60 / 159
第2章 学園入学編
従話 ポチの右腕(2)
しおりを挟む
拙者の名はアドラン。殿の右腕でござる。ん? 自称じゃないでござるよ!
さて、実は今とても困った事が起きているでござる。発端は昨日、拙者の配下であるシルクからの【念話】が届いた事だったでござる。
☆
〈アド! アド! 大変大変! 大変だよ!〉
拙者が新しい階層の探索をしていたらシルクから連絡が来たでござる。
〈どうしたでござる? そちらの調査に進展があったでござるか?〉
〈進展と言うか、事件ね。
・・・単刀直入に言えば、ミルクが消えたの〉
ん? シルクは何を言ってるのでござるか? ミルクが消えた? 消えたとはどう言う意味でござろう。探索が嫌になって逃げた? いや、そんな子ではないでござるよ。
〈あ、ありのままに起こった事を話すね。
突然、目の前の空間に割れ目ができて、そこにミルクが吸い込まれたんだよ。
何を言ってるのか分からないかも知れないけど、私も良く分からないよ〉
聞いても、状況が理解できないでござる。目の前の空間が割れた? どう言う事でござる? そして深刻な場面なのに殿が話してたマンガ? なる物のネタを挟んでるのはワザとでござるか!?
うむむ、殿の配下で初めて犠牲者が出たと言う事でござるか? 拙者達、今まで向かうところ敵なしだったので慢心していたでござる。
浅い階層なら全く危険はないと思い込んで、配下を危険にさらすとは、拙者・・・殿の右腕失格でござるな。
〈一応、パーティ機能はそのまま維持されてるから、生きているとは思うけど、【念話】も通じないし心配だよ〉
良かった。まだ生きてるみたいでござる。でも急いで助けに行く必要があるでござる。
〈とりあえず、殿に報告したらすぐにそっちに向かうでござる。ただ、100階層以上あるからちょっと時間がかかるでござる〉
〈分かった。待ってるね〉
そこで拙者はシルクとの【念話】を終了すると、次は殿に【念話】を送る。ああ、胃が痛いでござる。
〈殿、殿! 少し良いでござるか? 一大事でござる〉
〈アドランどうしたのだ? 結構近くにいるからすぐそっちに向かうのだ〉
そう返信があった次の瞬間、目の前の空間が揺らぐと、目の前に殿が現れたでござる。
「ジンとゴブ・リーンもちょうど近くにに居たので声をかけたのだ。少ししたら来るはずなのだ。
それで、一大事とは何なのだ?」
ジンは前にも紹介したでござるが、拙者の次に殿の配下となった精霊で殿の直属2匹目。ゴブ・リーンは先日仲間になった魔ドワーフで殿直属6匹目でござる。
ちなみに3匹目は魔エルフでキャラが若干ジンと被ってるでござる。4匹目は・・・。
はっ、今はそれどころではなかったでござる。
「実は・・・、浅い階層に調査に行っていた妖精シルクのパーティメンバーのミルクが行方不明になったでござる」
「行方不明・・・なのだ? もしかしてあの深淵に落っこちたのだ?」
「いや、そうではないようでござる。シルクの報告にとると突然目の前の空間が割れて、そこに吸い込まれたとか言っていたでござる」
「うーん。ダンジョンのトラップなのだ? でも、そんな階層のトラップに引っかかるメンバーでもなかったはずなのだ。うーん」
首をコテンと倒して悩んでいる殿がかわいいでござる。ヨシヨシしたいでござる。
はっ、今はそれどころではなかったでござる。
「生きてるみたいでござるが、シルクの説明だけだと分からないので、拙者も上の階層に行ってみようと思うでござる」
「生きているなら、まず一安心なのだ。
救助が必要かも知れないから我輩も一緒に行くのだ」
と、そこでジンとゴブがやって来たでござる。
「やあ、アド。一大事だって? 何があったんだい?」
これは、同じ事をもう一度話す流れでござるか・・・。
「なるほどねー。ミルクちゃん心配だね。
でもこの不祥事でアドはボスの右腕レースから脱落かな? 後はアタシに任せなさい」
「くっ! 言うと思っていたでござる」
ジンも殿の右腕を狙ってるのでござる。ここぞとばかりに畳み掛けてくるでござるか!?
