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暴君
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カグヤが千皇に助けを求める少し前。
千皇が買って来たコンビニのグラタンと、キャラメルのアイスを食し、最近はネットで特撮物を見るのがカグヤが千皇の帰りを待っている間にやって居る事だ。
千皇が帰っても、セックスはしてくれない。
欲求はかなり溜まっているが、それでも一緒に居られるのは悪くは無い。
外に出れないのはストレスだし、一人の時間は確かに寂しい。
しかし、最高にだらけた生活だ。
一日中、羽を広げて尻尾を揺らしても誰かに見られる訳では無い。
そこは快適だ。
だが、暇だしつまらないし寂しい。
こんなにセックスをしないのは、身体に叩き込まれてから初めてかも知れない。
目の前に、したい相手が居るのに、出来ないのはなかなかもどかしい時もある。
(どーしたら、抱いてくれるんだろ)
そう言えば、誘い方に色気がない、と言われた。
そんな事、「気持ち良くなろーぜ」くらいで大抵済んで居た。
口付けしてしまえば、後はカグヤの思う様に出来ていた。
(……口付け)
ソファーに寝転び、天井を見上げながらふと自分の唇を触る。
千皇の口付けは、何も考えれなくなる程気持ち良くて、求めたくなる程激しく熱かった。
(ソファー……、いつもアイツが寝てるんだよな……)
ベッドはカグヤが使っている。
羽を気にしているのか、それでも広くて大きくて、寂しさが募る。
千皇はまだ仕事、と言いながらソファーで寝ている。
寝込みは何時でも襲えそうだが、そんな事をしたらきっとセックスしてくれないだろう。
でも、今は意識しない方が無理かも知れない。
普段千皇が寝ているソファーで、千皇との口付けを思い出す。
(アイツと口付けしたのも、……ここだ)
そこまで思い出すと、一気に気恥しく身体が熱を帯び始めた。
(何だ、この……、恥ずい気持ちは……)
熱は段々と上がって行き、心臓の音が早くなる。
下半身は疼き、胎の奥底がキュッとなった。
(……嘘だろ)
カグヤのぺニスが反応している。
恐る恐る下着の上から触るも、まだ完全ではないものの勃ち始めていた。
久しぶりの反応に戸惑う。
(……せっかくだし、……ちゃんと機能してるか、……確かめるだけ)
カグヤは自分のぺニスを取り出し、握った。
ゆるゆると上下に動かすが、なかなか硬くはならない。
軽く勃つ程度のぺニスがもどかしい。
狭いソファーに身体を横にする様に体勢を変えると、頭に敷いていたクッションから、ほのかに千皇の匂いとタバコの匂いがする。
ピクッとぺニスが硬くなった。
(……何か、ムカつく。……けど)
クッションに顔を押付け、上下に擦るぺニスは皮肉にも質量が増し、硬くなる。
物足りなくて、アナルにも手を伸ばした。
「……ん」
千皇は抱く時はやっぱり無表情なのだろうか。
優しく包み込む様なセックスだろうか。
それとも、力任せの獣の様なセックスだろうか。
いづれにしてもきっとカグヤは気持ち良くなれるだろう。
いっぱいキスをしてくれて、ギュッと抱き締めてくれたら、少しだけでも甘くしてくれたら……。
中の指を増やす。
ぺニスの先端からは先走りも溢れ始めて来た。
「ぁ……」
ヌルヌルした先端を親指でグリグリと押す。
『カグヤ……』
一度だけ呼ばれた声が、脳内に響く。
全身が甘く痺れた。
「んッ……、ィく」
達する直前だった。
ドンっ!と窓から大きな音が響いた。
それと同時に驚きで、カグヤの全身が跳ねた。
そして、イキそびれた。
再びまた、ドンっ!と窓を叩く音がする。
「……な、何だよっ!?……魔族か?」
カグヤは下着を着直すと恐る恐る窓の方を向いた。
そこには、ヒーロが居た。
「カグヤっ!!」
自分に気付いてくれた、とヒーロは満面の笑みを向けている。
「カグヤっ!!開けてくれっ!」
ヒーロは窓にへばりついた。
カグヤは不機嫌に窓に近づいた。
「開けられない」
「何でだよっ!」
「開けられるとしても、素直に開けると思うか?」
「だったら割るっ!!」
