快楽の檻は出られない。という夢を見ました

さみしい？

アミティは静かに息を吸い込み、尋ねる。

「あなたは私の何を知っているの？私は外の世界で…？」

アミティは自分の過去を考える。しかしぼんやりとした記憶の断片が、まるで霧のように立ち込めているだけだった。

「…はっきりとはわからない。でも、なんだかとても寂しかった気がする。」

アミティは心のモヤを吐き出した。
するとヴァンの顔が近づき、優しい声で語りかける。

「淋しくなんてしません。俺がいますから。」

ヴァンの胸の中は温かい。　
何かを埋めてくれるようだった。

「アミティ、愛してる」

ヴァンの言葉が、アミティの心に響く。

ヴァンは私を愛してくれる……

その事実がアミティを満たした。快楽のなか、今はこれでいいと思う。

ヴァンと身体を重ねる。彼のキスは甘く、彼の指が肌を優しくなぞる。アミティは彼の愛撫に身を任せ、快感に溺れていく。

ああ、この瞬間が永遠に続けばいいのに……

アミティはそう願ってしまった。

この部屋から出ること、過去の記憶、そんなものはどうでもいい。ただ、ヴァンの愛を感じていたい。

しかし、心の奥底では何かが違うと囁いている。本当にこれでいいのか？この快楽に溺れて、自分を失ってしまうのではないか？

ヴァンの愛は救いなのか、
それとも……
アミティを永遠にこの部屋に閉じ込めるものなのか。

ヴァンは私の耳元で囁く。

「アミティ、もっと気持ちよくなりましょう。」

アミティは彼の言葉に身を任せ、快楽の波に乗り出す。今は、何も考えたくない。ただ、この瞬間を感じていたい。

しかし、快楽の頂点に達した時、アミティはふと我に返る。

私は、一体何をしているのだろう…？
私は、本当にこれで満足しているのだろうか…？

アミティはヴァンから身を離し、彼の目をじっと見つめる。

「ヴァン、私は…」

言葉が出ない。何を言いたいのか、自分でも分からない。

ヴァンは優しく微笑み、アミティの頬を撫でる。

「アミティ、大丈夫。考えなくていいんですよ？」

アミティは彼の言葉に、少しだけ安心してしまう。

しかし心は、まだ迷っている。

この部屋から抜け出すことができるのだろうか？
それとも、永遠にヴァンの愛に囚われてしまうのだろうか？

その答えは、まだ見つからない。

ただ、ヴァンの腕の中で眠りにつく。

そして夢の中で、
過去の記憶と、未来への希望が……

アミティを惑わせる。