俺様は手足をグルグル巻きに縛られて、担がれた。
「そんなことをされたら、死んじゃまうねぇか!? 俺様は勇者! 勇者なんだぞぉおおおッ!」
俺様は絶叫するが、誰も聞く耳を持たなかった。
「ちくしょうぉおおお! 俺様は勇者だぞ! この栄光なる【光の紋章】が目に入らねぇか!? 屋敷に入れやがれ!」
実家を追放された俺様は、怒り狂っていた。
ここはオースティン侯爵家の門前だ。屋敷は火事で、ほぼ焼け落ちていたが野宿よりはマシだ。
勇者である俺様が、寒さに凍えながら野宿をさせられるという、あってはならねぇ仕打ちを受けていた。
「アレス様。あなたはもはやオースティン侯爵家とは無関係です。勇者だとおっしゃるなら、聖剣を召喚して見せてください」
だが、門番たちの表情は硬く、完全に不審者を見る目つきになっていた。
「だから、聖剣は兄貴にぶっ壊されちまったんだてばよぉおおおッッッ!」
「話になりません。伝説の聖剣が破壊される? そんなことがある訳がないでしょう!」
くそう、取り付くしまもねぇぞ。
昨日、兄貴に負けた俺様が目を覚ますと、なんと右手には【暗黒の紋章】があった。
訳がわからねぇまま、父上から追放を言い渡された。
だが、【暗黒の紋章】は1日経つと、元通りの【光の紋章】に変化した。
もしかすると、黒魔術師の兄貴に何か呪いでもかけられたのかも知れねぇが……その後、何も変化は無い。
たぶんもう安心だろう。なにしろ、俺様は勇者だからな!
「お館様より、あなたを決して中に入れないように仰せつかっています。その【光の紋章】も偽物でしょう? どうぞ、お引取りください」
その小馬鹿にしたような言い方に、俺様はカチンと来た。
「て、てめぇ、俺様はもう丸一日、飯が食えていないんだぞ!? 中に入れやがれ! できなきゃぶっ殺すぞぉおお!」
スキル【起死回生】の効果で、体力だけは全快にして耐えているが、もう腹が減って仕方がねえ。
このままじゃ飢え死にしちまう。
昨晩、今までツケで食えていた酒場に行ったら、衛兵を呼ばれて叩き出された。
俺様が【暗黒の紋章】を授かって追放された噂が、すっかり広まっていたのだ。
【光の紋章】を見せても、聖剣を喚べなければ詐欺師扱いだ。
「勇者である俺様がこんな浮浪者みてぇな生活をさせられるなんざ、あり得ぇだろ!? とにかく、もう一度父上に会って直談判してやる!」
俺様は門番の顔面を殴りつけた。門番は一撃で、ノックアウトされる。
「ヒャッハー! 見たか、これが勇者の力だぁ! 俺様に逆らうとこうなるんだよ! 道を開けろ!」
「お、おのれ! 邪悪な闇属性クラスが! 正体を現したな。みんなくせ者だ!」
「あ……っ?」
もうひとりの門番が、俺様の右手を指差して大声で叫ぶ。
俺様の右手の【光の紋章】は、【暗黒の紋章】へと変わっていた。
「おいおい、こいつはどうなってやがるんだ!?」
まさか、兄貴にかけられた呪いが解けた訳じゃねぇのか?
「こいつは勇者を名乗る不届き者だ! 元オースティン侯爵家の者だろうと、遠慮は無用! 叩きのめせ!」
「おうっ!」
聖騎士たちが雪崩を打って飛び出してきた。
その手には、剣が握られている。
「ちょ、ちょっと待て、お前ら! 俺様は勇者! オースティン侯爵家の跡取り息子だぞ! ぎゃあああッ!?」
聖騎士たちは刃のついていない剣の腹で、俺様をボコボコに殴った。
「こいつ、クソ弱いぞ。これでよく勇者を名乗れたな!」
「貴族だからって、さんざんエラソーにしやがって! 今までの礼だ!」
いくら勇者といっても、レベル1で聖剣を失った俺様に抗うすべはない。
「ぶげぇええええッ!?」
「お館様も重傷……! オースティン侯爵家はもう終わりだぁ!」
俺様を見下ろした聖騎士は、肩で息をしながら嘆かわしげに叫んだ。
「……ゆ、勇者である俺様を跡取りにすれば、万事解決だってのに……お前らバカか?」
俺様はピクピク痙攣しながら、真実を訴える。
「聞くに耐えない戯言を……もう許せん! おい、コイツの手足を縛って、森に捨ててこい。魔物のエサにしてやるんだ!」
「ハッ!」
「なに……!? おい、やめろお前らぁあああ!?」
俺様は手足をグルグル巻きに縛られて、担がれた。
「そんなことをされたら、死んじゃまうねぇか!? 俺様は勇者! 勇者なんだぞぉおおおッ!」
俺様は絶叫するが、誰も聞く耳を持たなかった。
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