5 / 20
第1章
決めたはいいものの…
しおりを挟む
引きこもる。それ私にとって未知の領域であった。
彼の婚約者になる前は階段から落ちてしまうくらいのおてんばで兄弟と一緒に外で走り回ることもしょっちゅうだったし、婚約者となってからは毎日ダンスのレッスンや交友関係を広げるために外に出て一日中屋敷でじっとしてることなんてなかった。
…とりあえずやってみよう。しかしきっかけもなしに部屋にこもっているだけでは説得力というものがない。1回目の人生でも学んだ通りに政治的な思惑も交友関係も持つにしても自分の目的を達成するためには入念な前準備が必要なのだ。これは生存をかけた戦略なんだから。
ただ部屋にずっといるだけじゃあ兄弟との喧嘩で拗ねているだけだと思われたり、心の病を演じるにしても毎日それを演じ続けるというのは無理がありそうだ。人間関係を苦に引きこもる?いや社交デビューをしていない小娘にはそんな傷つくほどの濃い交友関係はないし、今から築き上げるとなると時間は限られてくる…そこまで頑張ったとしてもその関係を傷つける必要がある。さすがに心苦しい。だめなのだ。対外的な問題だと親馬鹿な父は心配して大変なことになるだろうし、優しく厳しい母はなんとかしてその問題を無理矢理にも解決しようとしてくるに違いない。
引きこもりになることも難しいものなのだなぁ…としみじみすることしかできない。なにか自分の意思で引きこもる方法が欲しいのだ。まわりからある意味心配されず、自らに決定権がある方法を…
「シルヴィア様!!!」
「ひゃい!!!」
気づくとカエティがすぐそばに立っていた。
「どうされたんです。先程から声がけしているのにぼーっとされて…いつも止まっていることなんてないくらいには走り回っておられるのに…」
「カッカエティ急にどうしたの?」
「もしかして…風邪でも召されましたか?」
「いやいや大丈夫だから!!!ほーら元気だよー!!!」
ぐるぐると走り回ってみるとあからさまにほっとした顔をされる。幼い私ってちょっと物思いに耽ってたぐらいで心配されるほどだったっけ…?
「でっどうしたの!」
「そろそろお食事の時間ですが…」
「やったー!!!」
よしとカエティに向きなおると目に入る鮮やかな色合い…
…それだ!!!
彼の婚約者になる前は階段から落ちてしまうくらいのおてんばで兄弟と一緒に外で走り回ることもしょっちゅうだったし、婚約者となってからは毎日ダンスのレッスンや交友関係を広げるために外に出て一日中屋敷でじっとしてることなんてなかった。
…とりあえずやってみよう。しかしきっかけもなしに部屋にこもっているだけでは説得力というものがない。1回目の人生でも学んだ通りに政治的な思惑も交友関係も持つにしても自分の目的を達成するためには入念な前準備が必要なのだ。これは生存をかけた戦略なんだから。
ただ部屋にずっといるだけじゃあ兄弟との喧嘩で拗ねているだけだと思われたり、心の病を演じるにしても毎日それを演じ続けるというのは無理がありそうだ。人間関係を苦に引きこもる?いや社交デビューをしていない小娘にはそんな傷つくほどの濃い交友関係はないし、今から築き上げるとなると時間は限られてくる…そこまで頑張ったとしてもその関係を傷つける必要がある。さすがに心苦しい。だめなのだ。対外的な問題だと親馬鹿な父は心配して大変なことになるだろうし、優しく厳しい母はなんとかしてその問題を無理矢理にも解決しようとしてくるに違いない。
引きこもりになることも難しいものなのだなぁ…としみじみすることしかできない。なにか自分の意思で引きこもる方法が欲しいのだ。まわりからある意味心配されず、自らに決定権がある方法を…
「シルヴィア様!!!」
「ひゃい!!!」
気づくとカエティがすぐそばに立っていた。
「どうされたんです。先程から声がけしているのにぼーっとされて…いつも止まっていることなんてないくらいには走り回っておられるのに…」
「カッカエティ急にどうしたの?」
「もしかして…風邪でも召されましたか?」
「いやいや大丈夫だから!!!ほーら元気だよー!!!」
ぐるぐると走り回ってみるとあからさまにほっとした顔をされる。幼い私ってちょっと物思いに耽ってたぐらいで心配されるほどだったっけ…?
「でっどうしたの!」
「そろそろお食事の時間ですが…」
「やったー!!!」
よしとカエティに向きなおると目に入る鮮やかな色合い…
…それだ!!!
0
あなたにおすすめの小説
戦いの終わりに
トモ
恋愛
マーガレットは6人家族の長女13歳。長く続いた戦乱がもうすぐ終わる。そんなある日、複数のヒガサ人、敵兵士が家に押し入る。
父、兄は戦いに出ているが、もうすぐ帰還の連絡があったところなのに。
家には、母と幼い2人の妹達。
もうすぐ帰ってくるのに。なぜこのタイミングで…
そしてマーガレットの心には深い傷が残る
マーガレットは幸せになれるのか
(国名は創作です)
(完結)婚約者の勇者に忘れられた王女様――行方不明になった勇者は妻と子供を伴い戻って来た
青空一夏
恋愛
私はジョージア王国の王女でレイラ・ジョージア。護衛騎士のアルフィーは私の憧れの男性だった。彼はローガンナ男爵家の三男で到底私とは結婚できる身分ではない。
それでも私は彼にお嫁さんにしてほしいと告白し勇者になってくれるようにお願いした。勇者は望めば王女とも婚姻できるからだ。
彼は私の為に勇者になり私と婚約。その後、魔物討伐に向かった。
ところが彼は行方不明となりおよそ2年後やっと戻って来た。しかし、彼の横には子供を抱いた見知らぬ女性が立っており・・・・・・
ハッピーエンドではない悲恋になるかもしれません。もやもやエンドの追記あり。ちょっとしたざまぁになっています。
旦那様の愛が重い
おきょう
恋愛
マリーナの旦那様は愛情表現がはげしい。
毎朝毎晩「愛してる」と耳元でささやき、隣にいれば腰を抱き寄せてくる。
他人は大切にされていて羨ましいと言うけれど、マリーナには怖いばかり。
甘いばかりの言葉も、優しい視線も、どうにも嘘くさいと思ってしまう。
本心の分からない人の心を、一体どうやって信じればいいのだろう。
すべてはあなたの為だった~狂愛~
矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。
愛しているのは君だけ…。
大切なのも君だけ…。
『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』
※設定はゆるいです。
※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。
ベルガー子爵領結婚騒動記
文月黒
恋愛
その日、王都より遠く離れたベルガー子爵領は、俄かに浮き足立っていた。
何せ、ついに領民一同が待ち望んでいたベルガー子爵の結婚相手がやって来るのだ。
ちょっとだけ(当領比)特殊な領地の強面領主に嫁いで来たのは、王都の男爵家の末娘・マリア。
だが、花嫁は領主であるベルンハルトの顔を見るなり泣き出してしまった。
最悪な顔合わせをしてしまったベルンハルトとマリア。
慌てるベルンハルトの腹心の部下ヴォルフとマリアの侍女ローザ。
果たしてベルガー子爵領で彼らは幸せを掴めるのか。
ハピエン確定のサクッと読めるギャグ寄り恋愛ものです。
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる