婚約拒否のために私は引きこもりになる!

たろ

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第1章

決めたはいいものの…

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引きこもる。それ私にとって未知の領域であった。

彼の婚約者になる前は階段から落ちてしまうくらいのおてんばで兄弟と一緒に外で走り回ることもしょっちゅうだったし、婚約者となってからは毎日ダンスのレッスンや交友関係を広げるために外に出て一日中屋敷でじっとしてることなんてなかった。

…とりあえずやってみよう。しかしきっかけもなしに部屋にこもっているだけでは説得力というものがない。1回目の人生でも学んだ通りに政治的な思惑も交友関係も持つにしても自分の目的を達成するためには入念な前準備が必要なのだ。これは生存をかけた戦略なんだから。

ただ部屋にずっといるだけじゃあ兄弟との喧嘩で拗ねているだけだと思われたり、心の病を演じるにしても毎日それを演じ続けるというのは無理がありそうだ。人間関係を苦に引きこもる?いや社交デビューをしていない小娘にはそんな傷つくほどの濃い交友関係はないし、今から築き上げるとなると時間は限られてくる…そこまで頑張ったとしてもその関係を傷つける必要がある。さすがに心苦しい。だめなのだ。対外的な問題だと親馬鹿な父は心配して大変なことになるだろうし、優しく厳しい母はなんとかしてその問題を無理矢理にも解決しようとしてくるに違いない。

引きこもりになることも難しいものなのだなぁ…としみじみすることしかできない。なにか自分の意思で引きこもる方法が欲しいのだ。まわりからある意味心配されず、自らに決定権がある方法を…

「シルヴィア様!!!」

「ひゃい!!!」

気づくとカエティがすぐそばに立っていた。

「どうされたんです。先程から声がけしているのにぼーっとされて…いつも止まっていることなんてないくらいには走り回っておられるのに…」

「カッカエティ急にどうしたの?」

「もしかして…風邪でも召されましたか?」

「いやいや大丈夫だから!!!ほーら元気だよー!!!」

ぐるぐると走り回ってみるとあからさまにほっとした顔をされる。幼い私ってちょっと物思いに耽ってたぐらいで心配されるほどだったっけ…?

「でっどうしたの!」

「そろそろお食事の時間ですが…」

「やったー!!!」
よしとカエティに向きなおると目に入る鮮やかな色合い…

…それだ!!!

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