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第一章 日常の崩壊
謎の場所
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時は少し遡り、男はいつものようにコンビニへ向かっていた。
(今日の飯もいつもの弁当でいいか…毎日同じ弁当ばっか食っても死なねえよな…)
スマホをいじりながらとぼとぼ歩いている男の名前は神城優希。
年齢は24歳、中背中肉のガリガリでもなければマッチョでもない普通の体型、顔も100人に聞けば60人はイケメン寄りと答えそうな特に特徴もない顔をしている。
「…って言っても貯金も心許ないしなあ、そろそろ次の就職先探すか…」
大学卒業後、田舎にある実家から半ば逃げる様に飛び出して東京に移り、保険の営業として仕事をしていたが職場の陰湿な人間関係に嫌気が差して1年ほどで辞めてしまった。
その後就活する気にはならず、東京は家賃が高く、環境を変えるために関西の家賃が安い家に引っ越し、一年以上短期間のアルバイトをしながら食い繋いでいた。
(とりあえず飯食ってから考えよ…)
「ってか暑すぎんだろ…なんでコンビニ行くだけでこんなに汗かかなきゃいけねえんだ…」
季節は7月、時刻は11時を回っているため日の光がない分少しマシではあるがそれでも暑いものは暑い。少しずつ汗が滲んできているのが分かる。
(まじ全世界にクーラー設置して快適にしてくれよ…)
バカな事を考えながらコンビニに向かっていくとすこし暗い道に差し掛かる。
(ここ近道だけど街灯少ないから普通に怖いんだよなぁ)
持っているスマホで軽く前を照らしながら歩いていると、首の後ろに注射の様な刺さる痛みを感じた。
「ッ……なんだ今の?」
慌てて首を触るものの特に問題はなく、蚊にでも刺されたのかと考えていると、急激に睡魔に襲われ始める。
「…なん…だ……これっ…」
そのまま耐えきれず道に倒れてしまい、意識を失ってしまった。
―――――――――――――――――――
ビリッ
「イッ…なんだよ急に首に電気が………………は??」
「……………どこだよ…ここ…」
次に目が覚めると、そこは陽の光が燦々と照りつける広大な森の中であった。
ご丁寧に自分が寝ていた下には布団が敷かれていた。質は相当良さそうだ。いつも使っているベッドよりよっぽど寝心地が良さそうである。
(…いや、そんなことはどうでもいいんだよ!)
心の中で自分に突っ込みながら冷静に今の自分の状況を確認する。
まず起きた場所からしてもう訳がわからない。自分はコンビニに向かっていたはずだった。
しかし今いる場所は森の中、周りには生い茂った葉と大きな木しか見当たらず、ここがどこかも分からない。
そもそも自分がコンビニに向かっていたのは夜のはずだ。なのに太陽が出ているこの状況からして、最低でも半日は意識を失っていた事になる。
スマホで自分の位置情報を確認しようとポケットに手を突っ込もうとしたら
「…あれ?」
ポケットがない、というか自分の着ている服が変わっていた。全身を覆う謎のスーツを着せられており、首には首輪の様な謎の機械が取り付けられている。
スーツの見た目は少し特殊で、近未来的なものを感じさせる。ハリウッドのヒーローものが着ていそうなパワードスーツといった感じだ。
首輪の方はよく見えないが、先程起きた時に首に感じた電気は、この機械のせいだろうか。
起きた時の光景の異常さに、逆に落ち着いていたが、ここにきて急激に焦りを感じてきた。
「落ち着け落ち着け…まずはスマホを探そう…話はそれからだ。」
冷静に周りを見渡すと、布団の横に大きな木箱があった。…いや木箱というよりはドラ○エで見る宝箱の様なデザインがしてある。
怪しさは満点ではあるがここまできて、もう何も驚く事はない。
「開けるしかねえよな……」
不安はあるがこの異常な状況である。今更考えても遅いだろうといざ開けてみると、中にはリュックサックとスマートフォン、そして長いおもちゃの刀の様な物が目に入る。
「お!スマホあった!…けど俺のやつじゃないのか…まあ今はしょうがないよな」
誰のものかは分からないが、これで周りに連絡が取れるし、自分の現在地もわかる。なによりこの訳がわからない状況だ。細かい事を気にしてる急いでそのないだろう。
急いでスマホを拾い上げ画面をつけてみようとするものの
「んだよ…電池切れじゃねえか…」
電池が切れているのか電源も入らない。
ため息をつきながら次はリュックを確認する。中にはカロリー○イトや缶詰といった日持ちする食糧が大量に入っていた。
(飯が大量に入ってる…ますます訳わかんねえ…)
リュックの中身を確認し終えたら、最後に刀の様なものを確認する事にした。
試しに持ち上げようとすると、想像よりもずっと重い。試しに鞘を取ってみると中からは切れ味の良さそうな刀身が姿を現した。
「これ…日本刀だ…おもちゃじゃない本物…!?」
優希の父親が趣味でこういう刀を集めており、間近で見てきた事もあり、それは本物であるとすぐ分かった。それもなかなかの上質なものである。
「だめだ…訳わかんねえ……」
起きたら謎の森、そして謎の服と首輪、電池の切れたスマホに食糧、極め付けは本物の日本刀。
「異世界転生…だったらいいんだがな…」
最近よく見る異世界転生物だったらいいが、ここにあるもの明らかに自分の住んでいた現代の技術が使われている。スーツと首輪に関してはよく分からないが、他の物から見て残念ながらそういう訳ではなさそうだ。
(とりあえず移動するしかないな)
そう考えて荷物をまとめて移動を始めようとした時
