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しおりを挟む綺麗な人だな、って。思わず見惚れて息を飲んだ。
それは夕方の太陽の光が水滴が付いたままの彼の黒髪を目映く照らしていたせいかもしれないし、綺麗な二重瞼の彼の瞳が遠くを睨むように見つめていたせいかもしれない。
額から垂れた雫が、泣きぼくろのある左側の目尻のそばを静かに流れ落ちたせいかもしれない。
砂埃や生徒たちのざわめきにまみれた放課後のグラウンドで、彼の周りだけが透明な空気に包まれているようで、しばらく目が離せなかった。
それが、痛くて脆い、恋のはじまり。
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