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枯れ尾花なる先輩
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『コツーーーーーン!!』
振り替える
件の人物にございます。
『お、おい! お前、誰だ?!』
マキャルナも隣で叫びました。
無理ございません。
何故なら
件の人物は顔に
雅やかなマスカレードを
しているのでございます。
薄暗がりにマスカレードが
浮かび上がって見えます。
何よりも
お嬢様、わたくし
振り替える人物の服装に
気が付いたのでごさいます。
『貴方は、、クーロイアカデミー
の卒業生ではありませんか?』
『コツーー!』
そうしますと
目の前の人物が
一歩踏み出しまして、
徐に
シルクハットを取られて
優雅に挨拶を、
まさに
バトラーならではの
ポーズをされました。
これは
当たりでございましょう。
『君達は、何期生になるのかな?
ご明察、私はこの学校の卒業生
だよ。だから関係者になる。』
とても心地のよい
お声が
マスカレードの奥か
発せられました。
『な!幽霊ってOBだったのか!
どうなってんだリドランス。』
マキャルナがわたくしめの
後ろから
裾をひっぱりまして聞きますが、
どうやら
マキャルナは目が悪い
のかもしれません。
制服となります
クーロイアカデミー独特の
バトラージャケットに
ご丁寧にも
クラスバッチが輝いて
ございますのに。
しかもイヤーモチーフが
今年度のシンボルには
ないタイプなので
ございます。
卒業生なのでごさいましょう。
『ハハ!見事に騙されてくれて
いたんだな。いや、失態だ。
まさか今日に限って霧が晴れて
しまったのが誤算といえるな』
『ということは、貴方はあえて
幽霊と学生に思わせて、今日
だけじゃなく、これまでも
アカデミーに忍び込んでいた』
わたくし達に咎められても
飄々とされた態度。
バトラーといえども
高貴なる方かもしれません。
『ええ!リドランス本当か!
なんだよ!先輩達が見たのも
この人だったってのかよ!』
お嬢様。
マキャルナは
そこに驚くのですが、
それが普通のでごさいましょう。
わたくしには
この様な人物は
ある一定の場所でしか
お目見えした事がございません。
そちらの方が
気になってしまうので
ございます。
バトラー精進が足りませんね。
さて、
件の人物は
何処までが本来の姿かは
わかりかねますが、
顔にかかる肩黒髪を
かき揚げられ
ました。
洗練された仕草にございます。
『そうなるかな?リドランス君は
なかなか賢いな。『キングバト
ラー』になれそうだね。さて、
私の事は、そうだな
モーリスと呼んでくれたまえ』
そういいますと、
相変わらずマスカレードは着けた
ままにモーリス様は
わたくしめに口だけの笑顔を
むけて、
次にマキャルナを見ます。
『あ、オレはマキャルナ、です』
視線に促されて
マキャルナが応えましたのを
モーリス様は
顎に人差し指を当てて
考えるような
ポーズをされます。
白い手袋が上質だと
月明かりでもわかります。
『うん、じゃあマキャルナ君。
もしかして、君がリドランス君
を夜の探検に誘ったのかな?』
『はい。そーですけどっ。』
『ふ!余計な事を。リドランス
君、君は頭の回転が早そうだが
どうも純粋過ぎそうだ。要らぬ
考えは思考のみに止め、口には
しないように。わかったかな?』
なるほどお嬢様、
推測どおりの立場なので
ございますね、
モーリス様は。
けれどもお嬢様?
何かバカにされた気持ちに
なったのですが、何故でしょう。
けれども、
これは確かの様にございます。
『貴方の正体を口にするな。』
でございますね?
『思ったとおりだ。よろしい。』
お気に召す
応えをどうやら
わたくしは出来た様に
ございます。
それではと、
思ってましたら
さすがマキャルナは引き際が
わかるバトラー候補です。
『じゃ、昔ん先輩、オレ達は
大人しく部屋に戻りますんで』
『失礼します。』
出来るバトラーは
踏み込み過ぎない気質が正解で
ございますから、
マキャルナと共に
わたくしリドランスも
退却のご挨拶をしました。
にも
関わらずでございます!
『待ちたまえ。何故帰るのだ?』
ホールから出ようとします
わたくし達に
モーリス様は更に声をかけられ
てきたのでございます。
『えっと、幽霊じゃないし、
普通にOBなら侵入者じゃないし
つまんない落ちだから寝ます』
あちゃ、マキャルナ!
