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PLAY MUSIC to ECCENTRIC
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「甘ったれてんじゃねぇよ、バカ野郎っ。お前少しは自分を見てみろバカ!」
真面目に言われた。
さぁ、真樹はどう返すもんかと一之江は興味深く、他二人は冷や冷やしつつ事を見つめる。
泣いちゃうかな、と誰もが予想した中、真樹は俯いていた顔を漸く上げ西東を睨み付けていた。
そうきたか、そう一同が思った瞬間、真樹は勢いよく立ち上がり一言、「あんたにゃ言われたくねぇわ」と、はっきりと西東に言い放った。
「あんたなんかに何がわかるってんだ」
「何もわかんないけどぉ?」
「お前らよってたかってセンスねぇんだよほっといてよもう!」
「はぁ?」
「何言ってんのお前」
「あぁぁもう、うるせぇよバーカ!」
頭を掻き毟り、それから真樹の表情は見えない。
だが流石に手を差しのべるほど誰も真樹を甘やかしはしない。次の真樹の一言、一手を待つ。もしかしたら危険かもしれない。だが。
「俺なんてどこにいようが何しようが、揺らいでんじゃねぇよ、てめぇらぁ!」
「いや、」
「自意識過剰かてめえ。別にそうじゃねぇよ。ただなぁ、こっちとらタイコ叩きとベースギターだわっ、ギタボおらんでどないすんねんアホが。
別に辞めたきゃ辞めればぁ?人生辞めちめーよクソチビ。ただまぁてめえで中学時代に俺らを誘っといて揺らいじゃってはい、辞めまーすはセンスねぇって言いてぇけどぉ?」
「あぁ?なんだよクソ台湾」
「なんとでも言えよクソチビ日本人。あぁ、ちっせぇちっせぇ。何そのよくわかんねぇ情緒。大丈夫ですかー?
ホント前から思ってたけどお前って可愛くねぇ嫌なやつ。なんでそうへったくそなの全部。それをサポートしてやろうっつってんのになーに良い気になって全部ゴミ箱に捨てようとすんだよタコ。ゴミの日くらい、覚えやがれバカ。生ゴミはなぁ、いいか?空き缶や資源ゴミと一緒に出しちゃダメなんですぅ、日本の一般常識だろ、クズ!
あぁあれか、てめえクズだからゴミの日でも持っててもらえねぇなぁ、死ねねぇのはそのせいだよ、気付けいい加減!何年生きてんだよ16だろ、たった!なぁ!」
ついには身を乗り出して真樹の胸倉を掴んでしまうナトリ。
流石に文杜が「おいバカ、」と、止めに入るが。
「うっせぇわ、何言ってっかわかんねぇしゆっくり喋れやボケぇ!」と、真樹は真樹でナトリの横っ面を一発ぶん殴ってしまい、ナトリはよろける。
「うわぁ、マジか」と、文杜、最早立ち尽くし、間を置いてから「ストップ二人!」と間に立った。
「わかったわかっためんどくさい!喧嘩は大切、だけどめんどくさい!
まず真樹!なんなんだお前は!
ナトリ!言い過ぎ!」
二人総じて「お前に言われたくねぇわぁ!」と反論。それから、「だから!」と更に割って入る。
「そーゆーことだろ!俺もお前ら二人には言われたくないね!
はい強引に仲直りぃ!じゃないと意味ない」
「はぁ?」
「まぁ…」
「こんなところで全員センチメンタル青春エンジョイしてなんのためになんだよ、ねぇ!」
「センチメンタル上等だわ、何が悪い!」
全員真樹に閉口した。
次の一手をまた待つ。
「それも全部すっ飛ばしてきゃ良いのか、人でなしレベルにな!