ヒーロは拳を引くと、思い切り突き出した。
バリーンと、窓が割れるもその先はバリバリとカグヤがヒーロを弾いた時に似た、電気ショックの様な衝撃が、ヒーロの右腕を伝った。
「アチっ!!」
咄嗟に手を引いた。
「何だよ、コレ……。結界……?」
「あぁ、そーだよ」
「お前っ!監禁されてんのかっ!?」
「俺が望んでここに居るんだ」
ヒーロは自分の右腕を擦りながら、目を丸くした。
「カグヤが望んだって……、お前は魔族で淫魔だろっ!?」
「……そうだよ」
「あのスカした野郎の精だけで生きて行けねぇだろ」
「ルシカは、……生きている。俺みたいにいろんな奴と交尾しなくたって……。ルシカが望んだ奴とだけで……」
そう言うカグヤの言い方が、羨ましげだ。
「ルシカが……、あの暴力野郎を望んだ……?」
ヒーロは肩を落とした。
「ルシカ、昔から弱いから脅されてんだろ?」
「こっちで出逢う前から、ルシカ達は夢の中で逢って居たんだ。名前も顔も分からなかったのに、……惹かれ合ってたんだ。ルシカの事、すげぇ大事にしてくれてる」
「でも、お前達は淫魔だろ?精を取らねぇと……」
「お前はただ俺としてぇだけじゃん。お前だけじゃない。魔族の奴等は俺を性欲処理のモノにしてるだけ」
「あのスカした野郎だって」
千皇とはまだ交尾はしていない。
カグヤが、せめて全てを断ち切るまではしようとはしないだろう。
「お前達と一緒にすんな」
「ニンゲンに自分から飼われたって魔王様が知ったら、お前だけじゃなくてルシカもさ……。せめてお前だけでも一緒に帰って頭下げようぜ。この結界も何とかするし」
「ルシカが情を持ったニンゲンが居るのは、とっくに知ってる。俺だって、バレてるだろ。……だから、帰らねぇ。……俺が、アイツを選んだんだ」
ヒーロは信じられない、と言いたいようにつり上がった赤い目をカグヤに向けて居る。
もとからごちゃごちゃ考える性格では無いからか、拳を握っていろんな感情を押さえ込んで居る様だった。
「……選んだって何だよ。……精を取る対象か?」
「アイツからは精を取れない。……俺が一緒に居たいだけなのかも知れない」
「……意味が分かんねぇ」
「俺もまだ分からねぇ。でも、俺もルシカもヨゾラも母さんと父さんの子だ。少なくともルシカは、分かって居るからニンゲンと一緒に居る。……俺だって」
そう呟く様に、カグヤは言った。
ヒーロは激しく頭を掻きむしった。
「俺達は魔族なんだよっ!!誰か1匹に肩入れなんかしちゃダメだろっ!?」
「お前が好きだった母さんは、ずっと父さんだけを想って来た!」
「だから死んだんだろっ!?お前達を残してさっ!」
「それでも、母さんは後悔してないっ!母さんは皆に見せたかったんだっ!魔族だろうが天使だろうが、お互いを想う気持ちは幸せだって!自分達が死ぬ事で、この先に同じ様な苦しみをさせたくないって!!理解しないのは、お前ら魔族と天界の奴等だ!」
「……あぁ、そうかよ。でも、俺は魔族だ」
ヒーロは俯いたまま、ズボンのポケットに手を突っ込んだ。
そして、小さな小瓶を取り出すと蓋を開け、割れた窓に腕を伸ばした。
結界に阻まれ、軽く弾き返されるも無理矢理腕をその中に押し込んだ。
「腕、引きちぎれるぞ」
少しだけカグヤは後ずさった。
「構わねぇよ。……俺は、魔王様から受けた任務を遂行すんだけだ」
バリバリと結界から音がする。
ヒーロの腕から煙が上がった。
蓋の開いた小瓶から、甘ったるい様な嫌な匂いがする。
ヤバいっ!カグヤはその場から玄関の方に逃げようとしたが、その判断は少しだけ遅く、ヒーロはその小瓶をカグヤに投げ付けた。
小瓶から溢れた液体がカグヤにかかり、小瓶がカグヤの身体にぶつかると、小さい音を立てて床に落ち転がった。
カグヤの身体から甘い匂いが漂った。
カグヤは慌てて、シャツを脱ぎ捨てた。
鼻に着く甘ったるい匂いは、シャツを脱いでも身体に纏わり付いた。
「……コレ、まさか」
液体を浴びた箇所から、熱っぽくジンジンする。
触れる空気でさえも刺激になり、匂いのせいか頭がフワフワする。
誰かに触って貰いたい、そんな欲求が芽生えて来た。
身体が震え、我慢すればする程変な汗が出る。
