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第十一話 事件
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あのあとは、ようやく風呂に入り買ったばかりのパジャマを着て理玖さんと二人で寝た。
途中理玖さんにあの被り物を被せられ大量の写真を撮られまくると言う事件があった以外は何事もなく平和に眠ることができた。
「おはよ。調子はどう?」
「何ともない」
今日は悪夢を見ることもなかった。
ぐっすり眠ったので調子が良い。
もう日も高くまで登っているが小鳥の囀りが聞こえてきそうな気分だ。
「……そっかあ。変わらないか」
「んな残念そうにされても」
「だって僕は君にどんどん変えられていってるのに、君は変わらないから。僕はどんどん渚に囚われていくのに、渚は何にも変わらない。自由気ままで宙ぶらりんなまま生きている」
それが、悔しい。理玖さんが俯いてそう言葉を零すのが、なんだか可笑しくてたまらない。
「俺をペットにしといて、まだ欲しがるか」
「うん。まだ足りない。全くもって足りないね」
聞いた当初はなんと大袈裟なと思っていた。
三日経って、演技派だなと思った。
五日経って、こりゃ本気かもしれないと思った。
理玖さんの口説き文句は日に日に進化していった。
「できることなら渚が口にするもの全部育てるところから面倒みたい」
「渚と僕の視界をずっと共有してたいな」
「渚を職場に連れてきたい。……まあ職場見せれるわけないんだけど」
「渚の生まれ故郷からここに来るまでの全てを辿って僕との記憶で上書きしたい」
「僕はね渚のお腹を裂いて内臓の一つ一つに触れたいんだ」
「渚のこと、比喩じゃなく本当に食べてしまいたい。頭の先から足の先まで飲み込んで僕にしてしまいたい」
徐々に重くなる独特の愛情表現。
どういう意図で言っているのか問いただしたくなるような言葉もRewardが込められているから安心できる。
本当に、とんだ執着心だ。
「今日、宅配便届くから受け取ってもらえる?」
「わかった」
「絶対に置き配にするんだよ」
絶対の絶対にだから、と念押しされたので渚は逆に気になってしまい理由を聞く。
「対面受取はダメなの?」
「ダメ。危ないから」
「危ないって……このセキュリティの厳しいマンションでそうそう事件は起きないでしょ」
「それでもダメ」
「……わかった」
まあ自分がいないところで外に出ることを嫌がる人だ。これもそういうやつだろう。
この時の渚はまだ油断していた。
土曜の昼は時間の進みが遅い。テレビをつけていてもまったりした番組しかなく頭がぼんやりしてくる。
以前の生活からは考えられないほどの健康体なのに、風邪でも引いてる気分になってくる。
三食美味しい料理を食べて、ふわふかの布団で気が済むまでたっぷり寝て、理玖さんと共に散歩に行って。
よく食べよく寝てよく運動する健康的な生活を送っているのが未だに違和感がある。
交渉の末、掃除と洗濯はさせてもらえることになったが、良い家電があるだけでなくロボット掃除機までいるので今までよりも負担は少ない。
時間を持て余しているので、理玖さんに借りた本を読むことにした。
渚が以前元同居の部屋だと思っていたところは書斎で、画面が三つも付いているパソコンとか大きな本棚とかがあった。
元同居人と住んでいたところは引っ越したらしい。
やっぱりお金持ちだ。さすが人間をペットにするだけある。
今読んでいるのはミステリー小説。王道の密室ミステリーらしい。王道と言われても小説初心者の渚にとっては判断のしようがないが、とりあえず理玖さん内では王道なのだろう。
南向きの大きな窓から日光が差し込み暖かい部屋の中で時折ハラリとページを捲る音だけが響く穏やか時間だ。
こんな生活、一度手にしてしまえば二度と手放したくなくなってしまう。
本当に、どうしてくれるんだろう。
話は進み、殺人事件が起きさまざまな事件を解決するためのヒントが多分出てきていて頭がこんがらがって、そうしてようやく真相がわかると言うときだった。
──ピンポーン
宅配便が来た。
丁度いいところに来るのが宅配便。
わかっていたが、ちょっぴり悲しい。
渚は理玖さんにもらった黒猫の栞を本に挟み、インターホンへ向かう。
「はい」
「宅配便です」
「置いておいてください」
ちゃんと言われたとおり置き配にする。
モニター越しに配達員さんが荷物を置き、去っていくのを確認する。