これは
見も蓋もございません。
しかし
こんなマキャルナが
わたしくしは信用出来るので
ございます。
『マキャルナ、言い方。』
わたくしは、
今度は先程とは反対に
マキャルナの裾をひっぱりました
バトラーとはいえ、この方は
先輩にございます。
『あ、規則を守り戻ります。』
はい、マキャルナ良くできましたで、同じく。
退散にございます。
とはなりませんようで、
ああ、お嬢様、、お祈り下さい。
振り替える
件の人物にございます。
『お、おい! お前、誰だ?!』
マキャルナも隣で叫びました。
無理ございません。
何故なら
件の人物は顔に
雅やかなマスカレードを
しているのでございます。
薄暗がりにマスカレードが
浮かび上がって見えます。
何よりも
お嬢様、わたくし
振り替える人物の服装に
気が付いたのでごさいます。
『貴方は、、クーロイアカデミー
の卒業生ではありませんか?』
『コツーー!』
そうしますと
目の前の人物が
一歩踏み出しまして、
徐に
シルクハットを取られて
優雅に挨拶を、
まさに
バトラーならではの
ポーズをされました。
これは
当たりでございましょう。
『君達は、何期生になるのかな?
ご明察、私はこの学校の卒業生
だよ。だから関係者になる。』
とても心地のよい
お声が
マスカレードの奥か
発せられました。
『な!幽霊ってOBだったのか!
どうなってんだリドランス。』
マキャルナがわたくしめの
後ろから
裾をひっぱりまして聞きますが、
どうやら
マキャルナは目が悪い
のかもしれません。
制服となります
クーロイアカデミー独特の
バトラージャケットに
ご丁寧にも
クラスバッチが輝いて
ございますのに。
しかもイヤーモチーフが
今年度のシンボルには
ないタイプなので
ございます。
卒業生なのでごさいましょう。
『ハハ!見事に騙されてくれて
いたんだな。いや、失態だ。
まさか今日に限って霧が晴れて
しまったのが誤算といえるな』
『ということは、貴方はあえて
幽霊と学生に思わせて、今日
だけじゃなく、これまでも
アカデミーに忍び込んでいた』
わたくし達に咎められても
飄々とされた態度。
バトラーといえども
高貴なる方かもしれません。
『ええ!リドランス本当か!
なんだよ!先輩達が見たのも
この人だったってのかよ!』
お嬢様。
マキャルナは
そこに驚くのですが、
それが普通のでごさいましょう。
わたくしには
この様な人物は
ある一定の場所でしか
お目見えした事がございません。
そちらの方が
気になってしまうので
ございます。
バトラー精進が足りませんね。
さて、
件の人物は
何処までが本来の姿かは
わかりかねますが、
顔にかかる肩黒髪を
かき揚げられ
ました。
洗練された仕草にございます。
『そうなるかな?リドランス君は
なかなか賢いな。『キングバト
ラー』になれそうだね。さて、
私の事は、そうだな
モーリスと呼んでくれたまえ』
そういいますと、
相変わらずマスカレードは着けた
ままにモーリス様は
わたくしめに口だけの笑顔を
むけて、
次にマキャルナを見ます。
『あ、オレはマキャルナ、です』
視線に促されて
マキャルナが応えましたのを
モーリス様は
顎に人差し指を当てて
考えるような
ポーズをされます。
白い手袋が上質だと
月明かりでもわかります。
『うん、じゃあマキャルナ君。
もしかして、君がリドランス君
を夜の探検に誘ったのかな?』
『はい。そーですけどっ。』
『ふ!余計な事を。リドランス
君、君は頭の回転が早そうだが
どうも純粋過ぎそうだ。要らぬ
考えは思考のみに止め、口には
しないように。わかったかな?』
なるほどお嬢様、
推測どおりの立場なので
ございますね、
モーリス様は。
けれどもお嬢様?
何かバカにされた気持ちに
なったのですが、何故でしょう。
けれども、
これは確かの様にございます。
『貴方の正体を口にするな。』
でございますね?
『思ったとおりだ。よろしい。』
お気に召す
応えをどうやら
わたくしは出来た様に
ございます。
それではと、
思ってましたら
さすがマキャルナは引き際が
わかるバトラー候補です。
『じゃ、昔ん先輩、オレ達は
大人しく部屋に戻りますんで』
『失礼します。』
出来るバトラーは
踏み込み過ぎない気質が正解で
ございますから、
マキャルナと共に
わたくしリドランスも
退却のご挨拶をしました。
にも
関わらずでございます!
『待ちたまえ。何故帰るのだ?』
ホールから出ようとします
わたくし達に
モーリス様は更に声をかけられ
てきたのでございます。
『えっと、幽霊じゃないし、
普通にOBなら侵入者じゃないし
つまんない落ちだから寝ます』
あちゃ、マキャルナ!
これは
見も蓋もございません。
しかし
こんなマキャルナが
わたしくしは信用出来るので
ございます。
『マキャルナ、言い方。』
わたくしは、
今度は先程とは反対に
マキャルナの裾をひっぱりました
バトラーとはいえ、この方は
先輩にございます。
『あ、規則を守り戻ります。』
はい、マキャルナ良くできましたで、同じく。
退散にございます。
とはなりませんようで、
ああ、お嬢様、、お祈り下さい。
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