「知らねぇよ。俺はただ、カグヤに瓶を渡せって言われただけだし、受け取らなかったらぶっかけろ、って言われただけ」
「……っ!お前なんか嫌いだっ!!ルシカにも嫌われろっ!!魔界に帰れっ!!」
突然カグヤはそう叫ぶと、リビングを出て行った。
バスルームへ行き、そのまま水のシャワーを出し頭から被った。
身体に纏わり付く匂いも、疼く熱も消したい。
しかし、冷たい水でさえも、身体中に刺激が走る。
「……クソっ!」
セックスがしたい。
どうしようもなく、身体に溜まる熱も疼きも発散させたい。
濡れた下着を脱ぎ捨て、床に座ると下半身を触る。
萎えてしまった陰茎を右手で握って、上下に擦るも上手く勃ち上がらず、もう片方の手の指をアナルへと伸ばした。
「ん……」
中を掻き回す指は、本数を増やしても物足りなく、なかなかイけない。
さっきはイき掛けたのに。
乱暴でも良い、もっと太くて長いモノで奥まで突き上げて欲しい。
ふと、ぺニスを握って居た右手を口許に持って行く。
指先で自分の唇の形を撫でた。
「……右手、……千皇の」
そう呟くと、何が何だか頭が回らない。
指を唇に押し付け強引に唇を押し開く。
舌に指を乗せ、唾液と舌を絡める。
「は……、ぁ……」
指は舌先から逃げる様に口内を動く。
アナルを犯す指も、ぐちゃぐちゃと音を立てながら中を刺激し続けた。
「ち、ぉう……」
名前を呟くと、カグヤのペニスが反応する。
尻尾で強めに巻き付け、先端で舐める様にぺニスを擦ると、質量を増し固くなったぺニスの先っぽからとろとろの先走りが垂れ始めた。
「ぁ、……も、もっと……」
先走りで濡れた割れ目を、尖った尻尾の先が撫でる。
締め付けながら、割れ目に沿って何度も行き来した。
「ダメっ、ィくっ……!」
尻尾の先で鈴口を軽く押し付けると、脳天を突き刺す様な痺れが走り、溜まりに溜まって居た欲情が一気に溢れ出た。
久しぶりの快感は、余計に身体が快楽を求め始める。
腹の奥は疼き、小さく蠢いている。
「……足りねぇ」
濃くてドロドロの精液はシャワーで流されるが、身体の熱は冷めない。
どうしようもなく抑えられない衝動に、それでもカグヤはどうにか抑えようと冷たいシャワーを浴び続けた。
千皇が買って来たコンビニのグラタンと、キャラメルのアイスを食し、最近はネットで特撮物を見るのがカグヤが千皇の帰りを待っている間にやって居る事だ。
千皇が帰っても、セックスはしてくれない。
欲求はかなり溜まっているが、それでも一緒に居られるのは悪くは無い。
外に出れないのはストレスだし、一人の時間は確かに寂しい。
しかし、最高にだらけた生活だ。
一日中、羽を広げて尻尾を揺らしても誰かに見られる訳では無い。
そこは快適だ。
だが、暇だしつまらないし寂しい。
こんなにセックスをしないのは、身体に叩き込まれてから初めてかも知れない。
目の前に、したい相手が居るのに、出来ないのはなかなかもどかしい時もある。
(どーしたら、抱いてくれるんだろ)
そう言えば、誘い方に色気がない、と言われた。
そんな事、「気持ち良くなろーぜ」くらいで大抵済んで居た。
口付けしてしまえば、後はカグヤの思う様に出来ていた。
(……口付け)
ソファーに寝転び、天井を見上げながらふと自分の唇を触る。
千皇の口付けは、何も考えれなくなる程気持ち良くて、求めたくなる程激しく熱かった。
(ソファー……、いつもアイツが寝てるんだよな……)
ベッドはカグヤが使っている。
羽を気にしているのか、それでも広くて大きくて、寂しさが募る。
千皇はまだ仕事、と言いながらソファーで寝ている。
寝込みは何時でも襲えそうだが、そんな事をしたらきっとセックスしてくれないだろう。
でも、今は意識しない方が無理かも知れない。
普段千皇が寝ているソファーで、千皇との口付けを思い出す。
(アイツと口付けしたのも、……ここだ)
そこまで思い出すと、一気に気恥しく身体が熱を帯び始めた。
(何だ、この……、恥ずい気持ちは……)
熱は段々と上がって行き、心臓の音が早くなる。
下半身は疼き、胎の奥底がキュッとなった。
(……嘘だろ)
カグヤのぺニスが反応している。
