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本編
比叡山延暦寺の強訴
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1540年11月20日『京・種子島家屋敷』種子島権中納言時堯・12歳
「権中納言さま、比叡山延暦寺の僧兵どもが強訴の押しかけて来ております」
「今どこにいるのだ?」
「鴨川の向こうでございます、京識配下の兵たちが鴨川を境に僧兵どもと睨み合っております」
「そうか、洛中に入り込ませていないのだな」
「はい、権中納言さまの面目を潰すようなことはさせません」
「で、今回は何が気に入らないと駄々をこねているのだ?」
「朝廷が根来寺開祖・覚鑁に自性大師号を贈った事が気に入らず、それを撤回するように日吉大社の神輿を奉じて強訴に参っているのでございます」
「それは朝廷の政に逆らう、もしくは自分たちが朝廷より上位だと思い上がっていると言う事だな」
「そのつもりのようでございます」
「皆殺しにしても構わん、絶対に鴨川を越えさせるな!」
「承りました!」
俺は急ぎ空を翔けて、比叡山延暦寺の僧兵どもが神輿を掲げてたむろしている上空に到達した。最初は手出ししないつもりだったが、近隣の村娘を手込めにしようとしている姿を見て、堪忍袋の緒が切れてしまった。
殺さない程度に、でも2度と強訴に来たり村娘を強姦できないように、手足の骨を砕き急所を粉砕して痛みで気絶させた。その後で朝廷に行って、御上にもお聞きいただいた上で、関白太政大臣近衛稙家殿下・九条禅定太閤殿下・二条尹房太閤殿下・左大臣西園寺実宣公・右大臣鷹司忠冬公・内大臣一条房通公と今後の対応を話し合った。
まずは時期を見て比叡山延暦寺を一旦朝廷の威光で滅ぼし、その後で朝廷主導で本当に仏教の教えを守り、民の安寧を念仏する組織に創りかえることにした。だが今滅ぼしてしまうと、近江に本拠を持つ六角家と、六角家の支援を受けている足利義晴将軍に利する事になる。だから六角家を滅ぼし近江を直轄領にするまでは、強訴に来た僧兵だけを叩きのめすことで話がついた。
だがそのためには、比叡山延暦寺の天台座主となり、生活の面倒を妙法院・青蓮院・三千院(天台三門跡)などに賄ってもらっている宮門跡の法親王たちや、摂家家以下の公家衆から門跡として比叡山延暦寺に賄ってもらっている者たちを引き取らなければいかない。
まあ生活費は俺の支援があればどうにでもなる。普段比叡山延暦寺には入らず、洛中で生活している人は大丈夫だが、坂本や比叡山に入っている人たちは助け出すことになった。
天台座主
162:覚胤法親王(第162世・伏見宮貞常親王王子)
163:尊鎮法親王(第163世・後柏原天皇第5皇子)(1504-1550)天台座主・四天王寺別当
164:堯尊法親王(第164世・伏見宮貞敦親王王子)
165:応胤法親王(第165世・伏見宮貞敦親王第5王子)
166:覚恕法親王(第166世・後奈良天皇第3皇子・織田信長により追われ、武田信玄の元へ亡命する)
「権中納言さま、比叡山延暦寺の僧兵どもが強訴の押しかけて来ております」
「今どこにいるのだ?」
「鴨川の向こうでございます、京識配下の兵たちが鴨川を境に僧兵どもと睨み合っております」
「そうか、洛中に入り込ませていないのだな」
「はい、権中納言さまの面目を潰すようなことはさせません」
「で、今回は何が気に入らないと駄々をこねているのだ?」
「朝廷が根来寺開祖・覚鑁に自性大師号を贈った事が気に入らず、それを撤回するように日吉大社の神輿を奉じて強訴に参っているのでございます」
「それは朝廷の政に逆らう、もしくは自分たちが朝廷より上位だと思い上がっていると言う事だな」
「そのつもりのようでございます」
「皆殺しにしても構わん、絶対に鴨川を越えさせるな!」
「承りました!」
俺は急ぎ空を翔けて、比叡山延暦寺の僧兵どもが神輿を掲げてたむろしている上空に到達した。最初は手出ししないつもりだったが、近隣の村娘を手込めにしようとしている姿を見て、堪忍袋の緒が切れてしまった。
殺さない程度に、でも2度と強訴に来たり村娘を強姦できないように、手足の骨を砕き急所を粉砕して痛みで気絶させた。その後で朝廷に行って、御上にもお聞きいただいた上で、関白太政大臣近衛稙家殿下・九条禅定太閤殿下・二条尹房太閤殿下・左大臣西園寺実宣公・右大臣鷹司忠冬公・内大臣一条房通公と今後の対応を話し合った。
まずは時期を見て比叡山延暦寺を一旦朝廷の威光で滅ぼし、その後で朝廷主導で本当に仏教の教えを守り、民の安寧を念仏する組織に創りかえることにした。だが今滅ぼしてしまうと、近江に本拠を持つ六角家と、六角家の支援を受けている足利義晴将軍に利する事になる。だから六角家を滅ぼし近江を直轄領にするまでは、強訴に来た僧兵だけを叩きのめすことで話がついた。
だがそのためには、比叡山延暦寺の天台座主となり、生活の面倒を妙法院・青蓮院・三千院(天台三門跡)などに賄ってもらっている宮門跡の法親王たちや、摂家家以下の公家衆から門跡として比叡山延暦寺に賄ってもらっている者たちを引き取らなければいかない。
まあ生活費は俺の支援があればどうにでもなる。普段比叡山延暦寺には入らず、洛中で生活している人は大丈夫だが、坂本や比叡山に入っている人たちは助け出すことになった。
天台座主
162:覚胤法親王(第162世・伏見宮貞常親王王子)
163:尊鎮法親王(第163世・後柏原天皇第5皇子)(1504-1550)天台座主・四天王寺別当
164:堯尊法親王(第164世・伏見宮貞敦親王王子)
165:応胤法親王(第165世・伏見宮貞敦親王第5王子)
166:覚恕法親王(第166世・後奈良天皇第3皇子・織田信長により追われ、武田信玄の元へ亡命する)
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