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「どこに行くつもりだ?
お前は余の婚約者だ。
勝手気ままに教会を抜け出すなど、不義密通の疑いをかけられて、この場で斬り殺されても仕方がないんだぞ。
それを分かっているのか?
直ぐに戻れ!」
どうやってこの場所を見つけ出したのでしょうか?
教会が私を探しているのは知っていましたが、王太子が探しているのは知りませんでした。
王太子は、大司祭が私をジェイコブに売り渡そうとしているのを、知っているのでしょうか?
それとも大司祭はジェイコブを裏切ったのでしょうか?
なにも分かりませんが、王太子の言う通りにはできません。
「私は聖女です。
困っている者を見捨てる訳にはいきません。
腐りきった教会にいてはやりたいことができません」
「やりたいことというのは、その子供を助ける事か?
たかだか捨て子を助けるために、教会を抜け出して、将来の王妃となれる余の婚約者の座を捨てるというのか?
そのような事は絶対に許さんぞ!
王太子である余よりも捨て子を優先するなど、絶対の許さん!」
情けない男です。
小さなプライドにこだわる心の狭い男です。
人間として必要な優しさを持たない、冷酷な男です。
こんな卑小な奴は大嫌いです。
側によられると虫唾が走ります!
声を聞かされるだけで、背中におぞ気が走るのです!
「殿下と私では見ているモノが違います。
望んでるモノも違います。
生きる道が全く違うのです。
殿下と共に生きるなど不可能です。
婚約は解消させていただきます」
「ゆるさん、許さん、許さんぞ!
婚約を破棄するなら余からじゃ!
聖女から婚約破棄を告げられるなど、余の汚点になるではないか!
絶対に許さんぞ!
これ以上余に逆らうと言うのなら、家族を捕えて拷問にかけてやる。
それでも構わんのだな!?」
ブッチ!
私は、頭の中で音がなるのを自覚しました。
堪忍袋の緒というのは、頭の中にあったのですね。
それとも、幻覚幻聴だったのでしょうか?
まあ、どちらでもいいのですが、怒りに我を忘れたのは確かです。
「でめこの野郎!
殺される覚悟はできているんだな?
家族に手をだすと言って、生きて帰れると思っているのか?!」
王太子の警護に反応させるほど、私は弱くないのです。
血統優先で採用される、惰弱な王家騎士団など、モノの数ではありません。
彼らをすり抜けて、王太子の胸ぐらをつかんで脅かしていました。
でも脅かすだけではすましません。
絶対に家族に手出ししなくなるくらい、痛い想いをさせおかなければいけません。
そうでなければ安心できません。
王太子だけではなく、王太子の意を汲んで独断専行するモノも思い知らせておかないと、安心できないのです!
お前は余の婚約者だ。
勝手気ままに教会を抜け出すなど、不義密通の疑いをかけられて、この場で斬り殺されても仕方がないんだぞ。
それを分かっているのか?
直ぐに戻れ!」
どうやってこの場所を見つけ出したのでしょうか?
教会が私を探しているのは知っていましたが、王太子が探しているのは知りませんでした。
王太子は、大司祭が私をジェイコブに売り渡そうとしているのを、知っているのでしょうか?
それとも大司祭はジェイコブを裏切ったのでしょうか?
なにも分かりませんが、王太子の言う通りにはできません。
「私は聖女です。
困っている者を見捨てる訳にはいきません。
腐りきった教会にいてはやりたいことができません」
「やりたいことというのは、その子供を助ける事か?
たかだか捨て子を助けるために、教会を抜け出して、将来の王妃となれる余の婚約者の座を捨てるというのか?
そのような事は絶対に許さんぞ!
王太子である余よりも捨て子を優先するなど、絶対の許さん!」
情けない男です。
小さなプライドにこだわる心の狭い男です。
人間として必要な優しさを持たない、冷酷な男です。
こんな卑小な奴は大嫌いです。
側によられると虫唾が走ります!
声を聞かされるだけで、背中におぞ気が走るのです!
「殿下と私では見ているモノが違います。
望んでるモノも違います。
生きる道が全く違うのです。
殿下と共に生きるなど不可能です。
婚約は解消させていただきます」
「ゆるさん、許さん、許さんぞ!
婚約を破棄するなら余からじゃ!
聖女から婚約破棄を告げられるなど、余の汚点になるではないか!
絶対に許さんぞ!
これ以上余に逆らうと言うのなら、家族を捕えて拷問にかけてやる。
それでも構わんのだな!?」
ブッチ!
私は、頭の中で音がなるのを自覚しました。
堪忍袋の緒というのは、頭の中にあったのですね。
それとも、幻覚幻聴だったのでしょうか?
まあ、どちらでもいいのですが、怒りに我を忘れたのは確かです。
「でめこの野郎!
殺される覚悟はできているんだな?
家族に手をだすと言って、生きて帰れると思っているのか?!」
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彼らをすり抜けて、王太子の胸ぐらをつかんで脅かしていました。
でも脅かすだけではすましません。
絶対に家族に手出ししなくなるくらい、痛い想いをさせおかなければいけません。
そうでなければ安心できません。
王太子だけではなく、王太子の意を汲んで独断専行するモノも思い知らせておかないと、安心できないのです!
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