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第一章
第29話:媚薬
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王歴327年3月6日:南大魔境のキャット族村診療所・クリスティアン視点
「先生、何か御用はありませんか?」
「大丈夫だよ、特になにも問題はないよ」
不本意である、まったくもって不本意である。
自分が望まなかった方向にドンドン話が進んでしまっている。
「クリスティアン殿、ケルスティンに用はなくても、私にやらせたい事があるのではないか」
「ケルスティンに用がないのに、ラウラに用があるわけがないだろう」
「いや、私なら手が届く場所に必要なモノがあるかもしれない。
私はケルスティンよりも背が高いからな」
「それを言うのなら、リンクス族よりも背の高い私の方に用があるだろう」
「なんだと?!」
「診察中に言い争いをしない、いいね!」
「「「「「はい」」」」」
各部族から嫁候補が治療所に送られてきてしまった。
サンドキャット族からは俺と話をした事のあるケルスティンが送られてきた。
大型で戦闘力のあるジャガー族やパンサー族などからも送られてきた。
驚いたのは、リンクス族からラウラが送られてきた事だ。
「実際に結婚するのは発情期が来てからだから、今から治療所に来るのは早い。
それに、まだ俺の家もできていないし……」
「クリスティアン殿の家は村人が総出で造っていますから直ぐにできます。
それに発情期は部族ごとに微妙に違いますし、個人でも違ってくる。
中には季節外に発情期が来る娘もいます。
何よりクリスティアン殿から結婚の贈り物をもらっているのに、何もお手伝いしていないと、結婚相手にふさわしくないと言われてしまいます」
「……ラウラの言う事はもっともだと思うが、治療をする場所にきれいな娘たちがいると落ち着かないのだよ」
「私たちの事は気にしないでください。
治療に来る村人たちも私たちがいる事を気にしていませんから」
今までの関係から、嫁候補達が寵愛を競って争う時以外は、ラウラが俺との会話を主導するようだ。
各部族合わせて30人くらいの嫁が治療所に押しかけている。
まるでハーレムだが、陰惨な競争が起きなければいいな……
「よう、クリスティアン、元気にやっているか?」
俺の嫁取りが決ってから、実験にも狩りにも姿を現さなくなっていたグレタがようやく治療所に顔を出しやがった。
「元気も何もないだろう、グレタ。
よくもこのような状況を作ってくれたな。
それになんだ、ラウラまで送り込むとは何を考えているのだ?!」
「私はクリスティアンと1番最初に知り合ってこの村に取り込んだ功労者だよ。
私はリンクス族の族長だよ、リンクス族の利益を考えて当然じゃないか。
自分の部族から嫁を送り込まないなんて考えられないだろう」
「そう言われればそうだが、そんな気配はまったく出していなかっただろう」
「何バカな事を言っているのだい。
百戦錬磨の狩人が、獲物に気配を悟られるわけがないだろう。
いつまでもブツブツと文句を言っていないで、さっさと種付けをしてくれよ。
ラウラの次に結婚したいと言っている娘がたくさん待っているのだからね」
「グレタ殿、それはずるいです。
部族間の協定で全部族の娘が妊娠するまでは次の嫁を送り込まない約束です。
妹たちも先生の子供が欲しいと言って待っているのですから!」
何を言っているのだ、ケルスティン。
「ああ、ああ、ああ、だから、何も順番を破るなんて言っていないよ。
ここにいる全員を早く妊娠させろと言っているだけだよ」
「それが1番ですよね」
「争うよりも協力した方がいいのではないか?」
「そうだな、何かいい情報を持っている者はいないか?」
「男と触れ合うと発情期が早く来ると聞いた事があるぞ」
「だったら全員でクリスティアン先生と触れ合おうではないか」
何がいいのだ、ケルスティン。
他の連中も協力するとは何事だ。
争われるのも嫌だが、協力されるのも嫌だぞ。
今の今まで何も間違った事はしていないと思っていたが、違うのか?
俺は何かとんでもない大間違いを犯していたのか?
「ああ、そうだ、クリスティアン。
もうそろそろ旅商人のホモカウ族がやってくるはずだ。
彼らなら、ホモサピエンスが我々獣人族を性奴隷にする時に使う、発情期に関係なく性交するための媚薬を持っているかもしれない。
1日でも早くこの子たちを妊娠させるのに、媚薬を買うつもりだから覚悟しておいてくれ」
「じゃかましいわ、グレタ!