俺こんなんだ、文杜だってハゲだって!それじゃダメ?それにセンチメンタルになったんじゃ俺はダメか、おい!」
「…だから、」
漸くナトリは優しい声色で言う。
「こいつも俺もそれを引き出したいって言ってんだろ、それをお前が拒否したんだよ」
「うん、」
「じゃぁ聞かねぇよ。したらどうすんだよこの後!」
「…うん」
「人でなしでいいっつーなら俺はベース辞める。喧嘩しまくる。ヤクザになる。どうだ真樹。他に俺は興味がない、君以外に興味がない!」
「えっ、」
「いや文杜、それちゃうくね…」
「ふっ、ダメだ陽介ぇぇ…!が、我慢してたけど、わ、笑っちゃったついにぃ~!」
西東がそこで突然腹を抱えて笑いだした。それをちらっとクールに横目で一之江は見るが、やはり次には破顔した。
「くっ、ちょっ、よっちゃん、」
「い、いや、ちょっ、」
「…いいもん笑われても。
西東さん俺そんなんだからマジ。ベースとかどーでもい。楽しいけどそゆこと。真樹の本音を、音出せりゃそれでいいから最低限だけください。あとは自分で覚える」
「…まぁ俺も、そんなんすね。タイコなんて言われちゃうし」
「お前らさ、」
「いーよ。ナメてんなあ。ただ可愛いよ。じゃぁあまちゃん、君はあまちゃんじゃいられないな。
決定。あまちゃん、お前がリーダーね。今から僕ん家全員集合。UV PROJECTで雇いまーす」
その西東の一言で雰囲気が一変した。
「どこそれ」
肩透かしを食らったのは一之江だった。
当たり前のような顔をして、「僕の会社だけど、何ぃ?」と西東は言う。
「はぁ?」
「僕会社始めるから500頂戴って言ったよね陽介」
「聞いた、それがなんだお前」
「うん。雇う」
「何要員だよ何会社だよおい高校一年だぞ、なぁ!」
「あれ、案外まともな思考回路なんだね陽介。
言わなかったっけ?僕インディーズバンド排出の会社やろうと思い付いてさ」
「はぁ…」と納得しかけた一之江だが。
「待てやお前」
「何よ」
「ぶっ殺されたい?」
「え、嫌だけどどうして?」
額を揉み始める一之江。
どこからどこまでどのように訂正すべきだこのメルヘン症候群、西東嘉実 代表取締役(仮)を。
真面目に言われた。
さぁ、真樹はどう返すもんかと一之江は興味深く、他二人は冷や冷やしつつ事を見つめる。
泣いちゃうかな、と誰もが予想した中、真樹は俯いていた顔を漸く上げ西東を睨み付けていた。
そうきたか、そう一同が思った瞬間、真樹は勢いよく立ち上がり一言、「あんたにゃ言われたくねぇわ」と、はっきりと西東に言い放った。
「あんたなんかに何がわかるってんだ」
「何もわかんないけどぉ?」
「お前らよってたかってセンスねぇんだよほっといてよもう!」
「はぁ?」
「何言ってんのお前」
「あぁぁもう、うるせぇよバーカ!」
頭を掻き毟り、それから真樹の表情は見えない。
だが流石に手を差しのべるほど誰も真樹を甘やかしはしない。次の真樹の一言、一手を待つ。もしかしたら危険かもしれない。だが。
「俺なんてどこにいようが何しようが、揺らいでんじゃねぇよ、てめぇらぁ!」
「いや、」
「自意識過剰かてめえ。別にそうじゃねぇよ。ただなぁ、こっちとらタイコ叩きとベースギターだわっ、ギタボおらんでどないすんねんアホが。
別に辞めたきゃ辞めればぁ?人生辞めちめーよクソチビ。ただまぁてめえで中学時代に俺らを誘っといて揺らいじゃってはい、辞めまーすはセンスねぇって言いてぇけどぉ?」
「あぁ?なんだよクソ台湾」
「なんとでも言えよクソチビ日本人。あぁ、ちっせぇちっせぇ。何そのよくわかんねぇ情緒。大丈夫ですかー?
ホント前から思ってたけどお前って可愛くねぇ嫌なやつ。なんでそうへったくそなの全部。それをサポートしてやろうっつってんのになーに良い気になって全部ゴミ箱に捨てようとすんだよタコ。ゴミの日くらい、覚えやがれバカ。生ゴミはなぁ、いいか?空き缶や資源ゴミと一緒に出しちゃダメなんですぅ、日本の一般常識だろ、クズ!