『…あーあーあー、聞こえてるかな?皆さんもう起きている頃だよね?』
「!?」
(今日の飯もいつもの弁当でいいか…毎日同じ弁当ばっか食っても死なねえよな…)
スマホをいじりながらとぼとぼ歩いている男の名前は神城優希。
年齢は24歳、中背中肉のガリガリでもなければマッチョでもない普通の体型、顔も100人に聞けば60人はイケメン寄りと答えそうな特に特徴もない顔をしている。
「…って言っても貯金も心許ないしなあ、そろそろ次の就職先探すか…」
大学卒業後、田舎にある実家から半ば逃げる様に飛び出して東京に移り、保険の営業として仕事をしていたが職場の陰湿な人間関係に嫌気が差して1年ほどで辞めてしまった。
その後就活する気にはならず、東京は家賃が高く、環境を変えるために関西の家賃が安い家に引っ越し、一年以上短期間のアルバイトをしながら食い繋いでいた。
(とりあえず飯食ってから考えよ…)
「ってか暑すぎんだろ…なんでコンビニ行くだけでこんなに汗かかなきゃいけねえんだ…」
季節は7月、時刻は11時を回っているため日の光がない分少しマシではあるがそれでも暑いものは暑い。少しずつ汗が滲んできているのが分かる。
(まじ全世界にクーラー設置して快適にしてくれよ…)
バカな事を考えながらコンビニに向かっていくとすこし暗い道に差し掛かる。
(ここ近道だけど街灯少ないから普通に怖いんだよなぁ)
持っているスマホで軽く前を照らしながら歩いていると、首の後ろに注射の様な刺さる痛みを感じた。
「ッ……なんだ今の?」
慌てて首を触るものの特に問題はなく、蚊にでも刺されたのかと考えていると、急激に睡魔に襲われ始める。
「…なん…だ……これっ…」
そのまま耐えきれず道に倒れてしまい、意識を失ってしまった。
―――――――――――――――――――
ビリッ
「イッ…なんだよ急に首に電気が………………は??」
「……………どこだよ…ここ…」
次に目が覚めると、そこは陽の光が燦々と照りつける広大な森の中であった。
ご丁寧に自分が寝ていた下には布団が敷かれていた。質は相当良さそうだ。いつも使っているベッドよりよっぽど寝心地が良さそうである。
(…いや、そんなことはどうでもいいんだよ!)
心の中で自分に突っ込みながら冷静に今の自分の状況を確認する。
まず起きた場所からしてもう訳がわからない。自分はコンビニに向かっていたはずだった。
しかし今いる場所は森の中、周りには生い茂った葉と大きな木しか見当たらず、ここがどこかも分からない。
そもそも自分がコンビニに向かっていたのは夜のはずだ。なのに太陽が出ているこの状況からして、最低でも半日は意識を失っていた事になる。
スマホで自分の位置情報を確認しようとポケットに手を突っ込もうとしたら
「…あれ?」
ポケットがない、というか自分の着ている服が変わっていた。全身を覆う謎のスーツを着せられており、首には首輪の様な謎の機械が取り付けられている。
スーツの見た目は少し特殊で、近未来的なものを感じさせる。ハリウッドのヒーローものが着ていそうなパワードスーツといった感じだ。
首輪の方はよく見えないが、先程起きた時に首に感じた電気は、この機械のせいだろうか。
起きた時の光景の異常さに、逆に落ち着いていたが、ここにきて急激に焦りを感じてきた。
「落ち着け落ち着け…まずはスマホを探そう…話はそれからだ。」
冷静に周りを見渡すと、布団の横に大きな木箱があった。…いや木箱というよりはドラ○エで見る宝箱の様なデザインがしてある。
怪しさは満点ではあるがここまできて、もう何も驚く事はない。
「開けるしかねえよな……」
不安はあるがこの異常な状況である。今更考えても遅いだろうといざ開けてみると、中にはリュックサックとスマートフォン、そして長いおもちゃの刀の様な物が目に入る。
「お!スマホあった!…けど俺のやつじゃないのか…まあ今はしょうがないよな」
誰のものかは分からないが、これで周りに連絡が取れるし、自分の現在地もわかる。なによりこの訳がわからない状況だ。細かい事を気にしてる急いでそのないだろう。
急いでスマホを拾い上げ画面をつけてみようとするものの
「んだよ…電池切れじゃねえか…」
電池が切れているのか電源も入らない。
ため息をつきながら次はリュックを確認する。中にはカロリー○イトや缶詰といった日持ちする食糧が大量に入っていた。
(飯が大量に入ってる…ますます訳わかんねえ…)
リュックの中身を確認し終えたら、最後に刀の様なものを確認する事にした。
試しに持ち上げようとすると、想像よりもずっと重い。試しに鞘を取ってみると中からは切れ味の良さそうな刀身が姿を現した。
「これ…日本刀だ…おもちゃじゃない本物…!?」
優希の父親が趣味でこういう刀を集めており、間近で見てきた事もあり、それは本物であるとすぐ分かった。それもなかなかの上質なものである。
「だめだ…訳わかんねえ……」
起きたら謎の森、そして謎の服と首輪、電池の切れたスマホに食糧、極め付けは本物の日本刀。
「異世界転生…だったらいいんだがな…」
最近よく見る異世界転生物だったらいいが、ここにあるもの明らかに自分の住んでいた現代の技術が使われている。スーツと首輪に関してはよく分からないが、他の物から見て残念ながらそういう訳ではなさそうだ。
(とりあえず移動するしかないな)
そう考えて荷物をまとめて移動を始めようとした時
『…あーあーあー、聞こえてるかな?皆さんもう起きている頃だよね?』
「!?」
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