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なえ
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———部屋の扉が開いた。
銀河と星野は顔を見合わせ、よたよたとした歩みで車まで戻った。
「……大丈夫か?」
銀河の頬はまだ紅潮している。衣服はところどころ乱れ、呼吸は荒かった。……おそらくそれは自分も同じだろうと星野は思う。下腹に仕込まれた彼が、まだごそごそと蠢いている。
「……うん。お前は」
「俺は大丈夫。……行こう、早く帰って、部屋にお迎えしないと……」
俺たちは言葉少なに駅で別れ、それぞれの家へ帰った。
一人暮らしの星野はアパートのワンルームに帰るなり、鍵をかけて玄関に倒れ込む。腹が熱い。早く出せと内から催促されている。
「あぁああッ……♡ひっ♡ま、待って……♡叩かないでえ……っ!!」
———腹に仕込まれたのは彼の一部。ヌシたちの卵であった。腸壁に植えられたそれは一日足らずで孵化し、母体から産み落とされる。
玄関で動けなくなってしまった星野の体がふと宙へ持ち上がる。それは大事な母体を抱え、電気をつけぬままベッドに星野を運んだ。闇の中に白い巨躯が浮かび上がる。太陽光では視認できない外宇宙生物、それが巣喰い主の正体だ。
「う、うぅうううっ……!!———あああァあッ!!ん、ング……ゥウ~ッ!!」
ベッドで産気づいた青年の口に布を噛ませ、それは子の誕生を見守る。
遺伝子情報は既に得た。子を産ませて監視を図れば完全にこの部屋に巣食うことができる。
「は……っ!!はぁっ……!!ふぅ……ふ……」
数十分かけて産み落とさせたそれは、キチキチと喉を鳴らして床を這い始めた。青年の背を撫でると、既に力を失い失神している。万事ことは順調だ。巣喰い主は、さらに同族を増やすべく———星野の耳から内側へ舌を伸ばす。
銀河と星野は顔を見合わせ、よたよたとした歩みで車まで戻った。
「……大丈夫か?」
銀河の頬はまだ紅潮している。衣服はところどころ乱れ、呼吸は荒かった。……おそらくそれは自分も同じだろうと星野は思う。下腹に仕込まれた彼が、まだごそごそと蠢いている。
「……うん。お前は」
「俺は大丈夫。……行こう、早く帰って、部屋にお迎えしないと……」
俺たちは言葉少なに駅で別れ、それぞれの家へ帰った。
一人暮らしの星野はアパートのワンルームに帰るなり、鍵をかけて玄関に倒れ込む。腹が熱い。早く出せと内から催促されている。
「あぁああッ……♡ひっ♡ま、待って……♡叩かないでえ……っ!!」
———腹に仕込まれたのは彼の一部。ヌシたちの卵であった。腸壁に植えられたそれは一日足らずで孵化し、母体から産み落とされる。
玄関で動けなくなってしまった星野の体がふと宙へ持ち上がる。それは大事な母体を抱え、電気をつけぬままベッドに星野を運んだ。闇の中に白い巨躯が浮かび上がる。太陽光では視認できない外宇宙生物、それが巣喰い主の正体だ。
「う、うぅうううっ……!!———あああァあッ!!ん、ング……ゥウ~ッ!!」
ベッドで産気づいた青年の口に布を噛ませ、それは子の誕生を見守る。
遺伝子情報は既に得た。子を産ませて監視を図れば完全にこの部屋に巣食うことができる。
「は……っ!!はぁっ……!!ふぅ……ふ……」
数十分かけて産み落とさせたそれは、キチキチと喉を鳴らして床を這い始めた。青年の背を撫でると、既に力を失い失神している。万事ことは順調だ。巣喰い主は、さらに同族を増やすべく———星野の耳から内側へ舌を伸ばす。
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