66 / 159
第2章 学園入学編
第26話 神官長
しおりを挟む
屋敷を脱出したら、すぐにリーナさんが待つ場所へ向かい、自分にかけているスキルと魔法を解除する。その前に周囲に『遮音』をかけるのも忘れない。
「すみません。お待たせしました」
「うわっ! 急に現れるとビックリするわね・・・
でも良かった。戻るのが遅いから心配してたのよ。
それで、首尾はどう?」
「すみません。少しトラブルがありまして遅くなりました。
でも計画通り、透明で見えないと思いますが、鈴木さんはここに浮いてます」
と、そこまで話したところで俺の後ろから忍者風のお爺さんが出てきた。
完全に気配を消しているから、居ることをつい忘れてしまいそうになる。
「ほほう。これは驚いた・・・。まさかリーナ王女がここに居るとは思わなんだ」
急に現れたお爺さんは、リーナさんをみるなりそんな事を言う。ん? 顔見知りか? まあ、リーナさんは一応王女様なんだし、お爺さんが一方的に知っている事も在りうるのか?
「誰っ!?」
急に現れた不審者に名前を呼ばれ、仰け反るリーナさん。先に説明したかったけど、お爺さん出てくるの早すぎです!
「大丈夫。このお爺さんは協力者ですよ」
「協力者?」
「驚かしてしまいましたな。これは申し訳ない」
お爺さんはそう言いながら、被っていた頭巾を外す。そして、下から現れた顔をみて、また驚くリーナさん。
「え!? ゼムス神官長・・・?」
なるほど、神託の事を知っていた時点で神殿関係者だとは想定はしてたけど神官長か。
【鑑定】した時にみた名前とリーナさんが呼んだ名前も一致しているし、間違いないんだろう。
地方都市にある神殿は基本的に巫女及び大神官が管理をしているが、王都にある神殿には大神官を束ねる長が居ると聞いていた。このお爺さんがその神官長という事か。
因みに、この国の神殿総本山は俺の故郷エナンの街から見て王都と反対方向にあるオーシャの街であり、そこにはまた違う偉い人が居るらしい。エナンの街で巫女見習いをしていたレミが聖女候補として栄転? したのもオーシャの街だ。
「お久しぶりですなリーナ王女。その若さで抜きんでた実力、可能性としては考慮していましたが、貴女も7人の内の1人と言う事ですかな?」
「ええ、その通りです。と言う事は、ゼムス神官長も・・・と言う事ですね?」
こっちが素なのかも知れないけど、リーナさんの言葉遣いに違和感しかない!
「とりあえず、この場はただのリーナさんとゼムスさんと言う事で、砕けた言葉にしませんか?」
「ふむ、そうじゃの。リーナ王女が良いのなら、構わぬぞ?」
「私は構わないわ。冒険者活動で慣れてるからね」
良かった、これで違和感から解放される!
「そう言えば、先ほど説明できませんでしたが、僕はリーナさんの協力者であって、7人の内の1人ではありません。おふたりと同じく、前世の記憶はありますけどね」
しかし、毎回7人の内の1人って呼ぶのも面倒だな。後で2人と相談してカッコいい名前を付けよう。
「ふむ、お主もてっきりお仲間だと思っておったが・・・まあ確かにお主の場合は6年前から神託があったくらいイレギュラーな存在じゃからな」
「ええ、それも含めて後日説明させて頂きます。
とりあえずどうします? 予定通りリーナさんの屋敷に行きますか?」
「ここからならワシの屋敷の方が近いぞ?
それに王女に与えられた屋敷に得体の知れぬ男を連れ込むのは何かとマズイじゃろう」
確かに、リーナさんの屋敷と言っても、国か王様に用意された屋敷なんだよね。そうするとどこに監視の目があるかも分からないし、ゼムスさんのところの方が良いのか?
