お仕置きはほどほどに

リツカ

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「ル、ルシアン様……っ」

 ローランとて、もう子どもではない。これからベッドでなにが行われようとしているのか、察せないわけではなかった。

 ──これはまずい……!!

 ローランはベッドから起きあがろうと、必死にもがく。
 しかし、覆い被さってきたルシアンを押し返そうとしても、その大きな体はびくともしなかった。
 ローランの顔から血の気が引く。

「ッや、やめて、やめてくださいっ!」
「君が悪い」

 冷たくそう言い放ったルシアンは、容赦なくローランの服を剥ぎ取った。強引に開かれたシャツのボタンが、あたりに飛び散る。
 あらわになったローランの胸元にルシアンは顔を埋め、唇を寄せた。熱い吐息が素肌に触れて、ローランの背筋はぞわっとする。
 その合間にルシアンは、ローランの肌にキスを落としていった。時折肌を強く吸われると、ピリッとした小さな痛みが走る。

「やだ、やだっ……あッ」

 ふいに、ルシアンの唇がローランの胸の突起を掠めた。
 ローランの唇から、上擦った悲鳴がこぼれる。その声が媚びるような甘さを含んでいることに、誰よりもローラン自身が驚いていた。
 嫌なのに、体が熱い。ルシアンの甘い匂いが全身にまとわりついてきて、徐々にローランの体の力が抜けていく。

「あ、あぁ……」
「いい子だ。そのまま大人しくしていてくれ」

 顔を上げたルシアンは、満足そうに笑っていた。そして今度は舌を伸ばし、ローランの胸の突起を舐めはじめる。
 濡れた粘膜の刺激に、ローランの肢体はびくりと跳ねた。

「やっ……あ、あぁ……!」

 ルシアンの舌が美味そうにローランの乳首を舐る。つんと尖ったそこを舌先で押し潰すように擦られると、痺れるような快感が脳にまで届いた。

「ふ、ぅ……あ、ンッ……だめ……っ」
「ダメという割には、随分良さそうだ」
「んッ、う!」

 顔を埋めたままのルシアンにからかうように告げられ、空いている方の乳首を指先できゅっと摘まれた。そのまま弄ぶように指の腹で捏ねられ、堪らずローランは体をくねらせる。
 
「あっ、あぁ! ふっ、う、ぅ……!」
「まさか君が、女の子と結婚したがっていたとはね」

 脈絡なくかけられたその声はひどく冷ややかで、嘲るような軽薄さすらにじんでいるように感じられた。
 ほんの一瞬だけ、ローランの火照った体にぞくりとした悪寒が走る。

「そんなのダメに決まっているだろう。君は私と結婚するんだから」
「ッう……は、あぁ、あ……ひっ!」
「……まあなんにせよ、これじゃあ女の子と結婚なんて無理か」

 乳首をくにくにと弄んでいた指先が、突如それをぎゅっと摘んで引っ張った。
 痺れるような痛みを上回る強い快感が、ローランを襲う。

「いっ……あぁっ、やっ、あッ!」
「ちょっと弄られただけでこんなに腫らして……君みたいなはしたない男と結婚したい女性、いるわけないだろう」
「っ! は、ぅ……あ、ぁ……っ」
「……まあ、アルファならわからんが、どちらにせよ私が許さない」

 散々弄ばれた尖りを指先で軽く弾かれたのを最後に、ようやくその執拗な愛撫から解放された。
 ローランはなんとか呼吸を整えようと、荒い呼吸を繰り返す。空気とともに甘い香りを吸い込むたび、いっそう体が熱を持つようだった。
 少し落ち着いたところで、ローランはおそるおそる自身の胸元を見下ろす。
 ルシアンの舌と指でたっぷりと弄ばれたそこは普段よりも色を濃くして、ぷっくりと膨らんでいた。なんとなく、乳輪まで腫れているような気がする。唾液でテラテラと濡れたその様は、自分の体の一部とは思えないほど淫靡だ。

「あ、ぁ……」
「ローラン……」

 ルシアンはローランを見下ろしながら恍惚とした声で囁いた。そして、胸元から臍の下まで、つーっと指先を滑らせる。
 指が下腹部の上に置かれただけで、ローランの腹の底はずくりと疼いた。

「ンッ……!」
「君も三月で卒業だ。少し早いけど、構わないだろう? ……いや、もともと君が十八になったタイミングで結婚するはずだったんだから、遅いくらいか」
「っ……や、やめてくださいっ!」

 最後の砦であるトラウザーズと下着に手をかけられ、ローランは今まで以上に強く抵抗した。
 しかし、ルシアンの手をなんとか振り払おうとしても、その手はびくともしない。それどころか、空いている方の手でローランの手はひとまとめにされ、頭上の枕に押し付けられてしまう。

「本当にわがままな子だ……こうなったのも全部君のせいなのに」
「い、いやだ、やめて……」
「やめられるはずないだろう。発情期ヒートに当てられたアルファがどうなるのか、君だって知ってるはずだ──……発情期ラットに当てられたオメガがどうなるのかもね」
「ひっ……!」

 ゴリッと下腹部に押し付けられたそれがなんなのかなんて、考えなくてもわかる。その硬さを感じた途端、ローランの腹のナカがきゅうっと収縮して、後孔からとろりとなにかがあふれるような感覚がした。

「あっ、ん……やだ、やだ……」
「そんな顔で言われてもな」

 ルシアンはくつくつと笑って、ローランのトラウザーズと下着を片手で一気に引き下げた。ローランの抵抗も虚しく、トラウザーズと下着はあっさりと足から引き抜かれ、床に放り投げられてしまう。
 素肌に空気とシーツが触れて冷たい。ルシアンと触れ合っている箇所だけが、熱いくらいの温かさを持っていた。

「は、あっ……やだ……見ないで……」
「綺麗だよ。どこもかしこも愛らしい……まあ、これで女性を満足させられるのかはわからないが」
「っ……ひ、ぁ!」

 ローランの股座で蜜をこぼしている性器に、布越しでもわかる長大な怒張が押し付けられた。そのまま、ローランのものを押し潰すかのように、ずりずりと熱の塊を擦り付けられる。まるで熱い布で扱かれるようなその刺激に、ローランは悲鳴のような嬌声をあげた。

「ああっ、アッ、んぅ……いやだっ、やめてください……っ!」
「さっきからそう繰り返す割に、ここは喜んでいるようだが」
「っ、ひ……い、あっ、あッ」

 伸びてきた手が躊躇なくローランの性器を掴み、鈴口に指先を突き立ててきた。
 とめどなくカウパーをあふれさせるそこに穿るように指先を押し当てられると、ローランの体はみっともないくらいにビクビクと震える。
 一瞬、目の前が真っ白になった。

「く、ぅ……あ、ンッ、あぁッ……!」
「ああ、少し弄られただけで達するなんて……君は本当に堪らないな……」

 ルシアンの恍惚とした声を聞いてローランが視線を落とすと、ローランの性器からだらだらと精液があふれだしていた。
 ローランの腹からシーツに伝い落ちて行こうとする白濁をルシアンの指が掬い取り、美味そうに口に含む。青い目を細めて笑う様は、ぞくりとするほど淫靡だった。

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