真実の愛に目覚めたと第三王子に婚約解消された私を救ってくれたのは。

克全

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第二章

第49話:祝勝会4

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「兄上の言われる通りですよ、皆さん。
 アグネス嬢に出来損ないのヘンリーを押し付けたのは国王陛下です。
 その失敗を償おうと、兄上と私が色々とやっているのです。
 それを、身の程も弁えずに邪魔するなど、絶対に許せません。
 まして、私に近づいていた者が邪魔するなど、私に恥をかかせたのです。
 兄上に討伐していただくわけにはいきません。
 私が軍を率いて皆殺しにしてやります。
 モーティマー伯爵に近かった者は全て領地に戻って戦支度しなさい」

 私も気がつかない間に、いえ、我が家最強の戦闘侍女であるジョアンナすら気が付かない間に、ビゴッド第二王子がロジャー第一王子の横に立っています。
 ロジャー第一王子が全く動じていない事を考えると、ロジャー第一王子はビゴッド第二王子が来たことに気がついていたはずです。
 ライアンから、ビゴッド第二王子が野生のダンジョンを完成征服したと聞いていましたが、かなり強力なダンジョンを支配したのでしょう。
 とてつもない能力がうかがえると同時に、威圧感もとても強いです。

「お待ちくださいませ、ビゴッド殿下。
 モーティマー伯爵に近いというだけで、謀叛人扱いは酷過ぎます。
 我らは心から王家に忠誠を捧げております」

 先ほど私に難癖をつけたウェルズブラウ侯爵が言い訳を始めました。
 どうやら今回の件の黒幕はウェルズブラウ侯爵だったようです。
 ビゴッド第二王子に自分の派閥から正室を送りたかったのでしょうか。
 それとも、自分の娘を正室にしようとしていたのでしょうか。

「嘘をつくな、貴族の風上にも置けない糞野郎どもが。
 ビゴッド殿下の呼び出しだと言って俺を会場から遠ざけたのはお前の指示だろう」

 ライアンもロジャー第一王子やビゴッド第二王子と同じように、私に全く気がつかれることなく現れました。
 ビゴッド第二王子からだと自分を呼び出した騎士を引き摺っています。
 グレアムから教わった拷問で全てを白状させたようです。
 手足の指があらぬ方向に曲がっています。

「ウェルズブラウ侯爵、私の名前を騙っただけでも、臣下の分際で王族の権力を私した、許し難い罪なのは分かっているな」

「嘘でございます、嘘でございます、大嘘でございます。
 全ては謀叛人のデヴォン伯爵家が生き残るために企んだ嘘でございます」

「ほう、つまり貴様は、兄上や私が簡単に臣下に騙される馬鹿だと言いたいのだな」

「いえ、そのような事は決して」

「そんな風に思っているから、兄上や私を騙せると思って、こんな見え見えの愚かな策を弄そうとするのだ。
 自分の愚かさを身に染みて死ぬがいい、謀叛人」

 言葉だけ穏やかだったビゴッド第二王子が、剣を振るってウェルズブラウ侯爵の首を斬り飛ばされました。
 その首は血を引きながらアントニア嬢の青いドレスにぶつかりました。

「キャアアアアア」

「メス豚に相応しい謀叛人の汚い血にまみれましたね。
 次はメス豚の血でドレスを染めてあげましょう」

 ビゴッド第二王子、やり過ぎです。
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