恐る恐る下着の上から触るも、まだ完全ではないものの勃ち始めていた。
久しぶりの反応に戸惑う。
(……せっかくだし、……ちゃんと機能してるか、……確かめるだけ)
カグヤは自分のぺニスを取り出し、握った。
ゆるゆると上下に動かすが、なかなか硬くはならない。
軽く勃つ程度のぺニスがもどかしい。
狭いソファーに身体を横にする様に体勢を変えると、頭に敷いていたクッションから、ほのかに千皇の匂いとタバコの匂いがする。
ピクッとぺニスが硬くなった。
(……何か、ムカつく。……けど)
クッションに顔を押付け、上下に擦るぺニスは皮肉にも質量が増し、硬くなる。
物足りなくて、アナルにも手を伸ばした。
「……ん」
千皇は抱く時はやっぱり無表情なのだろうか。
優しく包み込む様なセックスだろうか。
それとも、力任せの獣の様なセックスだろうか。
いづれにしてもきっとカグヤは気持ち良くなれるだろう。
いっぱいキスをしてくれて、ギュッと抱き締めてくれたら、少しだけでも甘くしてくれたら……。
中の指を増やす。
ぺニスの先端からは先走りも溢れ始めて来た。
「ぁ……」
ヌルヌルした先端を親指でグリグリと押す。
『カグヤ……』
一度だけ呼ばれた声が、脳内に響く。
全身が甘く痺れた。
「んッ……、ィく」
達する直前だった。
ドンっ!と窓から大きな音が響いた。
それと同時に驚きで、カグヤの全身が跳ねた。
そして、イキそびれた。
再びまた、ドンっ!と窓を叩く音がする。
「……な、何だよっ!?……魔族か?」
カグヤは下着を着直すと恐る恐る窓の方を向いた。
そこには、ヒーロが居た。
「カグヤっ!!」
自分に気付いてくれた、とヒーロは満面の笑みを向けている。
「カグヤっ!!開けてくれっ!」
ヒーロは窓にへばりついた。
カグヤは不機嫌に窓に近づいた。
「開けられない」
「何でだよっ!」
「開けられるとしても、素直に開けると思うか?」
「だったら割るっ!!」
ヒーロは拳を引くと、思い切り突き出した。
バリーンと、窓が割れるもその先はバリバリとカグヤがヒーロを弾いた時に似た、電気ショックの様な衝撃が、ヒーロの右腕を伝った。
「アチっ!!」
咄嗟に手を引いた。
「何だよ、コレ……。結界……?」
「あぁ、そーだよ」
「お前っ!監禁されてんのかっ!?」
「俺が望んでここに居るんだ」
ヒーロは自分の右腕を擦りながら、目を丸くした。
「カグヤが望んだって……、お前は魔族で淫魔だろっ!?」
「……そうだよ」
「あのスカした野郎の精だけで生きて行けねぇだろ」
「ルシカは、……生きている。俺みたいにいろんな奴と交尾しなくたって……。ルシカが望んだ奴とだけで……」
そう言うカグヤの言い方が、羨ましげだ。
「ルシカが……、あの暴力野郎を望んだ……?」
ヒーロは肩を落とした。
「ルシカ、昔から弱いから脅されてんだろ?」
「こっちで出逢う前から、ルシカ達は夢の中で逢って居たんだ。名前も顔も分からなかったのに、……惹かれ合ってたんだ。ルシカの事、すげぇ大事にしてくれてる」
「でも、お前達は淫魔だろ?精を取らねぇと……」
「お前はただ俺としてぇだけじゃん。お前だけじゃない。魔族の奴等は俺を性欲処理のモノにしてるだけ」
「あのスカした野郎だって」
千皇とはまだ交尾はしていない。
カグヤが、せめて全てを断ち切るまではしようとはしないだろう。
「お前達と一緒にすんな」
「ニンゲンに自分から飼われたって魔王様が知ったら、お前だけじゃなくてルシカもさ……。せめてお前だけでも一緒に帰って頭下げようぜ。この結界も何とかするし」
「ルシカが情を持ったニンゲンが居るのは、とっくに知ってる。俺だって、バレてるだろ。……だから、帰らねぇ。……俺が、アイツを選んだんだ」
ヒーロは信じられない、と言いたいようにつり上がった赤い目をカグヤに向けて居る。
もとからごちゃごちゃ考える性格では無いからか、拳を握っていろんな感情を押さえ込んで居る様だった。
「……選んだって何だよ。……精を取る対象か?」
「アイツからは精を取れない。……俺が一緒に居たいだけなのかも知れない」
「……意味が分かんねぇ」