あぁあれか、てめえクズだからゴミの日でも持っててもらえねぇなぁ、死ねねぇのはそのせいだよ、気付けいい加減!何年生きてんだよ16だろ、たった!なぁ!」
ついには身を乗り出して真樹の胸倉を掴んでしまうナトリ。
流石に文杜が「おいバカ、」と、止めに入るが。
「うっせぇわ、何言ってっかわかんねぇしゆっくり喋れやボケぇ!」と、真樹は真樹でナトリの横っ面を一発ぶん殴ってしまい、ナトリはよろける。
「うわぁ、マジか」と、文杜、最早立ち尽くし、間を置いてから「ストップ二人!」と間に立った。
「わかったわかっためんどくさい!喧嘩は大切、だけどめんどくさい!
まず真樹!なんなんだお前は!
ナトリ!言い過ぎ!」
二人総じて「お前に言われたくねぇわぁ!」と反論。それから、「だから!」と更に割って入る。
「そーゆーことだろ!俺もお前ら二人には言われたくないね!
はい強引に仲直りぃ!じゃないと意味ない」
「はぁ?」
「まぁ…」
「こんなところで全員センチメンタル青春エンジョイしてなんのためになんだよ、ねぇ!」
「センチメンタル上等だわ、何が悪い!」
全員真樹に閉口した。
次の一手をまた待つ。
「それも全部すっ飛ばしてきゃ良いのか、人でなしレベルにな!
俺こんなんだ、文杜だってハゲだって!それじゃダメ?それにセンチメンタルになったんじゃ俺はダメか、おい!」
「…だから、」
漸くナトリは優しい声色で言う。
「こいつも俺もそれを引き出したいって言ってんだろ、それをお前が拒否したんだよ」
「うん、」
「じゃぁ聞かねぇよ。したらどうすんだよこの後!」
「…うん」
「人でなしでいいっつーなら俺はベース辞める。喧嘩しまくる。ヤクザになる。どうだ真樹。他に俺は興味がない、君以外に興味がない!」
「えっ、」
「いや文杜、それちゃうくね…」
「ふっ、ダメだ陽介ぇぇ…!が、我慢してたけど、わ、笑っちゃったついにぃ~!」
西東がそこで突然腹を抱えて笑いだした。それをちらっとクールに横目で一之江は見るが、やはり次には破顔した。
「くっ、ちょっ、よっちゃん、」
「い、いや、ちょっ、」
「…いいもん笑われても。
西東さん俺そんなんだからマジ。ベースとかどーでもい。楽しいけどそゆこと。真樹の本音を、音出せりゃそれでいいから最低限だけください。あとは自分で覚える」
「…まぁ俺も、そんなんすね。タイコなんて言われちゃうし」
「お前らさ、」
「いーよ。ナメてんなあ。ただ可愛いよ。じゃぁあまちゃん、君はあまちゃんじゃいられないな。
決定。あまちゃん、お前がリーダーね。今から僕ん家全員集合。UV PROJECTで雇いまーす」
その西東の一言で雰囲気が一変した。
「どこそれ」
肩透かしを食らったのは一之江だった。
当たり前のような顔をして、「僕の会社だけど、何ぃ?」と西東は言う。
「はぁ?」
「僕会社始めるから500頂戴って言ったよね陽介」
「聞いた、それがなんだお前」
「うん。雇う」
「何要員だよ何会社だよおい高校一年だぞ、なぁ!」
「あれ、案外まともな思考回路なんだね陽介。
言わなかったっけ?僕インディーズバンド排出の会社やろうと思い付いてさ」
「はぁ…」と納得しかけた一之江だが。
「待てやお前」
「何よ」
「ぶっ殺されたい?」
「え、嫌だけどどうして?」
額を揉み始める一之江。
どこからどこまでどのように訂正すべきだこのメルヘン症候群、西東嘉実 代表取締役(仮)を。
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