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毒
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「入学式と遠征の準備もあるのでね。
今日から2、3日、私は街を出ると思う。
そういえば毎日どこかへ出かけているようだけど、ソーマくんはもう街に慣れたのかい?」
ビシッときめた髪型に、整った身だしなみ。
ケノンは学園モードに切り替わっており、ソーマはその相変わらずの切り替えの速さに呆れていた。
「ま、まぁ……知り合いも増えた、かな?」
「そうか。それは安心したよ。
来週には君も生徒になるのだし、エーテルの期待に応えられるようにな」
ソーマの力のことは、エーテルの手紙にも書いてはなかった。
後でそれを読ませてもらったソーマは、そこに『妙にませているから放っておいても大丈夫』などと書かれているのを知って複雑な気分であった。
道理でケノンからも放っておかれて、
毎日自分で食事の用意をしなくてはならないのだと知る。
さすがに少しばかりエーテルを恨んでしまう。
「服は揃えたし、杖はエーテルがくれたし、食事は学園で出されるし……」
ソーマは小屋に戻って入学の準備を進める。
必要なものはそれほど多くなく、後は教科書などを入れるカバンが欲しいだけである。
「いらっしゃい。
……棚のものにあまり触れちゃダメだよ」
雑貨屋ならば、そういったカバンもあるかと思いソーマは入ってみた。
第一声にそのようなことを言われては気分のいいものではないが、だからといって腹を立てるほどでもない。
「ポーション……銀貨3枚、かぁ……」
エーテルからは無計画に作るなとは言われていたが、いざとなれば稼ぐ手段があることは強みであった。
他には布や木材、金属や肥料も置いてある。
まな板とか毛布だけではなく、本当になんでも置いてある雑貨屋といった感じだ。
だがカバンは無い。
しかも、こういった店に限って一度入ると、何か買わなくては出づらくて仕方ない。
どうしようかと考えていると、店に別の客が入ってくる。
これまた小さな少女で、店主はそれを見て大きくため息をついていた。
お金も持っていなさそうな冷やかしばかりがやってきては、そりゃあ店主も面白くはないだろう。
しかも、その少女がカウンターに駆け寄って泣きながら突然『毒消しをくださいっ!』と言って銅貨を数枚出していたのだ。
ソーマは棚あるポーションの横に並んだ、その毒消しというものを見た。
その額は銀貨5枚と、ポーションよりも高額なのを知る。
こちらもやはりマナの溶け込んだ液体のようだが、その名の通り毒を治療するものなのだろう。
ゲーム脳で考えるなら、確かにこれを飲めばありとあらゆる毒が治りそうではあるが、それはもはや万能薬と言って良いのではないだろうか?
「お母さんが……お母さんがぁ……」
「そうは言われても、お金がないんじゃ売ってあげられないよ。
気休めにしかならないかもしれないが、こっちのキュアグラスなら……」
店の商売なのだから、情に任せて譲ってしまえば経営は続かないだろう。
あの子にはあげたのに、俺にはくれないのか?
そんなことを言い出す客も出てくるかもしれない。
まぁそんな奴を客と呼んでいいのかは甚だ疑問ではあるが。
「僕にそのキュアグラスを売ってもらえますか?」
ソーマは横から割り込み、店主の持つ一束の乾燥した草を買おうとする。
「あ、あぁ構わないが、これは一週間はエキスを煮出さないと効果がないよ。
それに毒消しではなく病気になりにくくなるためのもんだ……」
名前からして毒消しの原料かと思ったが、そうではないらしい。
しかし、今からすぐに銀貨5枚は用意ができない。
可能性があるのなら試してみても良いだろう。
少女に案内してもらい、毒になったという母親の元へと向かうソーマであった。
今日から2、3日、私は街を出ると思う。
そういえば毎日どこかへ出かけているようだけど、ソーマくんはもう街に慣れたのかい?」
ビシッときめた髪型に、整った身だしなみ。
ケノンは学園モードに切り替わっており、ソーマはその相変わらずの切り替えの速さに呆れていた。
「ま、まぁ……知り合いも増えた、かな?」
「そうか。それは安心したよ。
来週には君も生徒になるのだし、エーテルの期待に応えられるようにな」
ソーマの力のことは、エーテルの手紙にも書いてはなかった。
後でそれを読ませてもらったソーマは、そこに『妙にませているから放っておいても大丈夫』などと書かれているのを知って複雑な気分であった。
道理でケノンからも放っておかれて、
毎日自分で食事の用意をしなくてはならないのだと知る。
さすがに少しばかりエーテルを恨んでしまう。
「服は揃えたし、杖はエーテルがくれたし、食事は学園で出されるし……」
ソーマは小屋に戻って入学の準備を進める。
必要なものはそれほど多くなく、後は教科書などを入れるカバンが欲しいだけである。
「いらっしゃい。
……棚のものにあまり触れちゃダメだよ」
雑貨屋ならば、そういったカバンもあるかと思いソーマは入ってみた。
第一声にそのようなことを言われては気分のいいものではないが、だからといって腹を立てるほどでもない。
「ポーション……銀貨3枚、かぁ……」
エーテルからは無計画に作るなとは言われていたが、いざとなれば稼ぐ手段があることは強みであった。
他には布や木材、金属や肥料も置いてある。
まな板とか毛布だけではなく、本当になんでも置いてある雑貨屋といった感じだ。
だがカバンは無い。
しかも、こういった店に限って一度入ると、何か買わなくては出づらくて仕方ない。
どうしようかと考えていると、店に別の客が入ってくる。
これまた小さな少女で、店主はそれを見て大きくため息をついていた。
お金も持っていなさそうな冷やかしばかりがやってきては、そりゃあ店主も面白くはないだろう。
しかも、その少女がカウンターに駆け寄って泣きながら突然『毒消しをくださいっ!』と言って銅貨を数枚出していたのだ。
ソーマは棚あるポーションの横に並んだ、その毒消しというものを見た。
その額は銀貨5枚と、ポーションよりも高額なのを知る。
こちらもやはりマナの溶け込んだ液体のようだが、その名の通り毒を治療するものなのだろう。
ゲーム脳で考えるなら、確かにこれを飲めばありとあらゆる毒が治りそうではあるが、それはもはや万能薬と言って良いのではないだろうか?
「お母さんが……お母さんがぁ……」
「そうは言われても、お金がないんじゃ売ってあげられないよ。
気休めにしかならないかもしれないが、こっちのキュアグラスなら……」
店の商売なのだから、情に任せて譲ってしまえば経営は続かないだろう。
あの子にはあげたのに、俺にはくれないのか?
そんなことを言い出す客も出てくるかもしれない。
まぁそんな奴を客と呼んでいいのかは甚だ疑問ではあるが。
「僕にそのキュアグラスを売ってもらえますか?」
ソーマは横から割り込み、店主の持つ一束の乾燥した草を買おうとする。
「あ、あぁ構わないが、これは一週間はエキスを煮出さないと効果がないよ。
それに毒消しではなく病気になりにくくなるためのもんだ……」
名前からして毒消しの原料かと思ったが、そうではないらしい。
しかし、今からすぐに銀貨5枚は用意ができない。
可能性があるのなら試してみても良いだろう。
少女に案内してもらい、毒になったという母親の元へと向かうソーマであった。
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