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淫魔とクリスマス※クリスマスSS
クリスマスパーティーの後の……
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色とりどりのライトで飾られた小さなツリー。
食い散らかされた真幸特製のオードブル。
ソファーの上でイビキをかいて眠りこけてる富岡。
御手洗と富岡が連れて来た女の子達は、ヨゾラと真幸のどちらかを狙って居た様だが、何ぶん何も知らないヨゾラと警戒心丸出しの真幸の二人に為す術なく御手洗が送って帰った。
しかし、何故だか帰るちょっと前くらいになると、ヨゾラが何かしでかす前にフォローする真幸の二人に、女の子達はほっこりとしていた気がする。
粗方の片付けを終え、乱暴に富岡にタオルケットを掛けると真幸は座り込んだ。
「お疲れさん」
ヨゾラはグラスに注いだ冷たいジュースを、真幸の目の前にぶら下げる。
「……おぅ」
「くりすますって楽しいな」
真幸の横に座り、自分のジュースに口を付ける。
「いろいろ頑張ってくれて、あんがとな。……あんまり乗り気じゃねぇのにさ」
「しゃーない。楽しかったらえぇんちゃう?」
「思った以上に。料理も美味かったし、まさかけぇきまで作るって、やっぱり真幸はすげぇよ」
ヨゾラはにっと笑った。
「……女の子、真幸をずっと見てた」
「気の所為やろ」
「まぁ、真幸は口悪いけど綺麗だからなー」
サラッと言ったヨゾラは、多分深く考えて出した言葉ではないだろう。
しかし、真幸にはその言葉が照れ臭かった。
「それこそ気の所為や」
真幸は一気にジュースを飲み干した。
「真幸が女の子とくっついたら、……俺はどーなるんだろ」
「どーもこーもないやろ」
「……俺は、真幸が居なくなったら生きて行けねぇかもな」
ポツリと言うヨゾラに、真幸はますます照れ臭くなる。
「いろんな事、教えてくれる人が居なくなる」
付け足された言葉に、真幸は一気に覚めた。
「姫神兄さんがおるやろ……」
「そもそも、俺がお前に逢わなかったら……、まだ魔界に居ただろうし。……お前じゃなかったら、楽しくなかったかも。だから、これから先も真幸が居なかったらつまらねぇだろうし、……何か嫌かもなぁ」
グラスを両手に持ちながら、ヨゾラはそう言った。
「真幸は俺の専属」
続けてそう言うと、ヨゾラも一気にジュースを飲み干した。
専属の意味は分からないが、悪い気はしない。
真幸はゴソゴソとポケットから、少しくちゃっとなった小さなクリスマス模様の紙の袋を取り出すと、ヨゾラに突き付けた。
「……クリスマスプレゼントや」
そっぽを向きながら、真幸はボソッと言った。
「気に入るか分からへんけど」
突き付けられたプレゼントと真幸を交互に見るも、ヨゾラはそれを受け取った。
「俺もあるんだ。俺なりにいろいろ調べたからな」
ヨゾラもポケットから小さい紙袋を取り出した。
「お前にはずっと世話になるんだし」
「ずっとかい」
「永久就職っての?」
この場合の永久就職の意味は、ヨゾラには全く分かってないだろう。
かと言って、上手く説明も出来ない。
「せーの、で一緒に開けようぜ」
ヨゾラはそう言うと、二人は小袋の口に指を掛けた。
せーの、とヨゾラが言うと二人はそれぞれプレゼントを開けた。
ヨゾラが袋から取り出したのは、天使の羽をモチーフにしたシルバーのブレスレットだった。
「……俺、天使じゃねぇじゃん」
目の高さにブレスレットを上げると、ヨゾラがポツリと言う。
真幸には理由があるのだが、それは今は言わないでおこう。
「お前はそっちのが合う。そう思っただけやねん」
真幸がそう言うと、そっかとヨゾラは呟いた。
そして、嬉しそうに笑った。
真幸の胸がキュンとなったが、それを紛らわせるかの如く、ヨゾラから貰ったプレゼントを紙袋から取り出した。
シルバーのギターピッグ型のキーホルダーだ。
裏面には何か文字が書いてあるが、何と書いてあるか分からない。
「……なぁ、これ向こうの文字か?」
文字を眺めながら、真幸が聞いた。
「おう。こう言うのなら、お前も気にせず付けてくれるだろ?」
「……何て書いてあるん?」
「……それは」
ヨゾラが口ごもった。
「お前の名前と……、ありがとう、って……」
ヨゾラは真幸から目を逸らすと、小さくゴニョニョと言った。
チラッとヨゾラを見ると、ほんのりと顔が赤かった気がする。
そんな表情をされると、こっちまでまた照れ臭くなる。
本当にそう書かれているかは分からないが。
「そーか。……あんがとさん」
それでも嬉しいものは嬉しい。
思わず笑みが零れるくらいには。
「俺も、ありがと。……大事にするし」