「ふふ、冗談だよ。今はそれどころじゃないでしょ? ミルクちゃんを助けに行かないと!」
「も、もちろんでござる! でも遠いのでちょっと時間がかかるでござる」
「我輩だけなら、【転移】スキルですぐに移動できるのだ。でも、みんなで行った方が良いのだ」
「フハハ、こんな事もあろうかと・・・」
ゴブがそう言いながら作業着のポケットに手を入れる。
拙者は知っている。あのポケットは【収納】が付与された魔道具でござる。そう、四次元・・・はっ! これ以上は言ってはいけない気がするでござる。
「こんな魔道具を作っておいたのじゃ!」
ゴブのポケットから出てきたのは、長い紐の両端が結ばれた物だったでござる。
「こんな魔道具では全く分からないよ。説明してくれるかな?」
「説明しよう! コレはポチ殿の話からヒントを得て作成した魔道具、その名も〝電車ごっこ〟である。
ポチ殿を先頭にワシらが後ろに連なり、ポチ殿が【転移】をすると全員で【転移】できる優れのもじゃ! まだ試運転していないが、多分大丈夫じゃろう」
な、なんか使うのが恥ずかしい感じの魔道具キターでござる・・・。しかもぶっつけ本番チックでござる。
「確かに凄いけど、我輩は手で持てないのだ」
「な、なんと言う事だ! 電車ごっこができないではないか!」
「ボスは紐を咥えたら良いんじゃないかな?」
「む、むう。仕方ないがそれでも機能するはずじゃ」
結局、一番前で殿が紐を咥えて、その後ろにジン、ゴブ、そして一番後ろに拙者の順に並ぶ事になったでござる。
「これで【転移】したらよいのだ?」
「うむ、よろしく頼む」
「分かったのだ。では行くのだ」
殿がそう言うと、すぐに浮遊感が襲ってきたでござる。
☆
と言うのが、昨日の話。やっぱり試作品だったからか、何故か拙者だけ数m転移されただけで置いて行かれ、ポツーンとなったでござる。
そしてつい先ほど、やっと自力で移動して合流したところでござる。
「アドラン遅かったのだ。待ちくたびれたのだ」
「ええっ! 拙者は置いていかれただけでござる。殿ひどいでござる」
「冗談なのだ。迎えに行きたかったけど、魔道具が壊れて無理だったのだ」
「すまなかったな、アドラン殿。やはり試運転はしておくべきだった。紐がワシの後ろで切れてしまったようでな。原因を解明するまで使用禁止にする事にしたんじゃ」
そう言いながらゴブは切れた紐をブラブラさせて見せてくれたでござる。
「アハハ。まあ無事に合流できたから結果オーライだね」
全然オーライじゃないでござるが・・・。
はっ、今はそれどころではなかったでござる。
「それで、状況は如何でござるか?」
「それが、全く分からないのだ。
あの後、極微量だけどミルクから経験値が送られてきたので、無事だとは思うのだ。
だけど、空間の割れ目と言う奴の手掛かりが何も・・・んんん!?」
話してる途中で殿は急に何かに驚いたようでござる。
「殿、どうしたでござるか!?」
「あ、ありのままに起こった事を話すのだ。
今、【アナウンス】で《配下ミルクにマスターリョーマによってパートナーが設定されました》と報告があったのだ。ご主人が何かしたのだ? ミルクはご主人のところに居るのだ?
