NPCのストーカーの件について

草薙翼

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これが現実

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場所を入れ替えて、俺がベッドに沈んでゼロを見上げた。

軽く啄むようなキスをされて、再び俺の中に入ってきた。
そして、さっきとは違う容赦ない快楽を俺の身体に叩き込んだ。

肌がぶつかる音に合わせて、声が漏れていく。

気持ちいい、頭が変になりそうなほど俺はその刺激にいっぱいいっぱいだった。
奥に入れて、引いて…俺が気持ちいい場所を擦られて視界が歪む。

「あっ、あ…んっ、あぁぁっ、い、イっちゃうっ」

「俺も、ツカサの…中が、搾り取ってきと…もう、限界だ」

「言うなっ…あんっ!はっ…ぁっ」

喋る事も出来なくて、言葉の代わりに唇が重なる。
唇を離して、ゼロが与える刺激と欲望を全て受け止める。

両手を合わせて、ギュッと握りしめて動きが速くなる。
ギシギシと揺れるベッドに肌がぶつかる音が重なる。

イク寸前に、ゼロのを締め付けて…俺はイってしまった。
少し遅れて、ゼロも中に熱いものを出してお互い息を整える。

「あっ、ん…ゼロ…」

「ツカサ、好きだ…愛してる」

「知ってる、俺だって…愛して…」

正直、師匠の修行よりハードな運動だった。

ゼロは幸せそうな顔をして笑っていて、そんな顔をされたら俺だって嬉しくなるだろと笑った。
恋人になったら俺達の関係って、なにか変わるのかな。

何となく、何も変わらないかもしれない。

バカやって怒って、ちょっとセクハラは許しちゃうかもしれないけど…

ゼロは俺の中から抜いて、声が漏れてしまう。

「ツカサ、もう一回」

「は?無理だって、もう体力が」

「じゃあ手を貸して、自分で動くから」

「……手?」

「ずっと片思いしてたんだからすぐに終われないよ」

ゼロはそう言って、俺の手を握っていた。
片思いが長いと、そんなに歪むのか…知らなかった。
ゼロの期待する顔に、俺は惚れた弱みで流された。






家まで帰る体力は残されていなくて、ゼロの家に泊まる事になった。
一緒のベッドで横になっていた。
さっきまでしていたベッドとは思えないくらい綺麗になっている。
ゼロはホテルのベッドメイキング顔負けの技でシーツを取り替えていた。

ついでに俺も風呂に入れて、綺麗にしてくれた。
動けない俺はゼロに全て任せていた。

もう触るの禁止と言ったら渋々止めてくれて、やっと安らかに寝れる。
「焦らなくても毎日触れるしね」とボソリと呟いていた。

怖い、普通に怖いんだが…

恋人になっても毎日するわけないだろ!俺はゼロみたいな筋肉はないんだぞ!

ゼロは聞いているのかいないのか、顔がニヤけていた。

「そうだツカサ、今度のイベントに参加する?」

「イベント?」

「小さなものだけど、いろんな珍しいものが出回るんだよ…イベント事が好きなツカサならやりたいかと思って」

「アイテムイベントか、行きたい!」

「じゃあデートだね」

ゼロにそう言われて、一瞬固まった。
顔に熱が溜まり、ゼロに背を向けて寝たふりをする。

どうしてそんな事言うのか、変に意識しちゃうだろ。
背中に暖かな温もりを感じて、ゼロに後ろから抱きしめられる。

俺がこんな事を言っても、ゼロには俺の考えている事なんて手に取るように分かるんだろう。

俺が口でゼロを負かす事は出来るのか、謎だ。
幸せの気持ちってこういうのなんだな、と思いながらゼロの腕に触れた。

そしてそのまま俺の意識は深く落ちていった。






ーーー

ガタッとなにかが落ちる大きな音が聞こえた。
まだ眠い目を擦りながら、目の前をジッと見つめる。

窓から見える眩しい日差しが朝にはキツい。

ボーッとしつつ、手探りでベッドの横に触れる。

「あれ?ゼロ?」

トイレにでも行ったのか?大きな欠伸をして、目の前の景色がだんだんクリアになっていった。

そこは、さっきまでいたゼロの部屋ではなかった。
それどころか、懐かしい場所だった。

どうして、なんで、どうなってる?頭が追いつかない。
夢?俺は夢を見ている筈だ、そうだ…そうに決まってる。

部屋の外から足音が聞こえて、後ろを振り返るとドアが開かれた。

「何やってるの司!早く学校に行く支度しなさい!」

俺に怒るのは、懐かしい母の顔だった。

まさか、俺が今まで見てきたのって……夢だったのか?

頬を軽く抓ると、ヒリヒリと痛い…でもあの世界だって痛みはあった。
どれが現実で、どれが夢なんだよ!!

ベッドから降りない俺に母さんはため息を吐いてクローゼットから制服を取り出して俺に投げつけた。
「早く着替えて朝食食べなさい!」と一言言って部屋から出て行った。

俺はまだ思考が追いついていないが、とりあえず制服に着替えて床に落ちたスマホを拾った。

さっきの音はスマホを床に落とした音だったらしい。
スマホの画面を開くと、ゲームをしたまま寝ていたらしくあのゲームのタイトルが出てきた。

夢である筈がない、だって…今までのが夢だったら…俺のあの気持ちもゼロの想いも全てなかった事になる。
もう一度開けば、またあの世界に行けるかもしれないと思っていたら「重要なお知らせ」と書いてあるものがあった。

俺はそんな事より早くゲームを始めたかったが間違えて「重要なお知らせ」の文字を押してしまった。
早くやりたくて画面を連打していたのが悪かった……その文字も真ん中にあるのも邪魔だった。

詳しくは読むつもりがなくてチラッとだけ、見て心臓が止まるかと思うほど驚いた。

その一行から目が離せなくなった。

ーシャドウナイト、サービス終了ー
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