理想とは違うけど魔法の収納庫は稼げるから良しとします

水野(仮)

文字の大きさ
39 / 50

5年間

しおりを挟む
義母に色々話を聞いた。
義母はロイルさんや雪の精霊などから聞いた話なども教えてくれた。

火の精霊が収納庫に入った日、俺は庭で倒れているところをロイルさんが身請した姉妹に発見された。
本宅ではなく離れの自室に居たのは俺が運び込まれた後に水の精霊と雪の精霊と花の精霊がやってきて部屋に何かをしたらしく、この部屋から出すと俺の身体が保たれなくなると言ったからなんだとか。
俺の世話は離れに住むことになったロイルさん一家がすることになったそうだ。
ロイルさん、あれからすぐに結婚したそうで子供も3人いる。

「あばぁ」

ん、かわいい。

そして俺が起きて最初に見た女の子は姉妹の妹だった。
5年経ってたらそりゃ大きくなるよ。しかも俺が寝ている間は何にも成長していなかったみたいで身長同じくらいだし。
年齢は14歳、火の精霊に入られた日の俺よりも年下。
薄々とは感じていたが俺の成長は水の精霊を収納した日辺りから止まっているのではなかろうか。
火の精霊が人間を辞めたみたいなことを言っていたし。

ロイルさんは俺から人の気配が消えて違う何かになったのはわかるがそれが何かはわからないそうだ。
精霊の気配に近いことはわかるが神の使徒とかではないらしい。 

何故、神の使徒とか言う話が出たかと言うと俺の身体は最近まで光を発していたらしい。
ロイルさんは神の使徒とは神々しい光を発していると教えられていたらしくもしかしたらと思っていたそうなのだが、神の声を聞いたときに感じた神聖さは全く感じないので違うとも思っていたらしい。
最近になって光も収まり、やはり違うと結論付けたのだとか。

じゃあなんなのかと言うと、雪の精霊が言うには卵なのだとか。
これからの行動や周りからの影響で何かに変わっていくらしく、今はまだ何者でもないので卵なのだそうな。
世界で初めての種族になるかも知れないと言われてもどう反応して良いのやら、特に嬉しいとは思わない。

俺が意識を失った時、庭には肉や魚、それとこの国や帝国のお金が散らばっていたそうだ。
すぐに城と出入りの商人、同級生の子の家から人を呼び肉と魚を買い取りしてもらったそうで、腐ることもなく処理出来て良かった。
それから王都にある俺の土地に倉庫は作られていて、今は同級生の子が代理で管理しているのだとか。あの時話した倉庫の有料貸し出しをやっているらしい、空き倉庫が使われずに居るよりずっと良い。

ドゥーンハルト領に街を作る計画は見直されて今も作っている途中らしい。
寝泊まりする施設やそこそこの商店は有るが空き地や建設中の建物がまだまだ有り、街と呼べるようになるのは当分先だろうとのこと。
俺が目覚めた時にやって欲しいことはそのまま残してあるそうで、近いうちに行ってみようと思う。



「これまでと同じで良い」

陛下と付き人の人が家にやって来た。
俺に会いにと言うわけではなく、ただの癒しだと言う。
そこでこれからどうしたら良いかと訊ねたら、何かを専門的にやらせる気はないとのこと。ただ緊急性の高いことを頼む時に居場所がわからないと不便だと言われて、遠くからでも声が届く腕輪を渡された。これはこちらかも声を送ることが出来るらしく、何かあった時は宝石に魔力を流し込んで話し掛けろと言われた。
前から気になっていた遠くの人と連絡を取る手段てこの魔道具なのかな?
それと国から給金が出るそうだ。

難民の受け入れについては流れた。
他国の状況は色々変わっているそうで、砂漠の国が生き残りをまとめて隣国の街や村を占拠して争いが起きてるとか俺の産まれた国が内乱起こしてるとか聞いた。

砂漠の国は外国人観光客頼りだったから都市が魔車に潰されたら生活していけないのはわかるけど、街を奪う必要が有ったのかは疑問だ。普通の住人として入れば良かったように思うが。

産まれた国の内乱は跡目争いが原因らしい。
王女が留学を取りやめたのも大事な時に国を離れては乗り遅れると考えたからなんじゃないかって話だ。
正確には王女本人ではなくその後ろ盾だと思うが。

5年と言う期間は色々有るくらいには長いのだ。



「久しぶりね、元気そうで良かったわ」
「そちらもね」

商家の子を訪ねたがなんか完全に大人の女性だな。
俺の感覚だと数日しか経ってないので別人に思えなくもない。
置いて行かれたようでなんとなく寂しいか。

彼女に貸したことになっている俺の倉庫を見に来た。
商店の並ぶ地域より離れているのでそんなに利用者は居ないのではと考えていたのだけれど、今は9割近く埋まっているそうだ。そのうちの半分は長期契約もされており、残りは俺が起きたら使うことを考えて短期契約にしてあるとか。

近くにある色彩鯉の養殖も順調で貴族だけでなく商家でも庭に池を作るところが増えており、予約注文が結構溜まっているそうだ。
俺が寝ている間に水の精霊が養殖場も自分の住処としたらしく、今はこちらに居ることが多いとか。起きた時に居なかったのかそういうことだったらしい。

「土地と建物、買う余裕は有る?」
「手放すつもりなの?」
「倉庫を使う予定がなくなったんだ」

知らない精霊を収納したとしても何も起きなくなったからな。
あとは前のように目に付いたからと言うだけで収納したりしないようにしようとも考えた。
何かあった時の為に食糧は多めに入れておく予定だが、素材類や生きた魔物はそんなに溜め込まないつもりだ。

まぁ、実際どうなるかはわからないけども。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」 魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。 鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。 (な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?) 実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。 レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。 「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」 冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。 一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。 「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」 これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

甲斐性無し王子と共働き聖女

あんど もあ
ファンタジー
国で唯一の聖女のルーナは18歳のお年頃。いい加減に寿退職したいのだが、そうはさせまいと国王は第二王子とルーナの婚約を決める。 「なぜ王子の私が平民の聖女などと!」 「王子様と結婚しても聖女を続けないといけないの? 王子って、共働きしないといけないくらい甲斐性無しなの?!」 さて、すれ違ってる二人は結ばれるのか……。

処理中です...