エレベーターがつく鈴(電子音ver)みたいな独特の音を聞いてから扉を開けた。
「何が届いたんだか……なんだ」
渚が扉を開けて荷物を手にとると、カメラの死角に潜んでいた男に手首を掴まれた。不審者だ。
「何の用」
「君がオーナーさんの新しい人か」
「貴方は誰」
「君にちょっとした忠告をと思ってね」
不審者だが仕方がないと言えば仕方がないが全くもって会話が成立しない。
少しくらい質問に答えてくれても良いのに。
「あそこのオーナーはね、頭がおかしいんだ。君もSubなんだろう? ならわかるはずだ。あいつは危険だってね。壊される前に逃げたほうがいい。俺に付いてこい。俺なら良いDom紹介できるぜ」
どうやら非常識な上に馬鹿で愚かでどうしようもない人間のようだ。
渚も今まで数々の愚かな行動をしてきたと思うが、これよりはマシだと思う。
「飼い主に言ってください」
腕を振り払い、素早く荷物を中に入れて扉を閉める。
あの男が開かないようにすぐさま鍵をかけた。
防音性の高い分厚い扉なら無理やり蹴破られることもないだろう。
リビングに行って荷物を置き、ソファーに座って今更身体が震え出す。
一週間近く安全な場所にいたせいで暴力的なことに対する耐性が落ちていたのだろう。
以前は日常に当たり前のように存在した手首を掴まれるなんて行動も今は簡単には受け入れられない。
渚はTシャツの袖をめくって手首を見る。
赤くなっていた。まだ少し痛んだ。
きっとアザになるだろう。少しずつマシになってたのに。
もし理玖さんがこのことを知ったらなんと反応するだろうか。
悲しまれるだろうか。怒られるだろうか。失望されるだろうか。
渚の思考は悪い方へ悪い方へと進んでいく。
もしまた捨てられてしまったらどうしようか。
こんな面倒ごとを持ってくるやつなんて要らないと言われたらどうしようか。
もう怖いくらいに幸せな生活を教えられてしまったのに、もう一度一人で生きていけるだろうか。
もちろん、渚の頭の中の賢い部分はちゃんと理玖さんが渚を悪いようにすることはないと理解している。
けれど気持ちが勝手に引っ張られてしまう。
水が入った袋に穴を開けたように幸せがこぼれて心が萎んでいく。
渚は寝室へ行き例の被り物を取りに行った。
黒猫の、もこもこのやつだ。
リビングのソファーで、日のよく当たるところに向かう。
そうして被り物を目深に被って、近くに落ちていた黒のブランケットも手繰り寄せ包まって横になる。
日光で温められたブランケットの温もりを、いつも渚にひっついて眠る理玖さんの体温だと思い込んで、寂しくないと自分に言い聞かせて眠くもないのに眠ろうとする。
さっきまで楽しみだったミステリー小説の真相なんてどうでも良くなってしまった。
ただただ心があの人のところに居た時のように荒んで胸が焼けたように痛む。
今は思考を放棄して意識を飛ばしたいのに、もやのような苦しさに飲み込まれてしまって逃げ出せない。
目を閉じると耳元から男の声が浮かび上がってくる。
理玖さんの頭がおかしい……というのは否定できない。
少なくとも世間一般の感性とはズレていて、おかしく見える人もいるだろう。
理玖さんが危険だというのも、あながち間違ってはいないかもしれない。
渚にとって理玖さんは麻薬のような人だ。
美味しいご飯に素敵な家。清潔な洋服に暖かい布団。
そして決して渚を傷つけない優しい命令。
これ以上望みようがないほど幸せな生活だ。
本当に一度味わえば、もう二度と知る前には戻れない。
麻薬みたいで、危険だ。
ああ、壊される前に逃げる、というのは否定できる。
渚はすでに壊れている。
蒼さんにはDynamicsだけをみて治療可能だと言われた。
だが実際はもっといろんなところが壊れている。
何度も殴られ蹴られを繰り返したせいで身体はボロボロ。
めちゃくちゃな叱責と怒号のせいで心もボロボロ。
あちらこちらがボロボロになって、いつしかもう壊せるところがないほど壊れていた。
清々しいほどに木っ端微塵だ。
理玖さんだって渚を壊すことはできないだろう。
だから渚は逃げる必要がないと考える。
理玖さんの元でペットとして可愛がられていれば、それがここまで尽くしてくれる理玖さんへのお返しになる、はずだ。
新しいDomなんて必要ない、はず。
一つの可能性として、理玖さんが本当は渚のことを迷惑に思っている場合。もしそうなら渚は今すぐにでもあの男の元へいき、新しいDomを紹介してもらうべきなのだろう。