「まだゼムスさんの事を100%信用できている訳ではありませんが、状況的にはゼムスさんの屋敷の方が良い気がしますね」
「そうね。私もそれで良いわ」
その答えを聞き、ゼムスさんの案内で夜道を進む。そして20分程歩いたところで大きな屋敷に到着した。
先ほどのカメル伯爵の屋敷は別宅という事もあり、王都の中心から少し外れた場所にあったが、ゼムスさんの屋敷は王都の中央に近い場所に建っていた。
正門から入り、10m以上距離がある正面玄関に向かって歩く。
「ここがワシの屋敷じゃ。当然、神殿関係者しか居らぬから鈴木氏を攫って来た事が軍部に漏れることもないじゃろう。
そして、念には念を入れて一部の者だけで世話をするつもりじゃ。安心してくれ」
「はい、一応何かあった場合にすぐに駆け付けられるように緊急連絡の魔道具も作成するつもりです」
「ほう、リョーマは魔道具も作れるのかの? 本当に多芸じゃのう」
本当はミルクとリーナさんみたいにパートナー従魔を用意して護衛を兼ねてもらうのが一番いいんだけど、どうやら従魔1人に対してパートナーは1人までしか設定できないみたいだ。
とりあえず当面はミルクに護衛を頼むしかないかな? ミルク並みの従魔が何人か居たら話は早いんだけど、ミルクはイレギュラー中のイレギュラーだもんね。
「とりあえず今日のところは夜も更けている事じゃし、まずは休んで明日の朝に色々と話をしようかの? すぐに3人分の客間を用意させるからの」
ゼムスさんはそう言って、玄関から中に入る。手招きをされたので、リーナさんと二人付いて行く。
玄関に入ると俺たちはメイドさんに応接室に通された。結構遅い時間なのに、何か申し訳ないな。
そしてゼムスさんは鈴木さんを匿う為の準備などがあるからと退席した。
「流れで泊っていく事になっちゃいましたけど、リーナさん大丈夫ですか?」
「んー。まあ元々私も寝泊まりしているのは学園の寮で1人部屋だし、屋敷の方は鈴木さんを連れて行ってから説明するつもりだったしね。そんなに問題ないわ」
詳しく話を聞くと、一応王様から屋敷を1つ与えらえ、王城ではなくそちらがリーナさんの住まいとなっているようだが、今は学生の身で寮生活の為に屋敷は維持管理するだけのメイド数名と執事のみが暮らしているのだと言う。一応、冒険者として稼いだお金で自分で雇っているので信頼はできるそうだ。
因みに、他の兄弟は王城に住んでいるらしい。よくは分からないけど妾の子って大変なんだな。
うん、何となく鈴木さんこっちに連れてきて正解だった気がするよ。リーナさんの負荷を増やすのは良くない。
「ところで、リーナさんゼムスさんは信頼しても大丈夫なんでしょうか?」
一応、周囲に『遮音』の魔法をかけてから聞いてみた。
「それ、ここまで来てから聞くの? もう少し早く聞くべきじゃない!?」
「いや、ゼムスさんに会った時のリーナさんの反応的に大丈夫かなーと思いまして」
べ、別に俺も何も考えずにホイホイと付いてきた訳じゃないぞ!?
「まあ、悪い噂なんかも聞かないし、私の知る限りでは問題ないと思うわ。昼も話したけど王侯貴族なんかに比べたら圧倒的にマシね」
問題はなさそうとの事だけど、それでも心配だからしばらくはミルクに護衛をお願いしないとな・・・。何て考えていたら、
〈リョーマ! リョーマ! こちらミルクなの。事件発生なの!〉
ミルクから【念話】が届いた。
「すみません。お待たせしました」
「うわっ! 急に現れるとビックリするわね・・・
でも良かった。戻るのが遅いから心配してたのよ。
それで、首尾はどう?」
「すみません。少しトラブルがありまして遅くなりました。
でも計画通り、透明で見えないと思いますが、鈴木さんはここに浮いてます」
と、そこまで話したところで俺の後ろから忍者風のお爺さんが出てきた。
完全に気配を消しているから、居ることをつい忘れてしまいそうになる。
「ほほう。これは驚いた・・・。まさかリーナ王女がここに居るとは思わなんだ」
急に現れたお爺さんは、リーナさんをみるなりそんな事を言う。ん? 顔見知りか? まあ、リーナさんは一応王女様なんだし、お爺さんが一方的に知っている事も在りうるのか?
「誰っ!?」
急に現れた不審者に名前を呼ばれ、仰け反るリーナさん。先に説明したかったけど、お爺さん出てくるの早すぎです!
「大丈夫。このお爺さんは協力者ですよ」
「協力者?」
「驚かしてしまいましたな。これは申し訳ない」
お爺さんはそう言いながら、被っていた頭巾を外す。そして、下から現れた顔をみて、また驚くリーナさん。
「え!? ゼムス神官長・・・?」
なるほど、神託の事を知っていた時点で神殿関係者だとは想定はしてたけど神官長か。
【鑑定】した時にみた名前とリーナさんが呼んだ名前も一致しているし、間違いないんだろう。
地方都市にある神殿は基本的に巫女及び大神官が管理をしているが、王都にある神殿には大神官を束ねる長が居ると聞いていた。このお爺さんがその神官長という事か。
因みに、この国の神殿総本山は俺の故郷エナンの街から見て王都と反対方向にあるオーシャの街であり、そこにはまた違う偉い人が居るらしい。エナンの街で巫女見習いをしていたレミが聖女候補として栄転? したのもオーシャの街だ。
「お久しぶりですなリーナ王女。その若さで抜きんでた実力、可能性としては考慮していましたが、貴女も7人の内の1人と言う事ですかな?」
「ええ、その通りです。と言う事は、ゼムス神官長も・・・と言う事ですね?」
こっちが素なのかも知れないけど、リーナさんの言葉遣いに違和感しかない!
