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第一章
第5話:報復
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守護神ロキが復讐神となったことで、極北の国は一変した。
今までは、守護神ロキに護られていた区域だけは、風雪が防がれていたのに、守護域外と同じように、激しい風雪に襲われ、とても家の外に出られない状態だった。
それどころか、煮炊き以外には火も不要だったのに、暖房をしなければ凍え死にしてしまうような状況になった。
耕作用の水が多い少ないという話ではすまない、生死のかかった状況となった。
「くっくっくつくっ、どうする糞蟲共よ」
凍え死にしそうな下界の人間達を、天上界から見下ろしながら、ロキは愉悦の笑みを浮かべていた。
驚き慌てる人間の様が、とても面白かったのだ。
何が起こったのか分からず、噂話を集める人間ども。
急いで食糧や燃料を集めようと駆けまわる人間ども。
この非常事態に金儲けをしようと、売り惜しみをする人間や買い占めをする人間の醜さを見て、とても愉快な気分になっていた。
「よし、よし、よし、ならばこうしてくれよう」
余りの楽しさに独り言を口にしたロキは、新たな面白い事を思い浮かべていた。
それを実行すべく、神通力を使って、人々にある思いを植え付けた。
全ての元凶が、王太子と双子の悪女が聖女を虐待したからだと。
嘘偽りではなく、真実なのだが、民には知る事のできない事だった。
それを教える事で、人間同士に殺し合わさせようと考えたのだ。
そして全ての元凶であるコサック侯爵フレディ卿の苦悩する姿を見始めた。
「さて、どうしたものか、このままでは王国中を敵に回しかねない。
聖女の力がここまで強かったとは、思いもしていなかったからな」
コサック侯爵フレディ卿は沈痛な表情を浮かべていた。
黒油ではどうしようもない自然災害に、凍えるような王宮で頭を抱えていた。
彼の身勝手な考えでは、聖女を殺しても融ける水量が減る程度で、王国中が氷雪に襲われるとは思ってもいなかったのだ。
「大丈夫でございますは、お父様」
双子の姉ハイディが自信満々に言う。
「そうですは、お父様」
双子の妹クララも自信満々の相槌を打つ。
「お前達に何か考えがあるのか?」
「はい、国王と王太子を吊るせばいいのです」
ハイディが平気で弑逆を口にする。
「そうですは、全ての責任を王家に取らせればいいのです」
クララがこれを機会に王家を滅ぼし、国を簒奪しろと唆す。
「そんな事はいつでもやれる、問題はこの風雪をどうやって止めるかだ!
それくらいの事も分からないのか!」
フレディ卿は思わず怒鳴りつけていた。
「そんな事は簡単な事ですわ」
ハイディが父親の怒声を受けても全く動じずに答える。
「そうですは、簡単なことですわ」
クララも同調する。
「「私達が聖女になれば宜しいのですわ」」
今までは、守護神ロキに護られていた区域だけは、風雪が防がれていたのに、守護域外と同じように、激しい風雪に襲われ、とても家の外に出られない状態だった。
それどころか、煮炊き以外には火も不要だったのに、暖房をしなければ凍え死にしてしまうような状況になった。
耕作用の水が多い少ないという話ではすまない、生死のかかった状況となった。
「くっくっくつくっ、どうする糞蟲共よ」
凍え死にしそうな下界の人間達を、天上界から見下ろしながら、ロキは愉悦の笑みを浮かべていた。
驚き慌てる人間の様が、とても面白かったのだ。
何が起こったのか分からず、噂話を集める人間ども。
急いで食糧や燃料を集めようと駆けまわる人間ども。
この非常事態に金儲けをしようと、売り惜しみをする人間や買い占めをする人間の醜さを見て、とても愉快な気分になっていた。
「よし、よし、よし、ならばこうしてくれよう」
余りの楽しさに独り言を口にしたロキは、新たな面白い事を思い浮かべていた。
それを実行すべく、神通力を使って、人々にある思いを植え付けた。
全ての元凶が、王太子と双子の悪女が聖女を虐待したからだと。
嘘偽りではなく、真実なのだが、民には知る事のできない事だった。
それを教える事で、人間同士に殺し合わさせようと考えたのだ。
そして全ての元凶であるコサック侯爵フレディ卿の苦悩する姿を見始めた。
「さて、どうしたものか、このままでは王国中を敵に回しかねない。
聖女の力がここまで強かったとは、思いもしていなかったからな」
コサック侯爵フレディ卿は沈痛な表情を浮かべていた。
黒油ではどうしようもない自然災害に、凍えるような王宮で頭を抱えていた。
彼の身勝手な考えでは、聖女を殺しても融ける水量が減る程度で、王国中が氷雪に襲われるとは思ってもいなかったのだ。
「大丈夫でございますは、お父様」
双子の姉ハイディが自信満々に言う。
「そうですは、お父様」
双子の妹クララも自信満々の相槌を打つ。
「お前達に何か考えがあるのか?」
「はい、国王と王太子を吊るせばいいのです」
ハイディが平気で弑逆を口にする。
「そうですは、全ての責任を王家に取らせればいいのです」
クララがこれを機会に王家を滅ぼし、国を簒奪しろと唆す。
「そんな事はいつでもやれる、問題はこの風雪をどうやって止めるかだ!
それくらいの事も分からないのか!」
フレディ卿は思わず怒鳴りつけていた。
「そんな事は簡単な事ですわ」
ハイディが父親の怒声を受けても全く動じずに答える。
「そうですは、簡単なことですわ」
クララも同調する。
「「私達が聖女になれば宜しいのですわ」」
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