いつもあんなに重たい言葉をかけてもらっているのに、ひどい可能性を考えてしまうのが理玖さんへの裏切りのように思えてしまう。
やはり今は意識を飛ばすべきだと決意し、ぎゅっと目を瞑った。
途中理玖さんにあの被り物を被せられ大量の写真を撮られまくると言う事件があった以外は何事もなく平和に眠ることができた。
「おはよ。調子はどう?」
「何ともない」
今日は悪夢を見ることもなかった。
ぐっすり眠ったので調子が良い。
もう日も高くまで登っているが小鳥の囀りが聞こえてきそうな気分だ。
「……そっかあ。変わらないか」
「んな残念そうにされても」
「だって僕は君にどんどん変えられていってるのに、君は変わらないから。僕はどんどん渚に囚われていくのに、渚は何にも変わらない。自由気ままで宙ぶらりんなまま生きている」
それが、悔しい。理玖さんが俯いてそう言葉を零すのが、なんだか可笑しくてたまらない。
「俺をペットにしといて、まだ欲しがるか」
「うん。まだ足りない。全くもって足りないね」
聞いた当初はなんと大袈裟なと思っていた。
三日経って、演技派だなと思った。
五日経って、こりゃ本気かもしれないと思った。
理玖さんの口説き文句は日に日に進化していった。
「できることなら渚が口にするもの全部育てるところから面倒みたい」
「渚と僕の視界をずっと共有してたいな」
「渚を職場に連れてきたい。……まあ職場見せれるわけないんだけど」
「渚の生まれ故郷からここに来るまでの全てを辿って僕との記憶で上書きしたい」
「僕はね渚のお腹を裂いて内臓の一つ一つに触れたいんだ」
「渚のこと、比喩じゃなく本当に食べてしまいたい。頭の先から足の先まで飲み込んで僕にしてしまいたい」
徐々に重くなる独特の愛情表現。
どういう意図で言っているのか問いただしたくなるような言葉もRewardが込められているから安心できる。
本当に、とんだ執着心だ。
「今日、宅配便届くから受け取ってもらえる?」
「わかった」
「絶対に置き配にするんだよ」
絶対の絶対にだから、と念押しされたので渚は逆に気になってしまい理由を聞く。
「対面受取はダメなの?」
「ダメ。危ないから」
「危ないって……このセキュリティの厳しいマンションでそうそう事件は起きないでしょ」
「それでもダメ」
「……わかった」
まあ自分がいないところで外に出ることを嫌がる人だ。これもそういうやつだろう。
この時の渚はまだ油断していた。
土曜の昼は時間の進みが遅い。テレビをつけていてもまったりした番組しかなく頭がぼんやりしてくる。
以前の生活からは考えられないほどの健康体なのに、風邪でも引いてる気分になってくる。
三食美味しい料理を食べて、ふわふかの布団で気が済むまでたっぷり寝て、理玖さんと共に散歩に行って。
よく食べよく寝てよく運動する健康的な生活を送っているのが未だに違和感がある。
交渉の末、掃除と洗濯はさせてもらえることになったが、良い家電があるだけでなくロボット掃除機までいるので今までよりも負担は少ない。
時間を持て余しているので、理玖さんに借りた本を読むことにした。
渚が以前元同居の部屋だと思っていたところは書斎で、画面が三つも付いているパソコンとか大きな本棚とかがあった。
元同居人と住んでいたところは引っ越したらしい。
やっぱりお金持ちだ。さすが人間をペットにするだけある。
今読んでいるのはミステリー小説。王道の密室ミステリーらしい。王道と言われても小説初心者の渚にとっては判断のしようがないが、とりあえず理玖さん内では王道なのだろう。
南向きの大きな窓から日光が差し込み暖かい部屋の中で時折ハラリとページを捲る音だけが響く穏やか時間だ。
こんな生活、一度手にしてしまえば二度と手放したくなくなってしまう。
本当に、どうしてくれるんだろう。
話は進み、殺人事件が起きさまざまな事件を解決するためのヒントが多分出てきていて頭がこんがらがって、そうしてようやく真相がわかると言うときだった。
──ピンポーン
宅配便が来た。
丁度いいところに来るのが宅配便。
わかっていたが、ちょっぴり悲しい。
渚は理玖さんにもらった黒猫の栞を本に挟み、インターホンへ向かう。
「はい」
「宅配便です」
「置いておいてください」
ちゃんと言われたとおり置き配にする。
モニター越しに配達員さんが荷物を置き、去っていくのを確認する。
エレベーターがつく鈴(電子音ver)みたいな独特の音を聞いてから扉を開けた。
「何が届いたんだか……なんだ」
渚が扉を開けて荷物を手にとると、カメラの死角に潜んでいた男に手首を掴まれた。不審者だ。
「何の用」
「君がオーナーさんの新しい人か」
「貴方は誰」
「君にちょっとした忠告をと思ってね」
不審者だが仕方がないと言えば仕方がないが全くもって会話が成立しない。
少しくらい質問に答えてくれても良いのに。
「あそこのオーナーはね、頭がおかしいんだ。君もSubなんだろう? ならわかるはずだ。あいつは危険だってね。壊される前に逃げたほうがいい。俺に付いてこい。俺なら良いDom紹介できるぜ」
どうやら非常識な上に馬鹿で愚かでどうしようもない人間のようだ。
渚も今まで数々の愚かな行動をしてきたと思うが、これよりはマシだと思う。
「飼い主に言ってください」
腕を振り払い、素早く荷物を中に入れて扉を閉める。
あの男が開かないようにすぐさま鍵をかけた。
防音性の高い分厚い扉なら無理やり蹴破られることもないだろう。
リビングに行って荷物を置き、ソファーに座って今更身体が震え出す。
一週間近く安全な場所にいたせいで暴力的なことに対する耐性が落ちていたのだろう。
以前は日常に当たり前のように存在した手首を掴まれるなんて行動も今は簡単には受け入れられない。
渚はTシャツの袖をめくって手首を見る。
赤くなっていた。まだ少し痛んだ。
きっとアザになるだろう。少しずつマシになってたのに。
もし理玖さんがこのことを知ったらなんと反応するだろうか。
悲しまれるだろうか。怒られるだろうか。失望されるだろうか。
渚の思考は悪い方へ悪い方へと進んでいく。
もしまた捨てられてしまったらどうしようか。
こんな面倒ごとを持ってくるやつなんて要らないと言われたらどうしようか。
もう怖いくらいに幸せな生活を教えられてしまったのに、もう一度一人で生きていけるだろうか。
もちろん、渚の頭の中の賢い部分はちゃんと理玖さんが渚を悪いようにすることはないと理解している。
けれど気持ちが勝手に引っ張られてしまう。
水が入った袋に穴を開けたように幸せがこぼれて心が萎んでいく。
渚は寝室へ行き例の被り物を取りに行った。
黒猫の、もこもこのやつだ。
リビングのソファーで、日のよく当たるところに向かう。
そうして被り物を目深に被って、近くに落ちていた黒のブランケットも手繰り寄せ包まって横になる。
日光で温められたブランケットの温もりを、いつも渚にひっついて眠る理玖さんの体温だと思い込んで、寂しくないと自分に言い聞かせて眠くもないのに眠ろうとする。
さっきまで楽しみだったミステリー小説の真相なんてどうでも良くなってしまった。
ただただ心があの人のところに居た時のように荒んで胸が焼けたように痛む。
今は思考を放棄して意識を飛ばしたいのに、もやのような苦しさに飲み込まれてしまって逃げ出せない。
目を閉じると耳元から男の声が浮かび上がってくる。
理玖さんの頭がおかしい……というのは否定できない。
少なくとも世間一般の感性とはズレていて、おかしく見える人もいるだろう。
理玖さんが危険だというのも、あながち間違ってはいないかもしれない。
渚にとって理玖さんは麻薬のような人だ。
美味しいご飯に素敵な家。清潔な洋服に暖かい布団。
そして決して渚を傷つけない優しい命令。
これ以上望みようがないほど幸せな生活だ。
本当に一度味わえば、もう二度と知る前には戻れない。
麻薬みたいで、危険だ。
ああ、壊される前に逃げる、というのは否定できる。
渚はすでに壊れている。
蒼さんにはDynamicsだけをみて治療可能だと言われた。
だが実際はもっといろんなところが壊れている。
何度も殴られ蹴られを繰り返したせいで身体はボロボロ。
めちゃくちゃな叱責と怒号のせいで心もボロボロ。
あちらこちらがボロボロになって、いつしかもう壊せるところがないほど壊れていた。
清々しいほどに木っ端微塵だ。
理玖さんだって渚を壊すことはできないだろう。
だから渚は逃げる必要がないと考える。
理玖さんの元でペットとして可愛がられていれば、それがここまで尽くしてくれる理玖さんへのお返しになる、はずだ。
新しいDomなんて必要ない、はず。
一つの可能性として、理玖さんが本当は渚のことを迷惑に思っている場合。もしそうなら渚は今すぐにでもあの男の元へいき、新しいDomを紹介してもらうべきなのだろう。
いつもあんなに重たい言葉をかけてもらっているのに、ひどい可能性を考えてしまうのが理玖さんへの裏切りのように思えてしまう。
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