俺は種馬じゃねぇぞ!
好きでもない相手を妊娠させるために媚薬なんか飲めるか!」
「先生、何か御用はありませんか?」
「大丈夫だよ、特になにも問題はないよ」
不本意である、まったくもって不本意である。
自分が望まなかった方向にドンドン話が進んでしまっている。
「クリスティアン殿、ケルスティンに用はなくても、私にやらせたい事があるのではないか」
「ケルスティンに用がないのに、ラウラに用があるわけがないだろう」
「いや、私なら手が届く場所に必要なモノがあるかもしれない。
私はケルスティンよりも背が高いからな」
「それを言うのなら、リンクス族よりも背の高い私の方に用があるだろう」
「なんだと?!」
「診察中に言い争いをしない、いいね!」
「「「「「はい」」」」」
各部族から嫁候補が治療所に送られてきてしまった。
サンドキャット族からは俺と話をした事のあるケルスティンが送られてきた。
大型で戦闘力のあるジャガー族やパンサー族などからも送られてきた。
驚いたのは、リンクス族からラウラが送られてきた事だ。
「実際に結婚するのは発情期が来てからだから、今から治療所に来るのは早い。
それに、まだ俺の家もできていないし……」
「クリスティアン殿の家は村人が総出で造っていますから直ぐにできます。
それに発情期は部族ごとに微妙に違いますし、個人でも違ってくる。
中には季節外に発情期が来る娘もいます。
何よりクリスティアン殿から結婚の贈り物をもらっているのに、何もお手伝いしていないと、結婚相手にふさわしくないと言われてしまいます」
「……ラウラの言う事はもっともだと思うが、治療をする場所にきれいな娘たちがいると落ち着かないのだよ」
「私たちの事は気にしないでください。
治療に来る村人たちも私たちがいる事を気にしていませんから」
今までの関係から、嫁候補達が寵愛を競って争う時以外は、ラウラが俺との会話を主導するようだ。
各部族合わせて30人くらいの嫁が治療所に押しかけている。
まるでハーレムだが、陰惨な競争が起きなければいいな……
「よう、クリスティアン、元気にやっているか?」
俺の嫁取りが決ってから、実験にも狩りにも姿を現さなくなっていたグレタがようやく治療所に顔を出しやがった。
「元気も何もないだろう、グレタ。
よくもこのような状況を作ってくれたな。
それになんだ、ラウラまで送り込むとは何を考えているのだ?!」
「私はクリスティアンと1番最初に知り合ってこの村に取り込んだ功労者だよ。
私はリンクス族の族長だよ、リンクス族の利益を考えて当然じゃないか。
自分の部族から嫁を送り込まないなんて考えられないだろう」
「そう言われればそうだが、そんな気配はまったく出していなかっただろう」
「何バカな事を言っているのだい。
百戦錬磨の狩人が、獲物に気配を悟られるわけがないだろう。
いつまでもブツブツと文句を言っていないで、さっさと種付けをしてくれよ。
ラウラの次に結婚したいと言っている娘がたくさん待っているのだからね」
「グレタ殿、それはずるいです。
部族間の協定で全部族の娘が妊娠するまでは次の嫁を送り込まない約束です。
妹たちも先生の子供が欲しいと言って待っているのですから!」
何を言っているのだ、ケルスティン。
「ああ、ああ、ああ、だから、何も順番を破るなんて言っていないよ。
ここにいる全員を早く妊娠させろと言っているだけだよ」
「それが1番ですよね」
「争うよりも協力した方がいいのではないか?」
「そうだな、何かいい情報を持っている者はいないか?」
「男と触れ合うと発情期が早く来ると聞いた事があるぞ」
「だったら全員でクリスティアン先生と触れ合おうではないか」
何がいいのだ、ケルスティン。
他の連中も協力するとは何事だ。
争われるのも嫌だが、協力されるのも嫌だぞ。
今の今まで何も間違った事はしていないと思っていたが、違うのか?
俺は何かとんでもない大間違いを犯していたのか?
「ああ、そうだ、クリスティアン。
もうそろそろ旅商人のホモカウ族がやってくるはずだ。
彼らなら、ホモサピエンスが我々獣人族を性奴隷にする時に使う、発情期に関係なく性交するための媚薬を持っているかもしれない。
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