クラス転移した世界で使えない僕は追い出されました。(仮題)

kashizaki

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第2章ーーお人好しとラフォトンの森ーー

第17話〜お人好しは生へ感謝する〜

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何だろう、この枕のような柔らかさ。そして、この肌触りの良さは・・・今までの固い地面じゃないみたいだ。

「僕は、死んだのかなぁ。」

「死なれると困るよ、ミカド君?」

ん?あぁ走馬灯か。最後に見たのがノラさんだったからかな。

「でも何だろう。僕は今、ノラさんに膝枕されてる気がするよ。」

「気がするじゃなくて、してるんだよミカド君。」

あれーおかしいな。こんなにこの人は僕に色々癒しを与えてくれる人だったっけぇ?

「あぁ、でも気持ちいいからいいかぁ。」

そうして、僕は再び深い眠りについた。


・・・振りをした。


ーーー5分経過ーーー


ーーー10分経過ーーー


ーーー30分経過ーーー


・・・・・・走馬灯長くない!!!?

「ねぇーそろそろ私、この体制疲れてきたんだけど、起きてくれないミカド君?」

・・・僕は本当に死んだのか?

「ミカドくーん。」

本当に死んだんならこんなにノラさんが僕に膝枕状態で放置されないはず。

「ミカドく~ん。」

それなら僕は実は死んでなかったりして。

「ミ・カ・ド・くーーーん!!」

もし、万が一、いや億が一、僕がまだ死んでいないなら。

「ノラさん!!」

「はへぇ!!?」

ノラさんに真実を聞けば良い!!

「僕は死んでいませんよね!」

「だ、だから死んでないって、ちょっと、あの近い、あのその・・・あんまり見つめられると。」

なんか、いかがわしい事をしてる気分になったけど、この反応は本当だ!

「僕は死んでないんだーーー!!!」

ーー僕、17歳にして、生の喜びを知る。ーー


△▽


「あの、本当にすみません。ですからあの機嫌直して下さい・・・。」

「べ、別に私は機嫌なんて損ねて・・・。」

「よく言うのぅ。あんなに顔赤くして。」

「ノラさん、数千年の仲ですけど、僕あんな姿初めて見ました。」

「「!!?」」

だ、誰!?急に現れて、全然気づかなかった。それに、ノラさんと同じ目を・・・あれ、ノラさん何処か。

「なんで、あんた達居るのよ!!」

ノラの怒声が鳴り響いて、森がここを中心に一気にざわめく。御門はその声にビビり危うく漏らしそうになり、フェルニアは青くなり、ラドルは半泣き状態になった。

「お、お主変わったのでは無かったのか。」

「ひぃ・・・!ノラさんが怒ったぁ!!」

「あんた達、私の恐ろしさを知らないようね。いいわよ。今からあんた達二人とも「待ってください!」なに~ミカド君?」

「ぬ!?(へぇ!?)」

まるで百面相。ノラの逆鱗の顔は、一瞬にして恋する乙女へと変化する。

「あ、はい!あのえっと・・・喧嘩は良くないと思います!」

「は?」

だが、その乙女の表情も、その何とも非力な言葉でぐにゃっと曲がった。

「これは・・・ッブフォ!」

「やっぱり面白いお兄さんだね。」

そして、残りのふたりは思わず笑った。

「え、えっとやっぱりこういうのは話し合いで決めた方が良いですし、僕も状況が読めないので。」

「なるほどのぅ。良いのではないか?かい・・・ノラよ。」

「僕も賛成です。」

「・・・分かったわよ!」

そうして、陸、空、海の王者達を巻き込んだ、人間代表、御門主催による、下手したら世界崩壊危機のが幕を開けた。
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