「俺もまだ分からねぇ。でも、俺もルシカもヨゾラも母さんと父さんの子だ。少なくともルシカは、分かって居るからニンゲンと一緒に居る。……俺だって」
そう呟く様に、カグヤは言った。
ヒーロは激しく頭を掻きむしった。
「俺達は魔族なんだよっ!!誰か1匹に肩入れなんかしちゃダメだろっ!?」
「お前が好きだった母さんは、ずっと父さんだけを想って来た!」
「だから死んだんだろっ!?お前達を残してさっ!」
「それでも、母さんは後悔してないっ!母さんは皆に見せたかったんだっ!魔族だろうが天使だろうが、お互いを想う気持ちは幸せだって!自分達が死ぬ事で、この先に同じ様な苦しみをさせたくないって!!理解しないのは、お前ら魔族と天界の奴等だ!」
「……あぁ、そうかよ。でも、俺は魔族だ」
ヒーロは俯いたまま、ズボンのポケットに手を突っ込んだ。
そして、小さな小瓶を取り出すと蓋を開け、割れた窓に腕を伸ばした。
結界に阻まれ、軽く弾き返されるも無理矢理腕をその中に押し込んだ。
「腕、引きちぎれるぞ」
少しだけカグヤは後ずさった。
「構わねぇよ。……俺は、魔王様から受けた任務を遂行すんだけだ」
バリバリと結界から音がする。
ヒーロの腕から煙が上がった。
蓋の開いた小瓶から、甘ったるい様な嫌な匂いがする。
ヤバいっ!カグヤはその場から玄関の方に逃げようとしたが、その判断は少しだけ遅く、ヒーロはその小瓶をカグヤに投げ付けた。
小瓶から溢れた液体がカグヤにかかり、小瓶がカグヤの身体にぶつかると、小さい音を立てて床に落ち転がった。
カグヤの身体から甘い匂いが漂った。
カグヤは慌てて、シャツを脱ぎ捨てた。
鼻に着く甘ったるい匂いは、シャツを脱いでも身体に纏わり付いた。
「……コレ、まさか」
液体を浴びた箇所から、熱っぽくジンジンする。
触れる空気でさえも刺激になり、匂いのせいか頭がフワフワする。
誰かに触って貰いたい、そんな欲求が芽生えて来た。
身体が震え、我慢すればする程変な汗が出る。
「知らねぇよ。俺はただ、カグヤに瓶を渡せって言われただけだし、受け取らなかったらぶっかけろ、って言われただけ」
「……っ!お前なんか嫌いだっ!!ルシカにも嫌われろっ!!魔界に帰れっ!!」
突然カグヤはそう叫ぶと、リビングを出て行った。
バスルームへ行き、そのまま水のシャワーを出し頭から被った。
身体に纏わり付く匂いも、疼く熱も消したい。
しかし、冷たい水でさえも、身体中に刺激が走る。
「……クソっ!」
セックスがしたい。
どうしようもなく、身体に溜まる熱も疼きも発散させたい。
濡れた下着を脱ぎ捨て、床に座ると下半身を触る。
萎えてしまった陰茎を右手で握って、上下に擦るも上手く勃ち上がらず、もう片方の手の指をアナルへと伸ばした。
「ん……」
中を掻き回す指は、本数を増やしても物足りなく、なかなかイけない。
さっきはイき掛けたのに。
乱暴でも良い、もっと太くて長いモノで奥まで突き上げて欲しい。
ふと、ぺニスを握って居た右手を口許に持って行く。
指先で自分の唇の形を撫でた。
「……右手、……千皇の」
そう呟くと、何が何だか頭が回らない。
指を唇に押し付け強引に唇を押し開く。
舌に指を乗せ、唾液と舌を絡める。
「は……、ぁ……」
指は舌先から逃げる様に口内を動く。
アナルを犯す指も、ぐちゃぐちゃと音を立てながら中を刺激し続けた。
「ち、ぉう……」
名前を呟くと、カグヤのペニスが反応する。
尻尾で強めに巻き付け、先端で舐める様にぺニスを擦ると、質量を増し固くなったぺニスの先っぽからとろとろの先走りが垂れ始めた。
「ぁ、……も、もっと……」
先走りで濡れた割れ目を、尖った尻尾の先が撫でる。
締め付けながら、割れ目に沿って何度も行き来した。
「ダメっ、ィくっ……!」
尻尾の先で鈴口を軽く押し付けると、脳天を突き刺す様な痺れが走り、溜まりに溜まって居た欲情が一気に溢れ出た。
久しぶりの快感は、余計に身体が快楽を求め始める。
腹の奥は疼き、小さく蠢いている。
「……足りねぇ」
濃くてドロドロの精液はシャワーで流されるが、身体の熱は冷めない。
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