何を言っているか分からないかも知れないけど、我輩も何が何だか分からないのだ」
ただ1つ分かってる事があるでござる。そのネタは昨日既にシルクが使ったでござる。
でも、無事である事は確認できたようなので安心したでござる。
さて、実は今とても困った事が起きているでござる。発端は昨日、拙者の配下であるシルクからの【念話】が届いた事だったでござる。
☆
〈アド! アド! 大変大変! 大変だよ!〉
拙者が新しい階層の探索をしていたらシルクから連絡が来たでござる。
〈どうしたでござる? そちらの調査に進展があったでござるか?〉
〈進展と言うか、事件ね。
・・・単刀直入に言えば、ミルクが消えたの〉
ん? シルクは何を言ってるのでござるか? ミルクが消えた? 消えたとはどう言う意味でござろう。探索が嫌になって逃げた? いや、そんな子ではないでござるよ。
〈あ、ありのままに起こった事を話すね。
突然、目の前の空間に割れ目ができて、そこにミルクが吸い込まれたんだよ。
何を言ってるのか分からないかも知れないけど、私も良く分からないよ〉
聞いても、状況が理解できないでござる。目の前の空間が割れた? どう言う事でござる? そして深刻な場面なのに殿が話してたマンガ? なる物のネタを挟んでるのはワザとでござるか!?
うむむ、殿の配下で初めて犠牲者が出たと言う事でござるか? 拙者達、今まで向かうところ敵なしだったので慢心していたでござる。
浅い階層なら全く危険はないと思い込んで、配下を危険にさらすとは、拙者・・・殿の右腕失格でござるな。
〈一応、パーティ機能はそのまま維持されてるから、生きているとは思うけど、【念話】も通じないし心配だよ〉
良かった。まだ生きてるみたいでござる。でも急いで助けに行く必要があるでござる。
〈とりあえず、殿に報告したらすぐにそっちに向かうでござる。ただ、100階層以上あるからちょっと時間がかかるでござる〉
〈分かった。待ってるね〉
そこで拙者はシルクとの【念話】を終了すると、次は殿に【念話】を送る。ああ、胃が痛いでござる。
〈殿、殿! 少し良いでござるか? 一大事でござる〉
〈アドランどうしたのだ? 結構近くにいるからすぐそっちに向かうのだ〉
そう返信があった次の瞬間、目の前の空間が揺らぐと、目の前に殿が現れたでござる。
「ジンとゴブ・リーンもちょうど近くにに居たので声をかけたのだ。少ししたら来るはずなのだ。
それで、一大事とは何なのだ?」
ジンは前にも紹介したでござるが、拙者の次に殿の配下となった精霊で殿の直属2匹目。ゴブ・リーンは先日仲間になった魔ドワーフで殿直属6匹目でござる。
ちなみに3匹目は魔エルフでキャラが若干ジンと被ってるでござる。4匹目は・・・。
はっ、今はそれどころではなかったでござる。
「実は・・・、浅い階層に調査に行っていた妖精シルクのパーティメンバーのミルクが行方不明になったでござる」
「行方不明・・・なのだ? もしかしてあの深淵に落っこちたのだ?」
「いや、そうではないようでござる。シルクの報告にとると突然目の前の空間が割れて、そこに吸い込まれたとか言っていたでござる」
「うーん。ダンジョンのトラップなのだ? でも、そんな階層のトラップに引っかかるメンバーでもなかったはずなのだ。うーん」
首をコテンと倒して悩んでいる殿がかわいいでござる。ヨシヨシしたいでござる。
はっ、今はそれどころではなかったでござる。
「生きてるみたいでござるが、シルクの説明だけだと分からないので、拙者も上の階層に行ってみようと思うでござる」
「生きているなら、まず一安心なのだ。
救助が必要かも知れないから我輩も一緒に行くのだ」
と、そこでジンとゴブがやって来たでござる。
「やあ、アド。一大事だって? 何があったんだい?」
これは、同じ事をもう一度話す流れでござるか・・・。
「なるほどねー。ミルクちゃん心配だね。
でもこの不祥事でアドはボスの右腕レースから脱落かな? 後はアタシに任せなさい」
「くっ! 言うと思っていたでござる」
ジンも殿の右腕を狙ってるのでござる。ここぞとばかりに畳み掛けてくるでござるか!?