ヨゾラもふっと笑った。
真幸はポンとヨゾラの頭を撫でる。
何を見せらているのだろうか、とこっそり起きてしまった富岡は、起き上がるタイミングを明らかに失っていた。
食い散らかされた真幸特製のオードブル。
ソファーの上でイビキをかいて眠りこけてる富岡。
御手洗と富岡が連れて来た女の子達は、ヨゾラと真幸のどちらかを狙って居た様だが、何ぶん何も知らないヨゾラと警戒心丸出しの真幸の二人に為す術なく御手洗が送って帰った。
しかし、何故だか帰るちょっと前くらいになると、ヨゾラが何かしでかす前にフォローする真幸の二人に、女の子達はほっこりとしていた気がする。
粗方の片付けを終え、乱暴に富岡にタオルケットを掛けると真幸は座り込んだ。
「お疲れさん」
ヨゾラはグラスに注いだ冷たいジュースを、真幸の目の前にぶら下げる。
「……おぅ」
「くりすますって楽しいな」
真幸の横に座り、自分のジュースに口を付ける。
「いろいろ頑張ってくれて、あんがとな。……あんまり乗り気じゃねぇのにさ」
「しゃーない。楽しかったらえぇんちゃう?」
「思った以上に。料理も美味かったし、まさかけぇきまで作るって、やっぱり真幸はすげぇよ」
ヨゾラはにっと笑った。
「……女の子、真幸をずっと見てた」
「気の所為やろ」
「まぁ、真幸は口悪いけど綺麗だからなー」
サラッと言ったヨゾラは、多分深く考えて出した言葉ではないだろう。
しかし、真幸にはその言葉が照れ臭かった。
「それこそ気の所為や」
真幸は一気にジュースを飲み干した。
「真幸が女の子とくっついたら、……俺はどーなるんだろ」
「どーもこーもないやろ」
「……俺は、真幸が居なくなったら生きて行けねぇかもな」
ポツリと言うヨゾラに、真幸はますます照れ臭くなる。
「いろんな事、教えてくれる人が居なくなる」
付け足された言葉に、真幸は一気に覚めた。
「姫神兄さんがおるやろ……」
「そもそも、俺がお前に逢わなかったら……、まだ魔界に居ただろうし。……お前じゃなかったら、楽しくなかったかも。だから、これから先も真幸が居なかったらつまらねぇだろうし、……何か嫌かもなぁ」
グラスを両手に持ちながら、ヨゾラはそう言った。
「真幸は俺の専属」
続けてそう言うと、ヨゾラも一気にジュースを飲み干した。
専属の意味は分からないが、悪い気はしない。
真幸はゴソゴソとポケットから、少しくちゃっとなった小さなクリスマス模様の紙の袋を取り出すと、ヨゾラに突き付けた。
「……クリスマスプレゼントや」
そっぽを向きながら、真幸はボソッと言った。
「気に入るか分からへんけど」
突き付けられたプレゼントと真幸を交互に見るも、ヨゾラはそれを受け取った。
「俺もあるんだ。俺なりにいろいろ調べたからな」
ヨゾラもポケットから小さい紙袋を取り出した。
「お前にはずっと世話になるんだし」
「ずっとかい」
「永久就職っての?」
この場合の永久就職の意味は、ヨゾラには全く分かってないだろう。
かと言って、上手く説明も出来ない。
「せーの、で一緒に開けようぜ」
ヨゾラはそう言うと、二人は小袋の口に指を掛けた。
せーの、とヨゾラが言うと二人はそれぞれプレゼントを開けた。
ヨゾラが袋から取り出したのは、天使の羽をモチーフにしたシルバーのブレスレットだった。
「……俺、天使じゃねぇじゃん」
目の高さにブレスレットを上げると、ヨゾラがポツリと言う。
真幸には理由があるのだが、それは今は言わないでおこう。
「お前はそっちのが合う。そう思っただけやねん」
真幸がそう言うと、そっかとヨゾラは呟いた。
そして、嬉しそうに笑った。
真幸の胸がキュンとなったが、それを紛らわせるかの如く、ヨゾラから貰ったプレゼントを紙袋から取り出した。
シルバーのギターピッグ型のキーホルダーだ。
裏面には何か文字が書いてあるが、何と書いてあるか分からない。
「……なぁ、これ向こうの文字か?」
文字を眺めながら、真幸が聞いた。
「おう。こう言うのなら、お前も気にせず付けてくれるだろ?」
「……何て書いてあるん?」
「……それは」
ヨゾラが口ごもった。
「お前の名前と……、ありがとう、って……」
ヨゾラは真幸から目を逸らすと、小さくゴニョニョと言った。
チラッとヨゾラを見ると、ほんのりと顔が赤かった気がする。
そんな表情をされると、こっちまでまた照れ臭くなる。
本当にそう書かれているかは分からないが。
「そーか。……あんがとさん」
それでも嬉しいものは嬉しい。
思わず笑みが零れるくらいには。
「俺も、ありがと。……大事にするし」
ヨゾラもふっと笑った。
真幸はポンとヨゾラの頭を撫でる。
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