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第一章
第28話:駐屯とお風呂
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リカルド王太子の本心は、人族の国と接しているノウェル辺境伯領に駐屯した方が、輸送隊が襲撃されるなどの不測の事態に備えられるというモノだった。
だがリカルド王太子が西魔境付近に駐屯しなければ、元フィエン公爵領の民は、リカルド王太子に見捨てられたと思ってしまう。
そこを魔王軍に突かれて寝返りを画策されたら、また国内で争う事態になってしまうので、次善の策を採用することになった。
「リカルド王太子殿下、魔王軍が一斉に大陸各地に現れました」
夕食後、これから風呂に入ろうかという時間に、ノウェル辺境伯から急ぎの伝令がやってきて、予想通りの情報を届けてきた。
「我が国の輸送隊に被害はあったのか?」
リカルド王太子は一番気になる事を確認した。
「今入っている情報では、我が国の輸送隊は襲撃を受けていません」
リカルド王太子が最初から行っていた、過剰なまでの護衛戦力のお陰で、機動力と弱者襲撃に重点を置いている魔王軍遊撃部隊は、輸送隊を避けているようだった。
リカルド王太子は、大陸各国で傭兵や冒険者や義勇兵を募っていたから、交易国からの帰路には多数の兵力を保有していた、
大量の商品を輸送しながら交易国に行くときも、募兵を行う将兵、後に指揮官となる優秀な騎士や従騎士が、新兵に行軍と夜営の訓練をさせつつ護衛をしていたから、多少の被害は受けるだろうが、魔王軍遊撃部隊を迎撃できるだけの十分な戦闘力を持っていた。
「ではノウェル辺境伯に、今まで通り護衛をつけて交易を続けるように伝えてくれ。
ただ輸入品の値段が高騰するだろうから、売買の価格改定はノウェル辺境伯に一任するとも伝えてくれ。
伝令に十分な食事と休める部屋を与えてくれ」
「承りました」
「有難き幸せでございます」
リカルド王太子の命で侍従の一人が伝令を案内して出て行った。
想定通りの事が起こったのだが、リカルド王太子は起こらない場合も考えていた。
不要になった策を全て頭の中から消して、新たに確認作業を頭の中で行わなければいけないが、それは別に風呂に入りながらでもできる事だった。
前世の人格は、風呂に入りながらの方がいい閃きができると思っていた。
ただ最近のリカルド王太子は、多少自分の欲望を抑える力が弱っていた。
「風呂に入る、ライラも一緒に入ろう」
本当は一人で入浴している方がいい閃きが出るのに、一度一線を超えたリカルド王太子は、許される範囲の欲望は享受すると決めていた。
人族の中では最強だと自負していたが、魔王が相手では勝てないかもしれない、殺されるかもしれないと不安に思っていた。
殺された時に悔いが残らないように、生きている間に愛を手に入れたかったのだ。
王位は継げなくても、自分の子供をこの世界に残せるのなら、それで十分幸せだと考えていた。
だがリカルド王太子が西魔境付近に駐屯しなければ、元フィエン公爵領の民は、リカルド王太子に見捨てられたと思ってしまう。
そこを魔王軍に突かれて寝返りを画策されたら、また国内で争う事態になってしまうので、次善の策を採用することになった。
「リカルド王太子殿下、魔王軍が一斉に大陸各地に現れました」
夕食後、これから風呂に入ろうかという時間に、ノウェル辺境伯から急ぎの伝令がやってきて、予想通りの情報を届けてきた。
「我が国の輸送隊に被害はあったのか?」
リカルド王太子は一番気になる事を確認した。
「今入っている情報では、我が国の輸送隊は襲撃を受けていません」
リカルド王太子が最初から行っていた、過剰なまでの護衛戦力のお陰で、機動力と弱者襲撃に重点を置いている魔王軍遊撃部隊は、輸送隊を避けているようだった。
リカルド王太子は、大陸各国で傭兵や冒険者や義勇兵を募っていたから、交易国からの帰路には多数の兵力を保有していた、
大量の商品を輸送しながら交易国に行くときも、募兵を行う将兵、後に指揮官となる優秀な騎士や従騎士が、新兵に行軍と夜営の訓練をさせつつ護衛をしていたから、多少の被害は受けるだろうが、魔王軍遊撃部隊を迎撃できるだけの十分な戦闘力を持っていた。
「ではノウェル辺境伯に、今まで通り護衛をつけて交易を続けるように伝えてくれ。
ただ輸入品の値段が高騰するだろうから、売買の価格改定はノウェル辺境伯に一任するとも伝えてくれ。
伝令に十分な食事と休める部屋を与えてくれ」
「承りました」
「有難き幸せでございます」
リカルド王太子の命で侍従の一人が伝令を案内して出て行った。
想定通りの事が起こったのだが、リカルド王太子は起こらない場合も考えていた。
不要になった策を全て頭の中から消して、新たに確認作業を頭の中で行わなければいけないが、それは別に風呂に入りながらでもできる事だった。
前世の人格は、風呂に入りながらの方がいい閃きができると思っていた。
ただ最近のリカルド王太子は、多少自分の欲望を抑える力が弱っていた。
「風呂に入る、ライラも一緒に入ろう」
本当は一人で入浴している方がいい閃きが出るのに、一度一線を超えたリカルド王太子は、許される範囲の欲望は享受すると決めていた。
人族の中では最強だと自負していたが、魔王が相手では勝てないかもしれない、殺されるかもしれないと不安に思っていた。
殺された時に悔いが残らないように、生きている間に愛を手に入れたかったのだ。
王位は継げなくても、自分の子供をこの世界に残せるのなら、それで十分幸せだと考えていた。
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