「ふふ、冗談だよ。今はそれどころじゃないでしょ? ミルクちゃんを助けに行かないと!」
「も、もちろんでござる! でも遠いのでちょっと時間がかかるでござる」
「我輩だけなら、【転移】スキルですぐに移動できるのだ。でも、みんなで行った方が良いのだ」
「フハハ、こんな事もあろうかと・・・」
ゴブがそう言いながら作業着のポケットに手を入れる。
拙者は知っている。あのポケットは【収納】が付与された魔道具でござる。そう、四次元・・・はっ! これ以上は言ってはいけない気がするでござる。
「こんな魔道具を作っておいたのじゃ!」
ゴブのポケットから出てきたのは、長い紐の両端が結ばれた物だったでござる。
「こんな魔道具では全く分からないよ。説明してくれるかな?」
「説明しよう! コレはポチ殿の話からヒントを得て作成した魔道具、その名も〝電車ごっこ〟である。
ポチ殿を先頭にワシらが後ろに連なり、ポチ殿が【転移】をすると全員で【転移】できる優れのもじゃ! まだ試運転していないが、多分大丈夫じゃろう」
な、なんか使うのが恥ずかしい感じの魔道具キターでござる・・・。しかもぶっつけ本番チックでござる。
「確かに凄いけど、我輩は手で持てないのだ」
「な、なんと言う事だ! 電車ごっこができないではないか!」
「ボスは紐を咥えたら良いんじゃないかな?」
「む、むう。仕方ないがそれでも機能するはずじゃ」
結局、一番前で殿が紐を咥えて、その後ろにジン、ゴブ、そして一番後ろに拙者の順に並ぶ事になったでござる。
「これで【転移】したらよいのだ?」
「うむ、よろしく頼む」
「分かったのだ。では行くのだ」
殿がそう言うと、すぐに浮遊感が襲ってきたでござる。
☆
と言うのが、昨日の話。やっぱり試作品だったからか、何故か拙者だけ数m転移されただけで置いて行かれ、ポツーンとなったでござる。
そしてつい先ほど、やっと自力で移動して合流したところでござる。
「アドラン遅かったのだ。待ちくたびれたのだ」
「ええっ! 拙者は置いていかれただけでござる。殿ひどいでござる」
「冗談なのだ。迎えに行きたかったけど、魔道具が壊れて無理だったのだ」
「すまなかったな、アドラン殿。やはり試運転はしておくべきだった。紐がワシの後ろで切れてしまったようでな。原因を解明するまで使用禁止にする事にしたんじゃ」
そう言いながらゴブは切れた紐をブラブラさせて見せてくれたでござる。
「アハハ。まあ無事に合流できたから結果オーライだね」
全然オーライじゃないでござるが・・・。
はっ、今はそれどころではなかったでござる。
「それで、状況は如何でござるか?」
「それが、全く分からないのだ。
あの後、極微量だけどミルクから経験値が送られてきたので、無事だとは思うのだ。
だけど、空間の割れ目と言う奴の手掛かりが何も・・・んんん!?」
話してる途中で殿は急に何かに驚いたようでござる。
「殿、どうしたでござるか!?」
「あ、ありのままに起こった事を話すのだ。
今、【アナウンス】で《配下ミルクにマスターリョーマによってパートナーが設定されました》と報告があったのだ。ご主人が何かしたのだ? ミルクはご主人のところに居るのだ?
何を言っているか分からないかも知れないけど、我輩も何が何だか分からないのだ」
ただ1つ分かってる事があるでござる。そのネタは昨日既にシルクが使ったでござる。
でも、無事である事は確認できたようなので安心したでござる。
23
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる