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危険な動物
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「れでぃーすえーんど、じぇんとるめーーーん!」
拡声器など無いこの世界で、最大限張り叫ぶ司会担当のギルド職員がいた。
この大会のため、数ヶ月ほど前からティアアニマルの狩猟は禁じられていたそうだが、草むしりやゴミ拾いばかりを請け負っていたソーマは知らなかった。
会場はこの広い広い街の外で、あらゆる場所に冒険者たちが警備にあたっているらしい。
参加者は子供に限られ、大人たちはすでに飲み始め勝手に騒いでいる。
屋台では干し肉や料理に、野菜の苗までもが販売されている。
祭りというのはどこの世界でも盛り上がるものだとは思うが、全く関係のないものも平然と売られているあたりは商魂たくましいというか……
参加者はどこへ向かっても良いのだが、ティアサーバルをよく見かけるという事前情報もあり西に向かおうとするチームが目立つ。
片やソーマたちは人気の少ない東へ。
『ティアバイソンは無視して、ティアラビットだけを狙いましょう』というフランの作戦だ。
まぁ、実はティアサーバルも怖いからというのが本音なのだけど。
「なんだこのチビども。
お前らもバイソン狙いかよ」
そんな中、革の鎧をつけた太った少年がソーマたち睨んでいた。
他の二人も15歳前後の、ギリギリ子供とも言える歳の男の子たちだ。
遠くから飲んでいる男の声援が飛んできて、少年たちは手を振っていた。
「杖持ち?
なんだ、魔法学園の生徒かよ。
体力もねぇガキどもは家でおままごとでもやってなっての」
ソーマは面倒くさいと思って無視するが、誰もがソーマのようにスルースキルを身につけているわけではない。
「なんだとっ!」
喧嘩っ早いのがオルトであり、今にも殴りかかりそうである。
しかし、こういう時はまた別の対処法があるのだ。
ソーマはオルトの服を掴んで落ち着くように促し、太った少年に話しかける。
「僕たち、狩りが下手だから近くで見てみたかったんだ。
お兄さんたちすっごく強そうだし、一緒に行ってもいい?」
可能な限り愛らしく、丁寧に。
「は? 気持ち悪りぃな、良いわけねーだろガキが。
近寄ったらぶっ××すからな」
ソーマは予想外の返答に戸惑ってしまった。
ここは『ちっ、しょうがねぇなぁ』とか『邪魔だけはすんじゃねーぞ』と、デレの部分を見せてくれると思っていたのだ。
おかげでフランも怯えてしまい、オルトの怒りは収まらない。
ひとまず少し離れたところで開始の合図を待つことにした3人。
「いいんスか?
俺、マジでムカついてきたっス」
「まぁ放っておこうよ。
関わったってろくなことにならないしさ。
あとフランはいつでもファイアーバレットを撃てるように構えてて」
「えっ? わ、わかったよ」
遠くの木の影、何かが動く様子が感じられたのだ。
そして太った少年たちもそちらを見ながら喋っていた。
司会は簡単な説明を終えると、チラリと周囲を確認する。
「おおっとぉぉ!!
タイミング良くこの場に現れたのは……一匹のティアバイソンだぁ!
さっそくの高得点チャーーーンス!
どこのチームがこれを仕留めるのか、さぁスタートだぁぁ!!」
まるで図っていたかのように出てくるティアアニマルに、飛び出す一つのチーム。
太った少年チームが駆け出すと、周囲は大いに盛り上がるのだった。
拡声器など無いこの世界で、最大限張り叫ぶ司会担当のギルド職員がいた。
この大会のため、数ヶ月ほど前からティアアニマルの狩猟は禁じられていたそうだが、草むしりやゴミ拾いばかりを請け負っていたソーマは知らなかった。
会場はこの広い広い街の外で、あらゆる場所に冒険者たちが警備にあたっているらしい。
参加者は子供に限られ、大人たちはすでに飲み始め勝手に騒いでいる。
屋台では干し肉や料理に、野菜の苗までもが販売されている。
祭りというのはどこの世界でも盛り上がるものだとは思うが、全く関係のないものも平然と売られているあたりは商魂たくましいというか……
参加者はどこへ向かっても良いのだが、ティアサーバルをよく見かけるという事前情報もあり西に向かおうとするチームが目立つ。
片やソーマたちは人気の少ない東へ。
『ティアバイソンは無視して、ティアラビットだけを狙いましょう』というフランの作戦だ。
まぁ、実はティアサーバルも怖いからというのが本音なのだけど。
「なんだこのチビども。
お前らもバイソン狙いかよ」
そんな中、革の鎧をつけた太った少年がソーマたち睨んでいた。
他の二人も15歳前後の、ギリギリ子供とも言える歳の男の子たちだ。
遠くから飲んでいる男の声援が飛んできて、少年たちは手を振っていた。
「杖持ち?
なんだ、魔法学園の生徒かよ。
体力もねぇガキどもは家でおままごとでもやってなっての」
ソーマは面倒くさいと思って無視するが、誰もがソーマのようにスルースキルを身につけているわけではない。
「なんだとっ!」
喧嘩っ早いのがオルトであり、今にも殴りかかりそうである。
しかし、こういう時はまた別の対処法があるのだ。
ソーマはオルトの服を掴んで落ち着くように促し、太った少年に話しかける。
「僕たち、狩りが下手だから近くで見てみたかったんだ。
お兄さんたちすっごく強そうだし、一緒に行ってもいい?」
可能な限り愛らしく、丁寧に。
「は? 気持ち悪りぃな、良いわけねーだろガキが。
近寄ったらぶっ××すからな」
ソーマは予想外の返答に戸惑ってしまった。
ここは『ちっ、しょうがねぇなぁ』とか『邪魔だけはすんじゃねーぞ』と、デレの部分を見せてくれると思っていたのだ。
おかげでフランも怯えてしまい、オルトの怒りは収まらない。
ひとまず少し離れたところで開始の合図を待つことにした3人。
「いいんスか?
俺、マジでムカついてきたっス」
「まぁ放っておこうよ。
関わったってろくなことにならないしさ。
あとフランはいつでもファイアーバレットを撃てるように構えてて」
「えっ? わ、わかったよ」
遠くの木の影、何かが動く様子が感じられたのだ。
そして太った少年たちもそちらを見ながら喋っていた。
司会は簡単な説明を終えると、チラリと周囲を確認する。
「おおっとぉぉ!!
タイミング良くこの場に現れたのは……一匹のティアバイソンだぁ!
さっそくの高得点チャーーーンス!
どこのチームがこれを仕留めるのか、さぁスタートだぁぁ!!」
まるで図っていたかのように出てくるティアアニマルに、飛び出す一つのチーム。
太った少年チームが駆け出すと、周囲は大いに盛り上がるのだった。
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