「とりあえず、この場はただのリーナさんとゼムスさんと言う事で、砕けた言葉にしませんか?」
「ふむ、そうじゃの。リーナ王女が良いのなら、構わぬぞ?」
「私は構わないわ。冒険者活動で慣れてるからね」
良かった、これで違和感から解放される!
「そう言えば、先ほど説明できませんでしたが、僕はリーナさんの協力者であって、7人の内の1人ではありません。おふたりと同じく、前世の記憶はありますけどね」
しかし、毎回7人の内の1人って呼ぶのも面倒だな。後で2人と相談してカッコいい名前を付けよう。
「ふむ、お主もてっきりお仲間だと思っておったが・・・まあ確かにお主の場合は6年前から神託があったくらいイレギュラーな存在じゃからな」
「ええ、それも含めて後日説明させて頂きます。
とりあえずどうします? 予定通りリーナさんの屋敷に行きますか?」
「ここからならワシの屋敷の方が近いぞ?
それに王女に与えられた屋敷に得体の知れぬ男を連れ込むのは何かとマズイじゃろう」
確かに、リーナさんの屋敷と言っても、国か王様に用意された屋敷なんだよね。そうするとどこに監視の目があるかも分からないし、ゼムスさんのところの方が良いのか?
「まだゼムスさんの事を100%信用できている訳ではありませんが、状況的にはゼムスさんの屋敷の方が良い気がしますね」
「そうね。私もそれで良いわ」
その答えを聞き、ゼムスさんの案内で夜道を進む。そして20分程歩いたところで大きな屋敷に到着した。
先ほどのカメル伯爵の屋敷は別宅という事もあり、王都の中心から少し外れた場所にあったが、ゼムスさんの屋敷は王都の中央に近い場所に建っていた。
正門から入り、10m以上距離がある正面玄関に向かって歩く。
「ここがワシの屋敷じゃ。当然、神殿関係者しか居らぬから鈴木氏を攫って来た事が軍部に漏れることもないじゃろう。
そして、念には念を入れて一部の者だけで世話をするつもりじゃ。安心してくれ」
「はい、一応何かあった場合にすぐに駆け付けられるように緊急連絡の魔道具も作成するつもりです」
「ほう、リョーマは魔道具も作れるのかの? 本当に多芸じゃのう」
本当はミルクとリーナさんみたいにパートナー従魔を用意して護衛を兼ねてもらうのが一番いいんだけど、どうやら従魔1人に対してパートナーは1人までしか設定できないみたいだ。
とりあえず当面はミルクに護衛を頼むしかないかな? ミルク並みの従魔が何人か居たら話は早いんだけど、ミルクはイレギュラー中のイレギュラーだもんね。
「とりあえず今日のところは夜も更けている事じゃし、まずは休んで明日の朝に色々と話をしようかの? すぐに3人分の客間を用意させるからの」
ゼムスさんはそう言って、玄関から中に入る。手招きをされたので、リーナさんと二人付いて行く。
玄関に入ると俺たちはメイドさんに応接室に通された。結構遅い時間なのに、何か申し訳ないな。
そしてゼムスさんは鈴木さんを匿う為の準備などがあるからと退席した。
「流れで泊っていく事になっちゃいましたけど、リーナさん大丈夫ですか?」
「んー。まあ元々私も寝泊まりしているのは学園の寮で1人部屋だし、屋敷の方は鈴木さんを連れて行ってから説明するつもりだったしね。そんなに問題ないわ」
詳しく話を聞くと、一応王様から屋敷を1つ与えらえ、王城ではなくそちらがリーナさんの住まいとなっているようだが、今は学生の身で寮生活の為に屋敷は維持管理するだけのメイド数名と執事のみが暮らしているのだと言う。一応、冒険者として稼いだお金で自分で雇っているので信頼はできるそうだ。
因みに、他の兄弟は王城に住んでいるらしい。よくは分からないけど妾の子って大変なんだな。
うん、何となく鈴木さんこっちに連れてきて正解だった気がするよ。リーナさんの負荷を増やすのは良くない。
「ところで、リーナさんゼムスさんは信頼しても大丈夫なんでしょうか?」
一応、周囲に『遮音』の魔法をかけてから聞いてみた。
「それ、ここまで来てから聞くの? もう少し早く聞くべきじゃない!?」
「いや、ゼムスさんに会った時のリーナさんの反応的に大丈夫かなーと思いまして」
べ、別に俺も何も考えずにホイホイと付いてきた訳じゃないぞ!?
「まあ、悪い噂なんかも聞かないし、私の知る限りでは問題ないと思うわ。昼も話したけど王侯貴族なんかに比べたら圧倒的にマシね」
問題はなさそうとの事だけど、それでも心配だからしばらくはミルクに護衛をお願いしないとな・・・。何て考えていたら、
〈リョーマ! リョーマ! こちらミルクなの。事件発生なの!〉
ミルクから【念話】が届いた。
22
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる